大河ドラマ第10作 『新・平家物語』を観る | (不肖)大河ドラマ批評家「一大河」の批評レポート

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不肖・大河ドラマ批評家「一大河」が、古今の大河ドラマのレビューを
つづっていきます。

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『新・平家物語』OPと本編ちょこっと


【キャスト】
平清盛…仲代達矢
時子…中村玉緒
祇園女御…新珠三千代
建礼門院徳子…佐久間良子
常盤御前…若尾文子
時忠…山崎努
頼盛…山本学
忠度…中尾彬
重盛…原田大二郎
宗盛…勝呂誉
敦盛…中村勘九郎(現・勘三郎)
経盛…郷ひろみ、古谷一行
維盛…藤間文彦
源頼朝…高橋幸治
源義経…志垣太郎
北条政子…栗原小巻
北条時政…加東大介
武蔵坊弁慶…佐藤允
阿部麻鳥…緒形拳
後白河法皇…滝沢修
信西…小沢栄太郎



「おれは、いつまでも公家の番犬ではいたくない」
(平清盛)



タイトル:『新・平家物語』
放送:1972年(昭和47年)
平均視聴率:21.4%
オススメ:★★☆☆☆


【あらすじ】
平安時代後期、武士が公家の番犬とし蔑まれていた時代。


平家の嫡男として生まれた平清盛は、保元・平治の乱で
頭角をあらわし、出世をくりかえす。


そして、武士としては破格の太政大臣の位にまで
上りつめ、平家一門は「平氏にあらずんば人にあらず」
とうたわれるほどの栄華を築いた。


しかし、平治の乱で敗れた源義朝の遺児・源頼朝と、
常盤御前の三人の息子を生かしておいたたことが、
平家凋落へとつながっていくのであった。


頼朝を総大将として決起した源氏勢は、富士川で
平家を破り、奥州から参戦した源義経も加わって、
破竹の勢いで西進していく。


清盛が熱病に倒れた後、平家は衰退の一途を辿る。
ついに平家は、壇ノ浦の戦いに破れ、三種の神器と
共に海へと消えていくのであった。



【レビュー】
『平清盛』放送中ということで、今回は
『新・平家物語』の総集編をレビューします。


簡単に作品を紹介しますと、原作は吉川英治氏の『新・平家物語』
大河ドラマ10作品めにふさわしい豪華キャストで繰り広げられる
一大叙事詩でござりまする。


物語は、栄華の絶頂にあった平家一門が厳島神社を
訪れるシーンからはじまります。


ロケ撮影はこの冒頭のシーンのみで、平治・保元の乱や
一の谷の合戦、壇ノ浦の戦いも含め、他はすべてスタジオで
収録されたとのこと。


よって、現在の『平清盛』のように、船上での
ロケによるダイナミックな殺陣よりも、人間描写にスポットを当てた
作品といえましょう。


ちなみに、冒頭に書いたように、放送当時は「王家」ではなく、
「公家」の番犬という位置づけだったようですね。



作品は、の前半部(上ノ巻)は、朝廷をはじめとする権力構造の
中で苦しむ武士としての清盛
を生き生きと描き、つ絶頂に登り
つめるまでの物語が展開していきます。


また後半(下ノ巻)からは、源氏がいよいよ決起。
頼朝や後白河法皇と謀略戦を繰り広げた老獪な清盛もこの世を去ります。
勢いを増す源氏と裏腹に平家はどんどん没落していき、ついには滅亡という
悲劇が描かれます。


ダイナミックなアクションよりも、細やかな人物描写に
こだわった作品。

特に、荒武者から為政者の頂点に登りつめる清盛を演じた
仲代達矢氏の演技は必見です。


ただし、如何せん40年前の作品ゆえ、現代の大河を
見慣れたわれわれには少々味気ない感じもするような……


当時のスターが如何に「平家物語」という作品を創り上げたか。
その演技を楽しみたい方におすすめです。



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