私は家族と生きる。~毒親育ちが母になった~ -73ページ目

次男語録

次男の発想は面白い。

言葉が早かったから、小さい頃から数々の迷言を残してきた。


今日のこと。


雷が鳴って豪雨が過ぎ去った後

「雷たくさん落ちたと思う。だって葉っぱが1枚もなくなってるもん」

と、道路脇の枯れ木を指さした。


落雷で葉っぱが全部落ちたと思ったらしい。



増水して茶色い濁流となった川の真ん中に白い波が立っているのを見て

「魚だと思う。特大の。マグロかな」

と言う。



そのどちらにも「そうだね、そうかもしれないね」と答えながら可愛すぎてにやにやが止まらない母と、ドヤ顔が止まらない次男。


Win-Winである。

叱らない育児はしない

私は言葉がきつい。

上品さの欠片もない。


外で幼子を連れているお母さんを見て

母親とはこんなに優しく喋るものなのかと

毎度感心している。


そして子供とはこんなに優しく諌められただけでも

大泣きしてしまうものなのかと。




「叱らない育児」が流行り出した頃。


広く大きな心を持てなかった私にはできなかった。

それに、叱って何が悪いのか

子供を認めて自己肯定感を育む事は

叱らない事とは関係ないだろうと思っていた。


子供のする事だからと甘やかさない事

それが後に人様に迷惑をかけずに

まっとうに生きて行く事

ひいてはいつか子供たちが親と離れて歩む道を守る事に繋がると思っていた。



赤ちゃんの頃から

駄目なものは駄目、悪い事は悪いと

それがたとえどんな子供でも

必ずするようなイタズラだったとしても、叱った。


それをしたら何が起こるのか

何かが起こったらどうなるのかをしつこく説いた。

(伝わっているかは別として)


しかも最初に書いた通りかなり強い言葉や態度とともに。



良くも悪くも

我が家の子供たちは荒々しい言葉には慣れている。


もっと穏やかな母だったら

子供たちはもっと自由に楽に生きられたと思う。


でも少しずつ外の世界に出て

いろいろな人と関わるようになった時

誰かの言葉に必要以上に傷ついたりはしない耐性が備わっているのではないかと

都合良く考えてみたり。



叱らない育児を

選ばなかった(選べなかった)私には

向こうの道を選んだ先に

何があるのかを知る由はない。


毎日が選択の連続で

分岐の連続で

人生はマルチエンディング。(元ゲーマー)


たったひとつのtrueENDとか、きっと無い。

無いけど、道半ばまでは

私の責任で

子供たちの分岐を選ばなければならない。


その責任の重さに押し潰されそうになるけれど

どうか

子供たちの行く先が

たどり着くENDが

明るく優しいものであるように。

雷の季節に思い出す

我が家の子供たちは雷が苦手だ。


今でこそ恐怖に固まるような事はなくなったものの、もっと小さい頃は少しでもゴロゴロ聞こえようものなら顔面蒼白になって、お喋りな次男が一言も喋らなくなるほど怖がっていた。


ある日、雷が鳴る中で2階で用事を済ませてリビングに戻ってくると、子供たちの遊び方になんだか違和感があった。

三人とも右手だけを使って遊んでいた。

左手を見ると全員おへそを隠している。

雷様におへそを取られないように手で隠していたらしい。


次男が「ママ!!!!」と叫びながら大慌てて飛んできて、左手で自分のへそを、右手で私のへそを隠した。

ママのおへそがまだついているか、早く服をめくって確認してみろと。

まだとられていない(当たり前)私のへそを見て心底安心した顔をした。


少し大きくなって知恵がついてくると、そのうち手で隠すのが面倒になったらしく、ズボンに折り畳んだティッシュを挟んでおへそを隠すようになった。


三人は雷が鳴るとおへそを取られると未だに思っている。



余談だけど、私は雷が好き。(停電は困る)

私の地元は雷が多い地域で、夏はほぼ毎日ゴロゴロ聞こえていたような気がするし(盛ってるかも)、朝晩鳴る事も珍しくなかった。

雷雨の時の独特な空の色と濡れた土の匂いを思い出す。

雷鳴と豪雨で世界から隔絶されて、いっときだけ誰とも何とも関わらなくて済む世界にいられるような安心感。

我が子が眩しい

次男は明るい。

我が家のムードメーカーだ。


起きてる間中「ママ大好き」と言い

「ママ、ぎゅう」と抱きついてくる。



家族が大好きで

ずっと喋っていて

いつでも騒いで笑っている。


次男がまだ年少くらいの頃

「ママは三人の中で誰がいちばん可愛いと思ってる?◯◯(次男)は◯◯(次男)がいちばん可愛いと思う」

と突然言ってきた。



次男は赤ちゃん期から暴れん坊のきかん坊で

話は聞かないし

忘れる壊す落とすこぼす破く

どんくさいし不器用だし

上の二人の同じ頃と比べて何も出来ない。


未だに服は前後ろに着るし

年齢ごとの子供のやらかしの典型例を

ほぼほぼ網羅してきた。



落ち着きもなく衝動的

いつか車に轢かれて帰ってくるのではと

本気で思っている。

(轢かれても帰ってくればまだいい)


家事育児仕事などなど全てひっくるめて

私の疲弊の原因の8割以上は次男だ。



だけど

私に怒られ続けても

絶対に自分がいちばんと信じて疑わない

自己肯定感の塊。


全くブレないメンタルの強さ。


人でも物でも

何がなんでも自分の「好き」に向かっていく

ベクトルの強さ。


自分の気持ちを言葉に出せる頭の良さと

相手の気持ちを理解できる勘の良さ。


何事もポジティブに受け取って

ポジティブに発信できる感性。



そして、次男が纏う圧倒的な陽の光。




どれも私が持っていないものばかり。

どんなに欲しいと願っても

手には入らないものばかり。


私は次男に憧れている。


次男が、眩しい。



毎夜の儀式