はじめての方、ようこそ。再来、応援してくださっている方にありがとうございます。ハクジュと申します。

集団ストーカー被害記録と、趣味のファンタジーといろんなジャンル書いてます。ご興味のある方はこちら。

ファンタジー過去作品はこちら。お時間のない方は作詞シリーズが短くてお手頃かと思います。

【前回までのあらすじ】

葉月は朝成達から暴力を受け、赤ちゃんポストを利用した。その後悪魔ロットバルトと遭遇する。
ロットは日本の法律を変えてしまう。赤ん坊を否認する権利を、男性から女性のものに移動してしまった。


【登場人物】

葉月……二十代。朝成達から暴力を受けた後、赤ちゃんポストを利用。ロットバルトと遭遇。

朝成……二十代。葉月に暴力を振るった一人だが、ロットバルトの工作で葉月の子とされた赤ん坊を拒否出来なくなった。このため、赤ちゃんポストを利用。

七果……19歳。朝成と実家で同居の妹。

ロットバルト……青年悪魔。


創作六回連載の五回目です。今回実験的に見出しフォントをいじりました。やり過ぎると読みづらくなるのは存じております。けれど見出しが乱立しているため、何とか出来ないか模索中。


【わたん坊の友達2-2】

ロットが考えた通り、女性達はSEXに開放的になった。子供の人口は右肩上がり。男性には育児休暇が許されたが、職場復帰後、彼らが元のポジションを取り戻せる可能性は限りなく低くなった。

職場を休みがちなシングルファーザーの貧困化が進んだ。待機児童問題で苦しむのも男性。経済的理由から結婚を選択する者も出る。彼らは少し前まで一直線に追いかけていた未来の夢が、女性のものになった事を知った。

そして、女性が数の力で男性を囲む集団暴力も始まった。報道しても視聴率が取れないため、この問題にメディアは全くの無興味。

若い和正も被害者の一人だった。女性達から一度暴力を受けたら証拠品で脅され、何度も呼び出された。
「ははははは、男は女の赤ちゃんポスト。産んだら男になすればいいの」
「食べちゃおうぜ、こんなクズ男。ねこまんまみたいなもんだよ」
「ねこまんまで我慢してやるって言ってんだ。みっともない腹肉付けてさあ」
和正は泣き叫んだ。
「お願い、避妊させて! 避妊させて!」
「るさいな、ナマのが気持ちいいんだよ」
「私達、ガキは産みたい放題なの。育てるの、男だから」
和正は必死に懇願した。
「避妊させて! 何でもする」
「えー? じゃあどうしてもらおうかな」

国際人権センターから日本政府に対して、男性の人権を擁護するよう要請があった。日本はそれを真摯に受け止め、行動は何も起こさなかった。タカ派の女性政治家、岸田が一蹴する。
「また男性ですか。人権なんて有り余ってるのに、これ以上何が要るのですか。理解できない。日本は日本式でいきます」

一希は昼下がりに彼女の七果の家にお邪魔して、一緒にTVを見ていた。TVは赤ちゃんポストにまつわる報道をしている。七果はおやつの煎餅を美味しそうにかじっていた。
「また男性の人権の話かあ。男性よりまず子供でしょ。子供は捨てられたらいけないよ。そうでしょ、一希」
「うんそうだね」
一希は男性だったが、子供の人権を引き合いに出されると何も言えなかった。

七果は『まず子供』と発言しながら子供の人権のために活動したことはない。男性の人権に取り組みたくない言い訳に、特に助ける気のない子供を利用してるだけだ。一希は現代女性が過去の自分達と同じ言葉を遣った時、初めて汚いと思った。

朝成は逃げ場のない所に追い詰められ、女性集団に囲まれていた。
「ははははは、犯っちゃおうこんな男!」
「人間便器と思って」
彼が飛び起きるとベッドの上だった。窓際のレースのカーテンが朝の風に踊っている。
「朝成さん、寝汗かいてる」
彼は千夏の家に泊まっていたことを思い出した。千夏は真剣に付き合っている彼女だ。彼女は彼より早く起きて、朝御飯の支度をしていたようだ。
「何だ、夢か」
彼は彼女が気を遣って持って来てくれた飲み水を一気に空けた。次に彼女が真面目な顔をしてベッド脇に座ったのに気がついた。
「お話があります」
「何だ、かしこまって」
彼女は自分のお腹を押さえた。
「赤ちゃんができたの」
「わあぁぁぁぁぁぁ!!」
彼は絶叫して彼女の家から脱走した。
(続く)





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