鶏は岩戸開きの功労者である。
神社に祀られるものは、神の由緒を示唆する。
彼らは岩戸の神なのだ。
★前の記事
★目次
☆1 岩戸開きの功労者
☆2 物部の神*高良神
☆3 二柱の天照
☆4 天岩戸の神
岩戸開きの功労者
今回は天照。
(「儺の國の星」34、志賀星(しがのほし)より引用)
ギリシャのソクラテスの遺言は「”Asklepios(アスクレピオス)の神殿に鶏を必ず添えること”」であったという。
古墳の石壁に鶏血石で赤く粧う霊魂の更生の祈りでありました。生命の復活の信仰は近東には太古から存在していたらしく、古事記岩戸隠れの条に出てくる常夜の長鳴鶏の物語も天照大神蘇生にことよせられるならば、遠い昔の西域との文明交流を推察することができます。
長鳴鳥は鶏。
夜明けを知らせる存在であり、天照を岩戸から出した功労者でもある。
神功皇后がご祭神の香椎宮には、摂社に鶏石神社がある。
社のHPによると、「江戸時代の書物『雲根志(うんこんし)によると、その死を哀れんだ僧侶によって、石になった鶏がおまつりされたのが起源と伝えられてます」とある。
香椎宮
香椎宮HP
香椎宮*鶏石神社
鶏が石になって祀られた?
しかもその起源の根拠は、江戸時代の書物によるもの。
ずっとそれが気になっていた。
彼女が女神の天照ならば、ここに「鶏石神社」があることは、意味を持つ。
彼女は岩戸の神なのだ。
物部の神*高良神
彼女と共に在った武内宿禰は、高良神。
筑後国一ノ宮の高良大社の神。
「高良玉垂宮神秘書」には、二柱は夫婦であり、物部の神とある。
高良大社の本殿合祀の豊姫。
麓の祇園山古墳に眠る者こそが彼女であった。
高良大社は筑後国一之宮であり、筑紫の国魂である白日別。
豊姫は、豊日別となる。
イザナギ神達が造ったという「筑紫島の四つの面」。
神話の初めにあるそれは、高良神と神功皇后を示していた。
左 海面上昇シュミレーションシステム
右 Google map
物部の神とは、彼らの祖神である饒速日命と御炊屋姫。
彼らが二柱の天照となる。
二柱の天照
神話の神は、二柱の天照に集約される。
☆男天照は、天照国照彦天火明櫛玉饒速日命
の名を持つ、饒速日命。
☆女神天照は、彼の后の御炊屋姫。
女神の天照が彼女なのだから、男天照は饒速日命であるのだ。
(詳細、下記)
御炊屋姫は市杵島姫命=宗像神。
神話では、宗像三神は女神天照の息から現れている。
「一振りの剣を三つに折って、かみ砕いた天照の息から現れた」とは、四柱は同神と示唆する。
宇佐神宮に、姫神である宗像三神と神功皇后が共に祀られている訳になる。
「高良玉垂宮神秘書」には、聖武天皇の時に、九州の宗廟を高良大社から宇佐神宮へと移したとあった。
天照の交代を意味するものになり、以後、高良神は筑紫の隠れ神とされる。
彼は月神であり、月読神でもあった。
彼女は宗像神。
高良神は筑紫の国魂。
では、神話の舞台は筑紫にある。
天岩戸の神
神話の天岩戸には、主に三つの意味がある。
*神の交代
*関わる神、すべて同神
*天岩戸がある地を示唆
➡神が祀られる地であり、神の正体に繋がるもの
神話の舞台は那珂川。
つまり、天照は「交代」し、神話の舞台は儺の国、那珂川。
そこにあるのが住吉の元宮の現人神社。
イザナギ神の禊から生まれた神は同神である。
住吉神=男神天照。
高良神は住吉神と同神。
ゆえに住吉大社に彼女が祀られている。
神功皇后の神がかりで現れる三神は、すべて彼ら自身であった。
撞賢木厳御霊天疎向津姫
天事代虚事代玉 入彦厳之事代神
住吉三神*日向の国の橘小門の水底におられる神
二柱の天照は神功皇后と高良神・武内宿禰。
彼らが饒速日命と御炊屋姫。
社にあるものは、必ず同神、神の由緒を示唆するものである。
香椎宮に鶏石神社があるのは、祀られる神が天照であると示唆しているのかもしれない。
(つづく )
記事内の考察や写真、イラストなどの使用は著作権のルールに沿ってくださいますようお願いいたします。
*******************************************
X(Twitter)
古代や神のこと、少しずつつぶやきます。
小分けなので分かりやすいかもです
フォローお願いします
https://twitter.com/sakura15335?t=zywdh8uJGIhzvxAk28C_Tg&s=09