五星は魔除け、祓いを意味する。
天神様の神紋は五弁の梅の花であった。
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★目次
☆1 五星と蜷貝
☆2 天神*道真公
五星と蜷貝
「儺の國の星」(3、椋の花より 引用)
伊勢の海女(あま)は、白の晒(さらし)で昔は麻、今は木綿の腰巻に五星の模様を蜷(ひな・蜷貝か)の生身をつぶした染料で描いて水難の護符(おまもり)とする。
五星は西洋では、(略)悪魔祓いの文様として中世以前から普及していた。(真鍋,1982,P11)
蜷貝(にながい)は、神功皇后の伝承に登場する。
いずれも、彼女を守った存在。
彼らが退治していた「異類」を、「祓ったのは蜷貝」であった。
古来は共通の認識があったのかもしれない。
また、伝承で「共通のアイテム」は同神を示唆するもの。
生立八幡神社と美奈宜神社の神は同じなのである。
物部の祖先は、近東からきたという記述が後にある。
これらの知識は、そこから受け継いできたものかもしれない。
天神*道真公
五星は魔除け。
そこから道真公に繋がる。
「儺の國の星」(3、椋の花より 引用)
椋の花は五弁である。何か魂魄鎮撫(こんぱくちんぶ)の意が昔はあったらしい。松や杉、楠には落雷が多いが、椋にはないと伝えられる、避雷針の役を兼ねて植えられることがあったとも伝えられている。
(中略)
雷(らい)を倭人は”はたたがみ”と呼んだ。椋の韓名は僕(ぼく)とし、略して朴(ぼく)とする。漢音では霊と同じく”りゃう”であった。菅公(かんこう*道真公)が天神の化身として祀られる頃は雷霆霹靂(らいていへきれき)が天下を震撼した。各地に椋の植樹が行われたのである。
(真鍋,1982,P11-12)
「道真公が天神の化身とされた」
彼が天神とされ、「彼ら」の社に祀られるのも、この一言に尽きるのかもしれない。
同一視されたのだ。
社の神は全て二柱の神。
「化身であった道真公」も彼ら自身であるということになる。
夜の太宰府天満宮
化身なのだから、道真公は元々「天神」では無い。
天神とは、本来は二柱の天照。
男神天照の饒速日命であり、その后の女神天照、御炊屋姫。
神話の神は全て彼らに集約され、社の神も彼らとなる。
また、道真公が拝したのは、天拝山の神である彼らであった。
五弁の花と言えば、梅の花。
その花を神紋としているのが、太宰府天満宮。
祭神、菅原道真公。
化身の実化の饒速日命は、高良神。
太宰府の社側には彼らが祀られている。
高良神は武内宿禰。
彼の后は神功皇后。
では、ここに彼と共に祀られている竈門社 玉依姫は彼女と言うことになる。
宝満山*竈門神社 上宮
竈門神社には、玉依姫と神功皇后が祀られていた。
同神ゆえである。
また、それは「道真公」の側に在る神こそ、同一視されている神と言うことになる。
それが高良神と神功皇后、天拝山の神に繋がる彼ら。
饒速日命と御炊屋姫。
二柱の天照なのだ。
梅の花は五星。
祓いの神は、今も天神様と共にある。
( つづく )
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