Yoっち☆楽しくグテを綴る♡ -62ページ目

Yoっち☆楽しくグテを綴る♡

テテとグクの Me Myself写真集にインスピレーションを得て【群青と真紅】をブログ内で執筆中です️

群青真紅の読者になって下さっている皆様

いつもありがとうございます😊


去年の12月8日から連載を始めて10ヶ月

ようやく㊾章までやってきました笑い泣き


先月プロの小説家として既に出版、サイン会までも行っている友人と久しぶりに会ってきました😄

彼女に【群青と真紅】をチラリと読んでもらってアドバイス頂きました✨🙏✨


『私、どんなに評判がいい小説でも、書き出しが気に入らなかったら読まないんだ☺️』

という超難関の手強い女子ですよ😨

しかし部分的ではあるものの読んでもらい

歯に衣着せぬバシバシなアドバイスを貰いました(有り難い😆)


というわけで

すでに公表している章に関しては

少しずつ言葉を置き換えたり、書き足しなど加筆してみなさんが読みやすくなるようにしていく予定です


また、今はまだグテペンさん向けのブログ内だけの発表に留まっていますが

いずれ小説用プラットフォームにも順次発表をしていきます👍

ただそれだと2次制作物として

『テヒョンとジョングク』の名前が著作権に引っ掛かってしまいます😅

その為、名前を変えなければならなくなるんですが・・・・🤔


1番いいのは本人達や事務所に許可をもらえればいいんですよねグラサン

まぁ〜〜私のようにグテちゃん達を題材にしたストーリーを書いてるアミさん達は天文学的にた〜〜〜くさんいらっしゃるだろうし😅申請出しても埋もれちゃうのは必至😆😆😆😆




手っ取り早い方法はアンチやネット警察民の目に触れられて、事務所に通報🚨してもらうこと🤣🤣🤣🤣🤣🤣

物語を読んで頂ける状況になるなら、通報されるが本望❗❗❗←えへへ乱暴者🤣


いや、マジで思ってますよ

人間、晩年に突入すると怖いもん無しになるっていうけど本当かも(笑)


最終的な夢は一冊の本を作ること✨

クラファンでも自費出版でもいいから紙の本に仕上げたい💜💚❤️💙


というわけで

物語がまだ続いている以上、全部いっぺんには無理だけど、整理していきたいと考えております  


私にガチなアドバイスをくれた小説家の彼女に心から感謝です😭🙏😭

彼女の活躍もこの先色々あるようなのでみなさんにご紹介出来る時が来たら、公式からと私からでブログに載せたいと思います😆👍


ではまた物語でお会いしましょう😍







皆さんオペラって観たりしますか❓
今回はライヴはライヴでもオペラに出掛けるキム公爵とチョン伯爵のお話です😄

前回の物語



物語の続きが始まります✨✨✨


【新しい二人】


己の弱さに呑み込まれるのだ
優しさなど「力」には及ばぬ
そなたは、だから、
永遠に苦しまなければならない

『まただ・・・。誰なんだ?』
いつか魘されながら聞いた言葉が、また眠りの中で反復して語りかけてきた。
一体どういうことなのか?
あの声の主は誰なのかジョングクには未だに見当もつかなかった。
ただの夢だと切り捨ててはいけない気がして、何か胸騒ぎがすることだけは以前と変わらない。
眠気からすっかり覚醒したが、しばらくベッドの中で考え込んでいた。


「さぁお着替えをなさって下さいませ、ジョングク様。」
ハンスが着替えを持って急かすようにベッドサイドで声を掛けた。
そこで我にかえりやっと着替えを始める。
着替えを手伝いながら、
「お父上は《ミサ》にお出掛けになりました。」
と少し重く静かな声でジョングクに伝えた。
久しぶりに聞いた《ミサ》の言葉。何かあったのだろうか・・・。ジョングクは緊張した面持ちで、
「僕は行かなくてよかったのか?」
と訊いた。

チョン伯爵家の《ミサ》は一般の教会で執り行う《日曜礼拝》等とは違う。
教会にチョン伯爵家系族の重鎮が集まるのだが宗教とは全く関係がなく、有事に繋がるような事変の兆候があった時に、国王管轄とは別に執り行われるものだった。
ハンスは緊張したジョングクの様子に気付き、
「ジョングク様には大公子殿下と楽しいクリスマスを過ごされるようにと、仰せでございましたよ。」
と笑顔で応えた。ジョングクは緊急性がないものと理解し安心して、
「そうさせてもらうよ。」
と応えた。


昼の食事はジョングクの部屋に用意された。クリスマスツリーには新しい蝋燭が灯され、夜とは違う煌きを放っていた。着替えを終えたテヒョンが戻って来ると早速ツリーを見上げて、
「昼間もとても綺麗だな。」
と言いながら改めて飾り付けを見て回った。
ここでハンスとデイビスはお辞儀をして静かに部屋を出て行く。
「さ、テヒョン様お席へ。」
ツリーの飾り付けに興味津津で、色々とオーナメントに触れていたテヒョンの手を取って席まで案内をする。
手を掴まれてトクン・・と胸が弾んだ。テヒョンは《手を繋ぐ》ことが特別な意味を持つなんて思ってもみなかった。

ジョングクが椅子を引いて座らせてくれる。今回の催しではテヒョンに対して完璧なホスピタリティをみせてくれている。
お互いに向かい合ってテーブルに座り食事が始まった。
昨夜のことがまだ余韻として残っている二人は視線を交わすだけで、なんとなく会話が成り立った。いつものテヒョンとジョングクらしからぬ静かな食卓ではあったが、お互いの雰囲気には幸せが感じられた。
「今日の君はやけに静かだな。」
「テヒョン様こそ。」
間が空いてお互いを見ると、可笑しくなって吹き出した。
「私はあなた様との静かなひと時も楽しく過ごせますよ。」
「僕も同じことを感じていたよ。」
言いながらテヒョンがチキンソテーをカットしてフォークに刺した。と同時にジョングクがテーブルに身を乗り出して、フォークを持つ手を握るとテヒョンのチキンを食べた。

テヒョンは目を丸くして目の前で美味しそうに咀嚼をするジョングクを見た。
「あなた様がそばにいるとこんなマナー違反もしたくなります。」
言った後の唇が光る。
今度はテヒョンがフォークを置くと、身を乗り出して自分のナフキンでジョングクの唇についたソースを拭った。
「目の前で可愛いことをされると、世話を焼きたくなってしまうよ。」
「正真正銘の王子様に世話をして頂くなんて、私は世界で1番の幸せ者でしょうね!」
照れ隠しで笑ってテヒョンを見る。
今日のジョングクはとても上機嫌な上、大胆でいつもの彼とは違って見えた。

ジョングク自身も随分大それたことをしていると分かってはいたが、テヒョンの可愛い反応を見たいという衝動に駆られていた。また気付かなかった自分の一面にも興味をそそられた。
テヒョン自身はジョングクの思いもよらない行動や言葉に、未知の部分に触れている楽しさを味わっていた。
人とはこんなにも変わるものなのか。いや、元々彼自身が持っている性質なのかもしれない。
社交が苦手とはいえコミュニケーション能力は抜群にある。
でもそれが自分にだけ心開いてくれているのだとしたらそれが嬉しかった。

食後にジョングクがホットミルクを用意して持って来た。
「テヒョン様これを入れて飲んでみて下さい。」
4cm 角のキャドバリー社のチョコレートを数枚テヒョンに渡した。
言われた通りに何枚か入れてみる。
スプーンでかき回すとチョコレートが溶けて、ミルクがマーブル状に変わった。
「お好みで枚数を調整して下さいね。」
テヒョンが一口飲んでみる。
「う・・ん、美味しいホットチョコレートだ。」
ホットココアといいホットチョコレートといい《カカオ》はテヒョンの甘い想い人の味になった。


【二人でのオペラ鑑賞】

昼下がり
デイビスがキム公爵家に戻る為挨拶に来た。
「それでは殿下、私はこれで公爵家に戻ります。」
「うん、気をつけてな。」
「ではチョン伯爵、殿下を宜しくお願い致します。」
「しっかりお守りするので大丈夫ですよ。」
「午後もよいクリスマスでありますよう、楽しんでらして下さいませ。」
そう言ってデイビスは深々と二人にお辞儀をすると公爵家へ帰って行った。

テヒョンとジョングクはロッシーニのオペラ『イングランドの女王エリザベッタ』を観るためにロイヤル・オペラ・ハウスに出掛ける事になっていた。
クリスマスで夕方から教会に出掛ける者も多い為に、この日のオペラは夕刻前に終わるようプログラムが組まれていた。
既に観劇用に着替えを済ませていたテヒョンとジョングクは、チョン伯爵家の馬車で出発した。2台目の馬車にはハンスと護衛2人が乗った馬車が続いている。
王位継承権を持つ王族との外出には、公私共に必ず護衛が付いた。その為完全に私的な外出をするのはなかなか難しかったが、そんな事を気にするでもなくテヒョンは楽しそうに車窓の外を眺めている。

「こうしてオペラを観劇するのは久しぶりだけど、君と一緒なのは初めてだからワクワクするよ。」
「私も芸術鑑賞自体が久しぶりです。テヒョン様がいらっしゃらなければ、しばらくは離れたままになっていたでしょう。」
「では久しぶりで楽しみだな?」
「はい。音楽も演劇も好きですから。」
二人が談笑している間に馬車は劇場に到着する。
更にそのまま貴賓専用の出入り口に通された。
チョン伯爵家の紋章が付いた馬車が、横を通り過ぎるのを見た観覧者達が色めいた。

「ジョングク様よ!」
「テヒョン様もご一緒にいらっしゃるわ!」
あっという間に人集りが出来た。
柵で区別がされた門の先に、馬車から降りるジョングクが見えると黄色い歓声が上がった。続いてテヒョンが手を取ってもらいながら降りて来ると更に大きな歓声が上がった。
この時テヒョンは人々がいる方に笑顔を向けて軽く手を振った。
悲鳴のような歓声が上がり周囲の人々がどよめいた。
ジョングクは驚いた。今まで敬遠していた婦人方からの歓声に笑顔で応えるテヒョンの姿を初めて見たからだ。
婦人方にとっても想定外だったに違いない。

「どうなさったのです?今まで避けておいでだった歓声に応えられるなんて。」  
「そうだな・・・ただ、応えてあげたくなったのだ。・・・それに、」 
テヒョンがニヤリと笑う。
「君と一緒にいられることを自慢したいのかもしれない。」
「え?」
「ほら、君も一緒に笑って手を振ってみて。」
テヒョンに促されてジョングクも一緒に手を振った。
更に大きな歓声が上がった。
護衛が声の大きさに危険を感じて咄嗟に二人の前に出た。テヒョンが『大丈夫だ、何もされたりはしない。』と声を掛けて場内へ入った。

キム公爵と側近のチョン伯爵が観劇に来ている噂はあっという間に広がって、二人の姿が見えるとロイヤルボックスに向かって拍手が湧いた。
テヒョンとジョングクは観客席に会釈をしながら席に着く。
間もなく場内が静かになると、オーケストラピットから管弦楽団の奏でる序曲が流れてきた。
テヒョンは体に反響するメロディーに震えた。ジョングクの方へ向くと、オペラへの期待に笑顔を見せた。
今回のオペラの構成は序曲、第1幕で約1時間12分、2幕で約1時間4分。途中休憩を挟み約2時間46分となっていた。

1幕が終わり休憩時間が始まる。劇場内のラウンジで軽食を楽しめるのだが、テヒョンとジョングクはロイヤルボックス内でサンドイッチやワインを楽しんだ。
しかし、劇場に来ていた高官や貴族達の挨拶を受けたりと何かと忙しかった。
「ジョングク1幕はどうだった?」
テヒョンがプログラムを見返しながら訊いた。
「演者の方々の歌唱力にずっと圧倒されておりました。」
「うん!物語の緊迫感に更に凄みが湧くからな。」
ジョングクは上演中楽しみながらも、隣で物語に没頭していくテヒョンの横顔に見惚れていた。ただそれは内緒にしておいた。

イングランドの女王エリザベッタ』は女王と将軍の恋、親友や将軍の裏切りなどテヒョンとジョングクにはやや不釣り合いな物語ではあったが、最後には人の命を犠牲にしてまで生き存える事をよしとしなかった登場人物達の勇敢な姿に心救われた。
女王エリザベッタは将軍やその妻等を許し、自身は恋を捨て女王として生きることを自分に言い聞かせ玉座に戻る。
将軍は民衆の元に戻され復職する。女王は民衆に称えられ幕を閉じる。
恋を諦める決意の後歌われるカヴァレッタで「この心より恋よ去れ」が合唱される場面は圧巻だった。

テヒョンもジョングクもエリザベッタの堂々たる君主の目覚めに感動し、演者に惜しみない拍手を贈った。
演者達は1列に並ぶとテヒョン達のロイヤルボックスに向かって深々とお辞儀をして応えた。
その後拍手が鳴り止まずカーテンコールが何度が続いた。

興奮冷めやらぬ中劇場を後にする。出入り口には先程好演した演者達がテヒョン達を見送る為に待っていた。
「大公子殿下、チョン伯爵、エリーナ・ニコルソンでございます。本日は御観劇ありがとうございました。」
エリザベッタを演じたプリマ・ドンナが挨拶をした。
「とても素晴らしい歌声をありがとう。迫真の演技と共に私の胸に響き渡りました。」
「有難きお言葉とても光栄に存じます。殿下のお言葉を宝に更に邁進して参ります。」
「期待しておりますよ。いつか我が家での合唱会にもお出で頂きたい。」
「夢のようでございます。お呼びが掛かる日を心待ちにしております。」

見送られながら劇場を出ると、ひと目でもテヒョンとジョングクを見ようと待っていた婦人たちの歓声が飛んできた。
護衛が二人にぴたりと付いた。
テヒョンとジョングクは軽く手を振って馬車に乗り込んだ。
黄色い声の中を馬車が走り出す。
「では、テヒョン様のご自宅に向かいます。」
ジョングクはそっとテヒョンの手を取り繋いだ。
夕暮れ時のロンドンはガス灯に照らされきらびやかだった。


※ 画像お借りしました


ロッシーニ『イングランドの女王エリザベッタ』参考 wikipedia

スマホのタッチパネルに一部反応しない箇所が出るという不具合が出て、ブログアップが遅くなりました😭
やっと新しいスマホにしたのでアップ出来ます😆👍
お待たせしてすみません🙏


前回の物語




物語の続きが始まります✨✨✨



【テヒョンのクリスマスプレゼント】


日付は仕掛け花火と共に25日を迎えていた。
最後の閃光を見届けると、テヒョンは拍手で花火師を讃えた。見守っていた周りの者達も従って一斉に手を叩いた。
「ジョングクありがとう!とても素晴らしかったよ。」
「お楽しみ頂けましたか?喜んで頂けて私も嬉しいです。」
ジョングクは窓を閉めてカーテンを引くと、暖炉に向かい新しい薪を焚べた。
「お体冷えていませんか?」
テヒョンは首を振った。
「君がずっと僕の体を掴んでくれていたから寒くなかったよ。」

暖炉の前まで戻ってくると、クッションに座らず、
『ちょっと待ってて』と言うとテヒョンは一人で部屋を出て行った。
しばらくして戻って来て、後ろ手に何かを持ってジョングクの前に座った。
「これを君に。」
綺麗にラッピングがされた包みを差し出す。
「これは?」
「開けてみて。」
受け取って銀色のリボンを外して緑色の包装紙を解くと箱が出てきた。
一瞬テヒョンの顔を見ると、  小さく頷いて早く開けるよう促している。
箱の蓋を開けると中には黒い革製の手袋が入っていた。

「わぁ、、これを私にですか?」
「うん。はめてみてよ。」
言われるまま手袋を取り出してまず左手にはめてみた。
「ああ、暖かい・・・。中に羊毛が織り込んであるんですね!」
テヒョンがもう片方を取り出して、
「君の手はいつも僕を優しく包んでくれて、癒やして温めてくれるから・・」
ジョングクの右手にはめてやった。
「僕の代わりに温めてもらって。君へのクリスマスプレゼントだ。」
心遣いに嬉しさがこみ上げてくる。

「ありがとうございます。あなた様と思っていつも持って一緒に出掛けます。」
テヒョンはにっこり笑って頷くと、手袋の手の甲側の袖口を指差した。
見ると金糸で筆記体の《TJ》の組み合わせ文字が刺繍されていた。
「これ・・って・・」
二人のイニシャルだった。
テヒョンがジョングクの頭にそっと手を回すと、グイッと自分の肩に引き寄せた。
「いつも君のことを想ってる。僕はどんな時でもそばにいるよ。」
耳元で囁くテヒョンの唇が、冷たくなっていたジョングクの耳たぶに触れた。
一気に体中の血が騒ぎだして身も心も 温まる。

新しく焚べた薪が既に真っ赤に揺れている。
暖炉の前であらためて落ち着くと、二人はワインを開けて乾杯をした。
ふわりと流れる時の中で、テヒョンがほろりと酔いしれる。
「こうして1日の締めくくりに君がいてくれる・・・」
ゆっくりワイングラスを回してもう一口含んだ。
「今日はずっと気分がいい。」
「私も同じです。」
ジョングクの肩にテヒョンの頭がゆっくりと傾く。しばらくそのままお互いにグラスを何度もあけながら暖炉の火を眺めていた。
とくに言葉を交わさなくても、寄り添う感触だけで伝わってくるものがある。二人はお互いの温もりにも深く酔っていく。

ジョングクの肩にグッと重さが増した。覗くとスースーと寝息が聞こえる。テヒョンの無防備な寝顔に思わず顔がほころんだ。
傾いた手からグラスを離すと、眠っている頭を動かさないよう注意をしなからワゴンに置いた。
預けられた体にそっと腕を通して抱き上げると、そのままベッドまで運んで静かに寝かせた。
『う・・・ん』と声が漏れた。しかし目覚めていない事を見届けて、クローゼットに行ってパジャマを2組持ってきた。

テヒョンの着ているものをそっと脱がして寒くないように毛布をかける。その間にパジャマを広げ素早く着せた。療養中の世話で慣れていたせいか手こずらずに着替えが終わった。
自分の着替えも終わらせると、テヒョンの服と一緒に揃えてまたクローゼットまで持って行った。

ジョングクは戻って来ながら廊下を出て扉の横に用意されていた冠水瓶を取って来ると、テヒョン側のベッドのサイドテーブルに置いた。それから室内の四隅と飾り棚の燭台の灯りだけを落として回る。
部屋はツリーの灯りと暖炉の火と扉の常夜灯だけになった。
天蓋のベッドカーテンを閉めてやっとベッドの中へ入る。
目の前ですでに深い眠りの中にいるテヒョンを見て言い表し難い幸福を感じた。

久しぶりに見る寝顔は昨日までとは違う感慨深さが湧いてくる。想いを伝えた事で確実にテヒョンは人生に於いて特別な存在となったのだ。
そっと頬に触れるとシルクのような滑らかな肌が指先に心地いい。
何度も撫でているのに微動だにしない。
安心しきったその姿はジョングクの体内を巡る全ての血潮を刺激して、とても激しくテヒョンを求める衝動に襲われる。
理性を総動員させて激情と戦っていた。

このまま思いに任せてテヒョンとより深く絆を結んでしまう事は簡単に出来てしまうだろう。
だがそれは愛しく想う人の人生を大きく変えてしまう程《危険》を伴うことだ。
自ら一歩近く踏み出してしまった今、大切な人を守り敬愛していく術を見つけていかなければならない。
名実ともに《側近》としての技量が必要だった。
『納得して下さるだろうか・・・』無心に眠る姿を眺めていると、拭いきれない不安も感じた。

理由も告げずに自分の事情だけを押し付けるなんて不誠実であり、まして高貴な相手に対する態度としては許されるものではない。『テヒョン様の優しさに付け入る行為になってしまうじゃないか!』
葛藤に苛まれてもこの心情を甘美に感じてしまう身勝手な自分がいる。
誰かと心を交わすなんていう事を意識から遠ざけていた自分が、危険を冒してまでも《恋慕》に突き進もうとする自我に正直驚いていた。
それでも今は精一杯尽くしていきたいと心の底から思うのだ。
「テヒョン・・」
優しく呼びすててみる。
独占したい気持ちが溢れ出た。


「ん・・・」
心地よい温かさの中で目が覚める。まだ薄暗かったが目が慣れるてくると視界に喉元が見えた。ゆっくり見てみるとジョングクに包まれて眠っていたことが分かった。嬉しくなって自分からもギュッと抱きしめる。
しかしいつ寝てしまったのか記憶がない。少し頭を上げてみるとパジャマに着替えていることにも気付く。
『全部ジョングクがやってくれたんだな。』慈しみを込めて寝ている額を撫でる。
クークーと寝息が聞こえた。
相変わらず少年の面影が残る寝顔を見て笑みが出てしまう。頰杖をついてしばらく《夢の中の少年》をながめていた。

お互いに想いを伝え合っての初めての夜だ。テヒョンはステディとしての関係をもう一歩進めたくなった。
自然に吸い込まれていくように顔を近づけていく。
あともう少しで唇が触れる所まできた・・・・。
だがグッと堪えるように衝動を止めた。
すぐに顔を離すとそのままジョングクの胸に埋めた。テヒョンは後悔の思いで彼のパジャマの襟を掴んだ

『相手の不意をつくような事はフェアじゃない!』例え親しい間柄であったとしても。いや、親しいからこそあってはならないのだと自身を戒めた。
涙が出てきた。何の涙なのだろうか・・。
自戒なのか悲しさなのか分からないまま泣いていた。


【 運命のHoly Night 】


胸の中で泣いているテヒョンに気付いてジョングクが目を覚ました。驚いて身を起こすと
「テヒョン様!いかが致しました?」
と肩を掴む。
テヒョンは首を横に振った。
「僕はどうかしている・・・」
フフッと笑ってみせたが直ぐに涙顔になってしまう。どうしようもないという様な切なさがジョングクの心を突き刺す。堪らなくなりテヒョンを引き寄せると腕の中に包み゙込んだ。背中は小さく震えている。
赤子をあやすように背中をトントンとたたいているとようやく落ち着いてきた。

「僕は君の唇に触れようとしたんだ。」
ジョングクはテヒョンを抱いたまま無言で虚空を見つめた。
「でも、、そんなことは出来なかったよ。」
顔を上げると続けた。
「だって卑怯だろ?君の意志の無い所でそんなこと・・・不意打ちなんて。」
昨夜の幸せに満ちた涙とは違い悲痛に濡れる眼差しに、ジョングクは申し訳ない気持ちで言葉が出ない。
「君が何か事情を抱えているのは分かっているよ・・。」
テヒョンが一生懸命理解を示そうとしてくれているのが痛いほど伝わってくる。

「あなたを想う気持ちに嘘偽りはありません!」
ジョングクもまた泣き出していた。
「でも・・・待って頂けませんか?」
消え入りそうな口調で哀願した。
「気持ちをお伝えしておきながら、あなたの求めにお応え出来ない私をお許し下さい・・・」
二人はしばらく視線を合わせていたが、お互いにまた引き寄せて抱き締め合った。
「必ずきちんと事情をお話し致します。それまで待って頂けませんか?」
「・・仕方あるまい、、待つよ。」

「テヒョン様・・・」
ジョングクは両手でテヒョンの顔を包んで真っ直ぐ見つめた。
「そのまま動かないで下さい・・・」
囁きながら正座に座り直して、静かにゆっくり近づいて行くと、テヒョンが瞳を閉じた。ジョングクは待っている唇に優しく自分の唇を少しだけ押し当てた。
まるで誠実を極める儀式のような口づけだった。
テヒョンはもう涙を止めることが出来ない。
唇を離すとお互いの額を合わせた。
「今はここまでしか出来なくて・・・」
「ふふ・・・まるで子ども騙しだな。」
テヒョンは憎まれ口を言った。けれど本当は照れていた。

ジョングクはきっとギリギリのところまで心を示してくれたのだ。その想いが胸に滲みて嬉しかった。
いつか打ち明けてくれるものがどんなものかを考えると怖いところもあるが、今の幸せを精一杯分かち合うことの方が大切だと思った。
「もう分かったから泣き止んでくれよ。」
ジョングクも涙を止められないでいた。
今度はテヒョンがしっかり抱きしめる。



ツリーの灯りが次々と燃え尽くし静かに消えていく。なにかを告げるように教会の鐘の音が部屋を突き抜けて、再び眠りに堕ちる二人の上で呼応しているようだった。
神の祝福なのか
天使の讃歌なのか
または試練の警鐘なのか・・・

既に動き出していた運命は更に加速して回り始める。
テヒョンとジョングクそれぞれの宿命から生まれた新しい《運命》がこの明け方に召喚された。
だがまだ二人は気付いていない。
この始まりは唯一二人の魂のみが知っている事だった。



陽が昇りクリスマスの昼近く、テヒョンとジョングクの二人はそれぞれのお付の者達から起こされた。
「殿下、ご起床をお願い致します。」
デイビスがハンスと共にベッドサイドに立って声を掛けた。
天蓋のベッドカーテンが少し開いて眠気眼のテヒョンの顔が現れる。
二人はしゃがむと挨拶をする。
「おはようございます。」
「おはよう・・今は何時?」
「もうじきお昼になります」
「そうか、、よく寝たな。」
「昨夜はよくお飲みにもなられたようでごさいますね。」
ワゴンの上にあるワインの空き瓶を目にしてデイビスが笑いながら訊いた。

反対側のベッドサイドではジョングクがハンスから起こされていた。
なかなか覚醒しないのでハンスは先に窓際に行くとカーテンを開けた。
「殿下昨夜の仕掛け花火はお見事でございましたね!」
デイビスは冠水瓶の水をテヒョンに手渡した。
「おお!デイビスも見たか?素晴らしかっただろう。」
「はい!こちらの詰所でみなさんと一緒に拝見させて頂きまして、とても有意義なお時間でございました。」
「喜んで頂けて私どもも光栄でございます。今回の催しはジョングク様が全て手配なさったのですよ。」
ハンスが揚々と答えた。

当のジョングクはやっと半分覚醒してきたようだ。
「私どもの主人はまだ半分夢の中でございますなぁ。」
ハンスの言葉にテヒョンとデイビスは笑った。
「では殿下は控室へお着替えに参ります。」
言いながら肩にガウンを掛けて履物を揃えて促した。テヒョンがベッドから立ち上がると、
「ジョングク!起きろ!」
と声を掛けた。
「は、、はい」
目覚めてなくても大切な人の声には素早く反応するようだ。
「また後でな。」
まだうつらうつらしている姿を見てクスクスと笑いながら部屋を出て行った。


※ 画像お借りしました