こんちには😊
猛暑や酷暑の中、お元気でいらっしゃいますか❓️
さて
皆さまお待ちかね(
え❓️待ってない
❓️)
群青と真紅の番外編を投稿致します😁👍
同人誌が出来上がるまで、こちらを読んでお待ち下されば幸いです間が持つかなぁ〜💦
今回はテヒョンの従兄であり、良き理解者、親友でもある、孤高のジェントルマン
国王フレデリック ( His Majesty the King ) のストーリーでございます✨👑✨
【出会い】
「姫様、どうか、ゆっくりおしとやかにお願い致します」
「分かっているわ」
一人の姫君が侍女と宮殿に参内してきた。
9月の秋の日、成人祭が国王の宮廷がある宮殿で行われる。
国中の王侯貴族で、満18歳を迎えた新成人達が、国王に公式に紹介され祝福を受ける。
その為に、宮殿は朝から賑やかだった。
大広間には玉座に向かい沢山の新成人達が集まっていた。
これから一人ずつ名前を呼ばれて拝謁を賜る。この成人の祝賀式典は、貴族としての公的な人生の始まりを意味した。
特に淑女達にとっては、社交界にデビューすることになり、将来の結婚相手として、自身を選んでもらう為の紳士達へのアピールにもなるのだ。皆それぞれに最上級の身繕いで式典に臨んでいた。
「どうしてこのドレスというものは、長くて裾がヒラヒラとしていて歩きづらいのかしら、、、」
淑女達がそそと歩きを進める中、唯一人この姫君は、どうもドレスが苦手らしく、着ているだけでもイライラしているようだった。
先程から悪戦苦闘を繰り返している。
「常日頃からドレスをお召しになっていらしたら、苦労はなさいませんのに」
「今更お小言は言わないでちょうだい」
「お集まりの皆様方、国王陛下のおなりでございます。」
侍従長が国王お出ましの号令を掛けた。
扉が開き国王を先頭に、大公子テヒョンとその側近のジョングクが入ってくる。三人が玉座に着くと、会場にいる者達が、深々と頭を下げて迎えた。
首相が新成人の名前を呼ぶ役目になっていて、名簿を持って玉座の前にうやうやしく出ていく。いよいよ皆の名前が呼ばれ始め式が始まった。
順調に拝謁が進んでいく。
「姫様、もうすぐでございますよ。両手でドレスを少しだけ上げて、裾を蹴るようになされば上手く歩くことが出来ます」
「え?もっと早く教えてちょうだいよ・・・・」
その時名前が呼ばれた。
「ルーベン・マルク・ロードキングス侯爵ご息女、ソフィア・ロードキングス嬢!」
玉座に近付こうと、姫君はドレスを両手で上げて、前へドレスの裾を蹴ろうとした。しかし、もう片方の足がドレスの後ろの裾を踏んでバランスを崩し思い切り蹴り上げてしまった。
「姫様!」
会場内が一瞬息を呑んだ。
侍女が素早く駆け寄り、姫君を抱えたので転倒は免れた。しかし絹張りの美しい靴が玉座めがけて飛んで行き、国王の前までコロコロと転がった。国王とテヒョンとジョングクは、目の前に転がってきたその靴を黙ったまま凝視した。会場内に緊張が走る。
「大変失礼を致しました!」
そこへ姫君の侍女がそそと足早に来ると、さっと靴を拾い上げ、また素早く姫君の元へ戻ると足元に戻し履かせた。
姫君は気を取り直すと、何事もなかったように顔を上げ、背筋を伸ばして真っ直ぐに国王の前に歩み寄った。
「大変失礼を致しました、ソフィア・ロードキングスでございます。国王陛下にはお目にかかれて大変光栄でございます」
ソフィアというその姫君は、にこやかに挨拶をするとお辞儀をした。
「ほう、、カーテシーは一流だがドレスは苦手なようだな」
国王はニコニコしながら言った。
「お見苦しい所をお見せ致しまして、申し訳ございません。ドレスは私の普段着ではありませんので苦手でございます」
「普段は着ていないと?ではそなた普段は何を着ておるのだ?」
「はい、皆様方と同じ衣装でこざいます」
ソフィアはそう言いながら、国王やテヒョン、ジョングクを手のひらで指し示した。
会場に居合わせた者達がざわつき始めた。
「ロードキンクス侯爵家に、このように楽しい姫がいたとはな。ソフィアと申したな。面白い!また参内致せ」
「有難き幸せにございます」
ソフィアはそう応えるとツツツツ・・・と床をすべるようにして裾を踏まないように玉座を離れていった。
国王は笑いを堪えきれず、手で口を抑えながら笑っていた。
「陛下・・」
国王を制したテヒョンも笑いを堪えている。
「本人の前では笑ってはおらぬぞ。これでも耐えたのだ」
すると国王の言葉に、ジョングクまで耐えられず肩で笑い出した。
会場内もクスクスとあちらこちらで、堪えた笑いが起きていた。
これが国王とソフィアの初めての出会いだった______
「私は顔から火が出るかと思いました」
「ケリーは大袈裟なのよ」
ソフィアは自身の控室で、侍女にドレスを脱ぐのを手伝ってもらっていた。
「そうは仰いますが、国王陛下もキム公爵もチョン伯爵も麗しき独身の方々。姫様が見初められるかもしれない大事な場所でございましたよ」
侍女の言葉に、ソフィアは目を伏せた。
「あなたは何を言っているのかしら。私は他の女性達とは違うのよ・・・」
言いながら更に声色が曇る。侍女が気付いて黙った。
「あ、でもほら、、、国王陛下は面白がって下さったわ」
重くなった空気に、ソフィアはわざと戯けるように言った。
「一人の女性として覚えて頂くのと、面白がられて覚えられるのとは、わけが違います。姫様は大人しくなさっていらしたら、お美しい姫君でございますのに、、、、。」
「ケリー、、、!」
ソフィアが睨むと、侍女はハッとして目を逸らした。一瞬間が空いてふふふ、と二人は笑い合う。
「とにかく早く次の衣装を用意して頂戴。騎射は私の今日のメインイベントよ!」
侍女はやれやれというように、ため息を漏らすと着替えの準備をした。
「そろそろ競技会の時間だな。会場に参るとするか」
国王やテヒョン達は、国王の私室で昼食を摂っていた。
「今回の新成人の競技会に、成人代表として女性が只一人名を連ねておる」
「へえ、初めての事ではごさいませんか?」
「そうなのだ。で、誰が出ると思う?」
「我々が知っている者ですか?」
「それがな、さっき見事なまでに靴を蹴り上げたソフィア嬢なのだ」
「ええ?彼女が出るのですか?」
テヒョンはジョングクと顔を見合わせた。
「先程の様子を見る限りでは、些か不安がございますが」
テヒョンもジョングクも不安げな様子で笑う。
「私も名簿を見で驚いたわ」
国王は成人祭でのソフィアを思い出した。ドレスの裾を大きく翻したと思ったら、勢い良く靴が飛び自分の前に転がってきた。
侍女が素早く拾い、顔色一つ変えずにソフィアの足元に戻していた。国王は思い出して吹き出した。本人もやらかしておきながら、何事もなかったかのように挨拶をしてきた。
しかし、真っ直ぐに向ける視線は《騎士》さながら、肝が据わっているというか、彼女の美しさを象徴するように見えた。
だがやはり、ギャップに笑いが込み上げてくる。
「テヒョン様、陛下は今度は何を笑っていらっしゃるのでしょうか?」
「さあ・・・僕にも分からないよ」
国王は笑いながら部屋を出ていく。テヒョン達もすぐ後について行った。
競技会場に着くと、騎射の的が綺麗にリボンなどで装飾され、等間隔に並んで設置されていた。
この騎射という競技は、古代の軍隊に実際に備わっていた弓騎兵の部隊が元になる。
馬にまたがった射手が、疾走する馬上から敵めがけて弓を引いて戦った。
時代が移り変わり、武器が新しく開発されていく中で、弓騎兵の部隊は徐々に無くなっていった。しかし、秀でた武勇を賞賛し伝統文化として扱われ、祭事には欠かせないものの一つとして残された。新成人のみならず、貴族や平民の隔たりなく、優れた射手が参加することを許されている。
出走場所には、既に古代の弓騎兵の軍服に身を包んだ射手達が、馬を曳いて集まっている。その衣装は、皆綺羅びやかに装飾がされていて、堂々とした立居振舞いだ。
そこに、国王達の姿が見えると、一同が揃いお辞儀で迎えた。
「今年も天候に恵まれて良かったな」
「そうですね」
国王とテヒョンとジョングクは、席に着いた。
「大公殿下もご参加なさるのですよね!とても楽しみです」
ジョングクが興奮気味に話す。
「父上の騎射は本当に久しぶりに見るよ。夕べ、ブランクが空いてのご参加に、心配なさっておられた。でも練習を少し拝見させて頂いたけど、ブランクなど感じない位だったよ」
「叔父上は騎射の名手だからな。私も久しぶりの勇姿を凄く楽しみにしている」
国王達が談笑していると、会場に黄色い歓声が上がった。何事かと会場に目を向けると、一際目立つ《勇姿》に目が止まる。
「ほう・・・これはまた勇ましいものだ」
国王が感心して言う。
見るとそこには、ソフィアが馬を曳いて立っていた。
結い上げていたブロンドの髪は解いて、束にしてシルクのリボンで結んで後ろに流し、羽飾りが着いたトリコーン帽(※1)を被っている。
他の射手達同様、弓騎兵の軍服に身を包んでいたが、それは華美な装飾はしていないシンプルな衣装であった。しかし上等な生地で作られているのが分かり、見た目の派手さに劣ることはなかった。
そして、彼女の立居振舞は美しく、近衛騎兵連隊の一員としてもおかしくない程、洗練された雰囲気があった。
思わず黄色い歓声を上げた淑女達が、それが女性だと気付いて驚きを隠せない。
「威風堂々という言葉、そのものですね。先ほどの式典会場の彼女とは思えません」
「本当ですね。周りの男性射手達と体格は違いますが、それに引けを取ることはありませんね」
テヒョンとジョングクは、感心してソフィアを見ている。
「それに見てみろ。他の射手達とは違った装備だ」
ソフィアのバッククィーバー(背中に背負う矢筒)や、肩当てのポールドロン(※2)が独自のデザインになっていた。
国王達だけでなく、会場に居合わせた者達がソフィアの身に着けている、その洗練された備品に目を奪われていた。
女性とも男性とも捉えられない姿は、美しくもあり凛々しく、神々しくもある。
ある意味今年の競技会への期待は、ソフィアの存在で更に高まったことになった。
つづく_________
【文中注釈】
(※1) トリコーン帽
(※2) ポールドロン
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ChatGPT コーデリア作画