龍の毎週つまみ読み 書評 -6ページ目

龍の毎週つまみ読み 書評

一週一冊。ジャンルで多いのは、ビジネス、文芸、歴史、教養、社会、時々ミステリー。

読んだことのない本でも、"つまみ読み"した感じになります。

フレーズどんどん使ってください。

一日OFF。


原稿書きを少々とジム。


明日から忘年会シーズン突入!!


今日の一冊。

火星の人 (ハヤカワ文庫SF)/早川書房
¥1,296
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一気読みするくらい、おもしろい。


いわゆるSF小説ですが、かなり科学的、技術的な知識の裏付けがないと、ここまでディテールにこだわった作品は書けません。


あらすじは火星に一人取り残された宇宙飛行士が過酷な火星の自然環境の中なんとか生き延び、最終的に地球に帰ることができるのか、というストーリーとしては比較的単純なもの。


火星の環境のなか残された物資をいかに利用して生き延びるのか。地球とのコンタクト方法や帰還の方法などリアルな描写についつい読み進んでしまいます。


人間性を描くというよりも、もし火星に取り残されたらどのようにして生き延びることができるのか、をシミュレーションしていることがそのまま物語になっているという感じ。


純粋にSFとして楽しむことができる作品。


龍.



知れば知るほど得する税金の本 (知的生きかた文庫)/三笠書房
¥756
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今日は100%OFF。


書店に自分の本を買いに行きました。


明日は仕事。


今日の一冊。


大放言 (新潮新書)/新潮社
¥821
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なにかとお騒がせな百田氏のエッセイ。


歯に衣を着せない言い方や表現を嫌いだと思う人もいると思いますが、この本が20万部超のベストセラーとなるということは、案外、好きな人が多いのかもしれません。


この本は百田氏が現代日本の抱えている問題について、ざっくりと切り捨てる内容となっています。


第一章は現代日本にたくさんいるパカな若者について。

やればできると思っていても、決して「やろうとしない」若者。結果、現在の自分は「仮」の姿と本気で思っているようだと言っています。たしかに自信だけはありそう、またはあるような言動をしているわりに、すぐに仕事を辞めてしまう若者の言い訳が、「この職場では自己実現が望めない」という言葉。

鋭い観察力で、ばっさり切っていく文章は、小気味がよいです。


第二章は自分の暴言の中の真実を解説しています。

言い方は過激ですが、これを読むと、なるほどと感じてしまうのは、それが真実だから。読者の大多数がそう思っていることを代弁してくれているかのよう。


第三章は世の中の不可思議なことについて。

不可思議というよりも、明らかにおかしな世の中のルールについて書かれています。たとえば少数意見の取り扱い。少数意見も考慮しなければという風潮がありますが、小数意見はあくまで少数。優先すべきは多数であることは明白です。なにかおかしい、と思いつつもそこに配慮しなければいけないという強迫観念が存在するのは明らかにおかしい。


第四章では、百田氏の過去の炎上した言動について、解説が加えられています。

どれも正しいとまでは言えないと思いますが、マスコミの取り上げ方が誤解を生むような恣意性があるのも事実です。書き方によって、全く正反対の意味を印象付けることも可能だということを知ると、怖くなります。


賛否両論あると思いますが、基本的に言っていることは正しい。言い方が過激なのは、百田氏のパーソナリティーもあるようですが、そうすることによって世間の注目を集めることもできる一種のマーケティングとしても利用しているのかもしれません。


龍.


知れば知るほど得する税金の本 (知的生きかた文庫 て 5-2)/三笠書房
¥756
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のんびり週末。

週末食べ過ぎたため、少し多めにジムで運動。

今週も忙しい週になりそうです。

今日の一冊。


イノベーションの成功と失敗ー戦前戦中から戦後に至る日本型イノベーションの真実ー/同文舘出版
¥1,944
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戦前から戦後の日本におけるイノベーションの歴史を追い、その成功と失敗を検証し、今後の日本の取るべき選択肢を示した書籍。

この本は、元ソニーの技術戦略部部長であった武田氏と大学発ベンチャーに造詣が深い小樽商科大学ビジネススクールの瀬戸教授によって書かれています。対象としているのは、テクノロジーベンチャー。戦後日本を支えたベンチャー群の発展の歴史を戦前、戦中の技術の蓄積と、戦争での利用の失敗を紹介しつつ論を展開しています。

第一部では、戦前の日本における造船・航空機・レーダーの核心的なイノベーションを技術的な細かな部分も含めて書かれています。戦前から技術的に優れていたにも関わらず、戦争という場面では失敗してしまったこと。しかし、その戦中に培われた技術や技術者たちが戦後のテクノロジーベンチャーを支える礎になったということが分かります。個人的に印象深いところは、

以下、本書より引用。「ごく少数の世界的メーカーが頂点に立つためには、それ以前にプラグやケーブルといった小さな部品を精度高く作れる無数の中小部品メーカーがあってはじめて可能となる。・・・(中略)・・・それゆえに、中小部品メーカーこそが真の国富そのものなのだ。」

産業全体からみた技術水準の高さは、そういうところにあるのだと、再認識させられました。

第二部では、戦後日本の核心的イノベーションということで、トランジスタとエレクトロニクスの歴史を、ソニーを中心とした企業を通して書かれています。なぜソニーが成功したのか、そしてアップルに敗れたのか、イノベーションという見地から考察していくことができます。

第三部では、それまでの歴史の流れを踏まえ、イノベーションの発生プロセスを概念化し、さらにそれを今後も実現していくための方策を提言していきます。

イノベーションの方程式=知の創造+知の具現化+知の商業化

これは、シュンペータが言っている「新結合」の具体的な実現のための道しるべとなるものです。すなわち、最初に知の創造があり、それを具現化し、最終的な出口戦略として商業化があるということなのです。世の中には様々な場面で、イノベーションという言葉が使われていますが、実際にそのイノベーションを行うためにどうしたらよいかは漠然とした概念的なものばかりでした。本書は、“日本の”イノベーションの歴史を追うことで、実際に成功したモデルを基にこの方程式を導き出している点が類書と全く異なるところです。日本がこの先、さらなるイノベーションを起こすために、必要なヒントがたくさんある書籍。

お勧めです。

知れば知るほど得する税金の本 (知的生きかた文庫)/三笠書房

¥756
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