足の怪我で休養していた一年前、リハビリを兼ねて母の友人であるAさんの庭の剪定作業に一人で行ったことがあった。
作業が終わり数日後、Aさんに会った母は、作業費として3万円を頂いたとのことで、僕に渡してきた。
Aさんには作業費はいらないことを事前に伝えていたため、3万円を受け取るつもりはなかった。ただAさんの気持ちを考えると断るのはちょっと失礼な気がして、1万円だけ受け取ることにした。残りの2万円は、後日Aさんに会う母に返してもらった。
月日は経ち、足の怪我も無事完治した。
そしてついこの前、Aさんから庭の剪定にまた来て欲しいと声が掛かった。頼りにされていることは嬉しいのだが、この忙しい師走の時期に頼まれるのは、正直乗り気にはなれなかった。
僕が個人的に作業をするとなると、休日に行かなければならない。僕としては束の間の休日は体を休めていたい。
かといって僕の勤める植木屋を通しての作業となると、休日は避けられるが、けっこうな作業費がかかってしまう。Aさんも大きな費用は出したくないだろう。
悩んだ末、僕が個人的に作業をしに行くことにした。休日が潰れることはしんどいが、会社に「月曜は休ませておくんなましっ!」と勇気を振り絞り伝えると、渋々OKが出た。
もしまたAさんが作業費を渡してきても、断固として断るつもりだ。母にも「お金は受け取るな!絶対」と伝え済みである。一銭も受け取らなければ、来年また声がかかることはないだろう。「タダで作業してもらうのは申し訳ないから、もうお願いするのはやめよう」とAさんが思ってくれたらなぁ…と思う。
っていうか、嫌だったら普通に断る勇気が欲しい。