ここ最近はミュージシャンよりもユーチューバーとして人気を得ている印象の吉田靖直さんが、トリプルファイヤーのフロントマンとして、(たぶん)満を持してニューアルバム「EXTRA」をリリースする。実に7年ぶりとのこと。
一足早くユーチューブにアップされた一曲「相席屋に行きたい」を視聴した。
明るいけれど、どこか退屈。そんな前奏が徐々に盛り上がってから放たれるのは、人生に対する晴れない思いをぶつけた声。この声が坂本慎太郎を想起させる気だるくて朴訥なそれで好きだ。
相席屋にとりあえず行きたい。行けば何か進展があるかもしれない。そんな淡い期待を込めて叫ぶ「相席屋に行きたい」は滑稽なオチのようにも感じる。のだが、まったく違う深い意味が隠されているのではないかとも思わせる。とも思わせるけれど、結局はそこまで大した意味はないのかもしれない。そんな堂々巡りを頭のなかでしながら、アルバムタイトルの「EXTRA」を翻訳してみた。「余分な」という意味だった。