今振り返ってもその記憶は落ち着くことがなく、
頭の中を激しく揺れたままうなりをあげて流れていきます。
素晴らしい
に尽きます。
劇場の扉をくぐって、直進すれば座席、左方向が立ち見エリア。
左だ、左。
中央カメラと彼女たちの間にはなんとか入れるくらいの幅があったので、後から来て図々しいとは思うがそこに入らせてもらう。
何巡で入ったのかを聞くと、彼女たちは関西弁で6巡入場だと答えた。
女性は座席に座ってしまうと前が良く見えないのだろう、という推測を差し引いたとしても、
6巡で立ち見最前に入るような奴等なら、相当熱い観覧をするに違いない。
Overtureが終わり、ライトがないままステージの幕が開く。
後ろ向きのメンバーが右手を天に伸ばして順番に振り向きながら、今やSKEの特色となったラインダンスを踊り出す。
観客は、そこを溜めた分、1曲目が開始されるとゲートオープンで解放された競走馬のように、一斉に猛然とした勢いでMIXを叫ぶ。
公演は今始まったところだ。こんなところで泣いていられるか。
11月11日、ポッキーの日?
全員が髪を編んで角のように立てている。
そのせいもあってか、メンバーのテンションが高いのが見るだけで分かる。
当たりの日だ。今日は楽しい公演になる。
「キミが思っているより」の終盤で8人がステージから掃けて、MCを挟まずに全員曲で衣装替えをする「 ほっぺ、ツネル」。
私はこの「ほっぺ、ツネル」を楽しみにしていた。
オリジナルのMVの振り付けとは全く違う、というほどに変えられた新しい振りが好きだ。
膝を曲げてぴょんと跳ね上げる脚をグラブするリズミカルな動きが楽しい。
「SKEフェスティバル」。
小さくまとめたようには感じない。
逆に、これがオリジナルのフォーメーションで、コンサートではこれを拡げてやっている、と思えるほど。
ステージのセリを上手く使って、前列の6人をダンサーとして躍らせたまま中列と後列で歌う珍しいステージング。
その演出がこの曲に合っている。
自己紹介MC後には、ユニット曲のブロックへ。
後藤、高寺、市野、の妹系メンバーでの公演イチ"カワイイ曲"、「君のC/W」。
劇場で直に見るその金の衣装は、ステージを照らすライトを受けて眩いほどにキラキラと輝くとても美しいものだ。
これは動画や静止画では分からない。その衣装がこの曲をとても華やかなものにしていた。
チームEの現在、を支える上り坂にいる4人でのユニットは、その明るい曲調に合ったワクワク感を目一杯に表現。
その歌詞も、両手を挙げてくるくると回す振りも、このメンバーにとても良く似合う。
ブルーのホリゾントの中、スタンドマイクを持って現れた5人が、イントロの最後でピアノに合わせて回りライトONになって始まるところが素晴らしくカッコ良い。
プラズマがプリントされたシースルーの衣装で、高く蹴り上げる脚。真っすぐに突き上げる右の拳。
この公演のキメ曲だ。
MCを挟んでステージは再び全員曲に移行。
「女神はどこで微笑む?」。
間違いなく、この公演のヤマ場、クライマックス。
チームEが全力で見せるその圧倒的迫力に、観客はMIXを打つことを忘れ、推しメンの歌割りでのコールすら躊躇う。
再びのMCと衣装替えを挟んで、「ハートのベクトル」。
花音が「動画は見てくれましたか?」と客に振りの存在をアピール。
ステージ上のメンバーの振りとは異なる「客専用の振り」をやれる客はまだまだ少ないが、
こういった新しい試みは「ファンと一緒になって公演を楽しむ」というチームEのスタンスを明確にし、チームの特色になっていく。
そしていつかこの曲で客席が一斉に踊る時、チームEは本当の「成功」を手に入れることになる。
穏やかで温かいこの曲で、本編の幕が閉じる。
アンコール。
アンコール後もTシャツではなく新しい衣装で現れるチームEはコミカルな「恋のお縄」と、
クリーンなメロディに印象的な歌詞が載せられた「美しい狩り」を続けて披露。
振れ幅の大きいこの2曲。 しかし、どちらもチームE。
アンコールでチームの魅力を凝縮して披露する曲の並べ方が秀逸。
「未来が目に染みる」。
素材となったバラの儀式公演ではオープニングナンバーだったこの曲を、アンコールラストに配置。
この曲は、この公演のこの場所に置くことを考えて作られたに違いない。そう思えるほど。
この一曲だけのために用意した衣装で、チームEがこの公演のラストを鮮やかに描いてゆく。
何故だろう? 涙が溢れる。
公演中、明らかに目立つ、客の目を惹く、2人。
今や、チームEのエース。
熊崎 晴香 。
長い首の上で大きく変わるその表情で、熊崎はその曲の世界を力一杯に表現。
公演中、熊崎は客席しか見ない。
本当にずっと、ずっと、客に対峙したパフォーマンスをし続ける。
そしてもう一人、
鎌田 菜月。
長身のその身体から繰り出す、力強く大きなパフォーマンス。
今、チームEのパフォーマンスをリードするのはこの2人です。
こういうところでビビらずにやり切れるところは本当にすごいと思う。
「支える」とは、こういうことを言うのだと思います。
末永 桜花 。
正規メンバーでなく研究生の立場であるのに、チームE公演の客の圧倒的な支持を掴む7D2のエース。
彼女たち2人のパフォーマンスを飛躍的に向上していくに違いありません。
高寺 沙菜 。
ですが、
彼女がなぜこれほど劇場内での支持を得ているのか、
それは劇場内で彼女のパフォーマンスをちゃんと見ればすぐにわかります。
見れば、納得。
確かに、すごくいい。
それでもやっぱり、花音はEのエースです。
劇場で花音をこの目で見て、そう感じます。
多くなった年下の後輩にいじられたりして、サブのポジションに回ることも多くみられますが、
そのMCもパフォーマンスも、花音のキレには一点の曇りもない。
それは今も何も変わっていないと思います。
後藤 楽々 が、センターでした。
後藤楽々は、チームEのセンター、になっていました。
チームEのレベルでは、できていない側に入るでしょう。
やっているか、やっていないか、で言えば、
圧倒的に「やっている」。
確かに、これを他のメンバーに置き換えることは難しい。
そしてそのセンターをやると誓った後藤楽々。
チームEのセンターに立つ、
チームサプライズのバーチャルな「重力シンパシー公演」と「バラの儀式公演」。
これらはもう、なくなってしまいました。
完全に、チームEが自分たちのものにしてしまった。
これは一時的なミックス公演じゃない。
48Gの公演演目として新たにつくられた、新しい公演だ。
自分たちの力で手に入れた「チームEがオリジナル」の新公演。
劇場公演 の魅力を知る者であれば、
この公演を見れば「良かった」と言うはずです。



