夏頃。
若い子育て世代の知人宅を訪ねた。
南西に向いた窓から、燦燦と陽が注ぐリビングダイニングのダイニングテーブルでお茶を呼ばれた。
気持ちがいいね、と言うと、日差しが強すぎてそばかすが増えた、と知人は言った。
知人宅の窓はすべてブラインドで、一度全開にすると、日が落ちるまでそのままという。
西日は、食卓に座った知人の顔に直撃らしく、ノーメイクの日には特にダメージを感じるらしい。
私は紫外線カットフィルムを貼ればいいと言った。
フィルムはスモークがかかっているので、
知人の顔に当たる部分の太陽光をカットするように貼れば、部屋が暗くなることもない。
紫外線を適度に浴びることは、ビタミンDの生成や、質の良い睡眠に繋がる。
この家で育つ子供たちの健康を考えれば、せっかくの太陽の恩恵は大事にした方がいい。
ところで、紫外線カットフィルムには、特殊金属がコーティングされていて、
携帯電話基地局からの高周波もカットする。
ただ、普通の住まいなら、高周波は外壁からも侵入するので、
フィルムで窓だけカットしても意味はない。
でも、もし、窓から携帯電話基地局が見えるなら、フィルムを貼れば、
高周波による白内障のリスクは軽減できるかな、と思う。
人は家で、長い年月、同じ窓から同じ景色を見続けるものだから。
先日、近しい友人から重たい(深刻な)メールをもらった。
一日経って、私も重たいメールを書いた。
一度読み返して、メールを消した。
実は、メールを書きながら、自分はこのメールを友人に送らないだろうと確信していた。
友人の思い煩い事は、かつて私も経験があり、
書いた内容は、上っ面の言葉の羅列ではなかった。
真剣に友人を思い、したためた。でも、友人に送らなかった。
二人の人間の思いとは、足して100になるという。
50と50なら、ちょうどいい思い思われの状態。
こちらの思い入れが70なら、相手は30というわけだ。
これは、恋や友情を駆け引きして自分を優位にするセオリーではない。(私にとって)
二人の関係を客観視することで、二人の関係を永遠に保つためのセオリーだ。(私にとって)
友人から100の思いが届いたなら、私はゼロになるしかない。
思いとは、感情の高まり、と言い換えることもできると思う。
沈黙は無視とは違う。
私のような不器用な人間は、セオリー通りに生きれば、
かろうじて大切なものが手の中に残るかもしれない、と思う。
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