開きました、嵐が丘初日。
元々原作は遠~い昔に読んでいて、重くてドロドロで、登場人物に感情移入
できないけど妙なパワーがある作品という印象。
ロマ(ジプシーは差別用語なんですよね)の血を引く、粗野なヒースクリフを
山本くんがどう演じるのか楽しみにしていたのですが、
公式Twitterやマグさんにアップされたヒースクリフの写真を見て
前日の夜から一気にテンションが上がってしまった(笑)
時代物のコスチュームが似合うよね~。
で、日生劇場は実に久々。2009年以来です。
この時の演目がお松の「ジェーン・エア」って、勝手に因縁を感じます(笑)。
そういえば、緞帳を見たのも久しぶりだと思う。
今日の席は、“マグさんいつもありがとう”なXA列20番台。最前列です。
しかし、日生の最前列はなかなか過酷でしたよ…。
舞台の高さのせいか、客席との距離のせいか、見上げる角度が急で
もんのすごーーーく首が疲れました!
こんなに肉体的に疲れたのは2010年のL5Y@シアターコクーン以来な気がするわ。
(精神的に疲れたのは他にもいっぱいある)
まぁ初日でこっちも体に力が入ってたのと、リラックスして観られる
ストーリーじゃないってのもあるし、イスのクッションが妙に柔らかいのも
疲れた原因かも。
とにかく、前方席の方はお気を付けください。
第一報でアップした上演時間では、一幕60分、二幕90分だったけど
その後訂正されましたね。一幕55分、二幕80分になってます。
15分も短くなるって、かなり珍しいよね。テンポが上がったの?
これなら平日のソワレは19時開演でも良かったんじゃないかと思うけど、
子役の関係で無理かしら?
肝心の中身についてですが、ストーリーは実に原作に忠実です。
キャサリンは途中で死んじゃうから、真希ちゃんの出番を増やすために
死後は亡霊であちこちのシーンに出てくるのではと予想していましたが、
そんな小細工はなし。
セリフも憶えがあるフレーズが沢山ありました。
あんなに長くてドロドロした話をどうまとめるのかと思っていましたが、
主要なエピソードは全部入ってるし、かつ第2世代まで登場させてるし、
G2さん、お見事です!
なんで今までは第2世代までやらなかったんだろう、って感じ。
その代わり、全編に渡ってものすごいスピード感で展開していくから、
観ている方も終わった時にはぐったりします。
でもネットでの感想を見る限り、原作を知らない人でも置いてきぼりにはならずに、
ちゃんとついてこられてるようですね。素晴らしい!!
部分的に時間軸を入れ替えているのが、とても効果的で、よりドラマチックに
なってます。
まず冒頭はヒースクリフの死後、第2世代のキャシーとヘアトンが仲睦まじい
シーンから始まるのが、明るい未来を予感させていますね。
原作通り、ロックウッドが初めて嵐が丘を訪れるシーンから始まると
あまりにも重苦しいから、これで良いと思います。
キャサリンの死に際、ヒースクリフとの別れのシーンも、原作ではネリーが
立ち会ってますが、劇中ではドアの外にいて中の様子が分からないことに。
その代わり、ヒースクリフが自身の死の前夜に、当時部屋の中で何があったのか
ネリーに語る形になってます。
この変更は素晴らしい!!
18年前のキャサリンの最期が生々しく蘇って、ヒースクリフが今までずっと
苦しみ、憎み、狂い続けていたことがひしひしと感じられます。
このクライマックスは山本くんの独断場。
それまでは怒りとか憎しみの感情だけが表面に表れて、それ以外の感情は
内面に押し殺していた山本ヒースですが、このクライマックスでは
キャサリンへの愛情や彼女を失った哀しみが爆発します。
ヒースクリフとキャサリンの愛って、傍からは分かりにくいんだけど、
二人のそれぞれの最期を見ると、お互いがなくてはならない存在だったんだなぁと
感じさせられます。
生身のレベルではなくて、魂のレベルで結びついているというか。
土の下で並んで眠ることによって、二人の想いがやっと成就したんですよね。
そして第2世代は現世での幸せを手に入れて、長かった復讐の連鎖も終わる、と。
G2さんの言うように、第2世代までを描いてこそ、キャサリンとヒースクリフの愛が
見えてきます。
あと印象的だったのは、基本的に終始不機嫌で無表情なヒースクリフですが、
目の表情が一瞬で変わるところです。
ヒースクリフの失踪原因の、キャサリンとネリーの話を聞いてしまうシーン。
ちょうど目の前だったので、ガン観してました(笑)。
最初は聞く気もなしに聞いてるんだけど、「ヒースクリフとは結婚できない」という
キャサリンの言葉を耳にした時、目の表情がガラっと変わるんです。
衝撃が目に表れるというか。
うーむ、上手く表現できなくて申し訳ない。
その他の細かいところは、また追々ってことで。
他のキャスト陣も穴がなくて、とても良かったですよー。
あ、ジョウゼフの演技だけはどうも受け付けなかったなぁ。
セリフ回しが平板でテンポも一人だけ遅いから、ポンポン飛び交ってたセリフの
スピードが、そこだけガクッと落ちて流れが止まっちゃうのよね…。
以前観た小林勝也さんの演技ではそんなことは感じなかったので、
今回の演出があえてそうなってるのかなぁ??
イラッとくるキャラなのは分かるけど、もうちょっと何とかしていただきたい。
キャスト個別の感想はまた改めて(の予定)。
全体のことで言うと、セットが特徴的ですね。
奈落から2階建ての嵐が丘のセットがセリ上がったり、下がったりするのは
圧巻です。
垂直方向の動き中心で、水平方向に回転はしないので、G2さんが言うところの
「動く紙芝居」っぽく見えます。もしくは飛び出す絵本。
戸田さんがブログで、「テクニカルの確認が大変」と書いてましたが、
さもありなん。
皆さん、ケガがないように気をつけてほしいわー。
気になったのは、音響のバランスが悪かったこと。
スピーカーに近かったせいもあるけど、最初はオケの音がやけに大きくて
セリフが聞き取りにくかった…。
そのうち気にならなくなったから調整したのかな。
オケピはXA~XCの下手数席を潰してましたね。
その他余談。
パーティの間、ヒースクリフとキャサリンが屋根裏部屋で語り合うシーン。
あの手すりの感じがttBを思い出すのよね~。
おでこをぶつけて、「…痛い。…焼き鳥食べたい…」なんて言い出すのではないかと
勝手にヒヤヒヤしてました(笑)。
ヒースクリフの墓碑をよーく見てみたら、享年38歳っぽかった。
実在の人物ではないけれど、また実年齢と同い年で亡くなる役なのね。
オペラグラスなしだったから、あんまり自信ないけど。
キャサリンがぶちまけた羽根枕の羽根が目の前に落ちてたんで、拾ってきました。
カテコはあっさり。
山本くんは下手から出て、下手に引っ込みます。
ご挨拶までは期待してないけど、もうちょっとショーアップしてもいいのに。
あ、高橋ヒンドリーは本編と打って変わってニッコニコで、スキップしながら
出て来ました(笑)。おちゃめです。
初日からかなりの出来ですが、まだまだ進化しそうですねー。
こちらもしっかりコンディションを整えて、観劇に臨みたいと思います(笑)。
元々原作は遠~い昔に読んでいて、重くてドロドロで、登場人物に感情移入
できないけど妙なパワーがある作品という印象。
ロマ(ジプシーは差別用語なんですよね)の血を引く、粗野なヒースクリフを
山本くんがどう演じるのか楽しみにしていたのですが、
公式Twitterやマグさんにアップされたヒースクリフの写真を見て
前日の夜から一気にテンションが上がってしまった(笑)
時代物のコスチュームが似合うよね~。
で、日生劇場は実に久々。2009年以来です。
この時の演目がお松の「ジェーン・エア」って、勝手に因縁を感じます(笑)。
そういえば、緞帳を見たのも久しぶりだと思う。
今日の席は、“マグさんいつもありがとう”なXA列20番台。最前列です。
しかし、日生の最前列はなかなか過酷でしたよ…。
舞台の高さのせいか、客席との距離のせいか、見上げる角度が急で
もんのすごーーーく首が疲れました!
こんなに肉体的に疲れたのは2010年のL5Y@シアターコクーン以来な気がするわ。
(精神的に疲れたのは他にもいっぱいある)
まぁ初日でこっちも体に力が入ってたのと、リラックスして観られる
ストーリーじゃないってのもあるし、イスのクッションが妙に柔らかいのも
疲れた原因かも。
とにかく、前方席の方はお気を付けください。
第一報でアップした上演時間では、一幕60分、二幕90分だったけど
その後訂正されましたね。一幕55分、二幕80分になってます。
15分も短くなるって、かなり珍しいよね。テンポが上がったの?
これなら平日のソワレは19時開演でも良かったんじゃないかと思うけど、
子役の関係で無理かしら?
肝心の中身についてですが、ストーリーは実に原作に忠実です。
キャサリンは途中で死んじゃうから、真希ちゃんの出番を増やすために
死後は亡霊であちこちのシーンに出てくるのではと予想していましたが、
そんな小細工はなし。
セリフも憶えがあるフレーズが沢山ありました。
あんなに長くてドロドロした話をどうまとめるのかと思っていましたが、
主要なエピソードは全部入ってるし、かつ第2世代まで登場させてるし、
G2さん、お見事です!
なんで今までは第2世代までやらなかったんだろう、って感じ。
その代わり、全編に渡ってものすごいスピード感で展開していくから、
観ている方も終わった時にはぐったりします。
でもネットでの感想を見る限り、原作を知らない人でも置いてきぼりにはならずに、
ちゃんとついてこられてるようですね。素晴らしい!!
部分的に時間軸を入れ替えているのが、とても効果的で、よりドラマチックに
なってます。
まず冒頭はヒースクリフの死後、第2世代のキャシーとヘアトンが仲睦まじい
シーンから始まるのが、明るい未来を予感させていますね。
原作通り、ロックウッドが初めて嵐が丘を訪れるシーンから始まると
あまりにも重苦しいから、これで良いと思います。
キャサリンの死に際、ヒースクリフとの別れのシーンも、原作ではネリーが
立ち会ってますが、劇中ではドアの外にいて中の様子が分からないことに。
その代わり、ヒースクリフが自身の死の前夜に、当時部屋の中で何があったのか
ネリーに語る形になってます。
この変更は素晴らしい!!
18年前のキャサリンの最期が生々しく蘇って、ヒースクリフが今までずっと
苦しみ、憎み、狂い続けていたことがひしひしと感じられます。
このクライマックスは山本くんの独断場。
それまでは怒りとか憎しみの感情だけが表面に表れて、それ以外の感情は
内面に押し殺していた山本ヒースですが、このクライマックスでは
キャサリンへの愛情や彼女を失った哀しみが爆発します。
ヒースクリフとキャサリンの愛って、傍からは分かりにくいんだけど、
二人のそれぞれの最期を見ると、お互いがなくてはならない存在だったんだなぁと
感じさせられます。
生身のレベルではなくて、魂のレベルで結びついているというか。
土の下で並んで眠ることによって、二人の想いがやっと成就したんですよね。
そして第2世代は現世での幸せを手に入れて、長かった復讐の連鎖も終わる、と。
G2さんの言うように、第2世代までを描いてこそ、キャサリンとヒースクリフの愛が
見えてきます。
あと印象的だったのは、基本的に終始不機嫌で無表情なヒースクリフですが、
目の表情が一瞬で変わるところです。
ヒースクリフの失踪原因の、キャサリンとネリーの話を聞いてしまうシーン。
ちょうど目の前だったので、ガン観してました(笑)。
最初は聞く気もなしに聞いてるんだけど、「ヒースクリフとは結婚できない」という
キャサリンの言葉を耳にした時、目の表情がガラっと変わるんです。
衝撃が目に表れるというか。
うーむ、上手く表現できなくて申し訳ない。
その他の細かいところは、また追々ってことで。
他のキャスト陣も穴がなくて、とても良かったですよー。
あ、ジョウゼフの演技だけはどうも受け付けなかったなぁ。
セリフ回しが平板でテンポも一人だけ遅いから、ポンポン飛び交ってたセリフの
スピードが、そこだけガクッと落ちて流れが止まっちゃうのよね…。
以前観た小林勝也さんの演技ではそんなことは感じなかったので、
今回の演出があえてそうなってるのかなぁ??
イラッとくるキャラなのは分かるけど、もうちょっと何とかしていただきたい。
キャスト個別の感想はまた改めて(の予定)。
全体のことで言うと、セットが特徴的ですね。
奈落から2階建ての嵐が丘のセットがセリ上がったり、下がったりするのは
圧巻です。
垂直方向の動き中心で、水平方向に回転はしないので、G2さんが言うところの
「動く紙芝居」っぽく見えます。もしくは飛び出す絵本。
戸田さんがブログで、「テクニカルの確認が大変」と書いてましたが、
さもありなん。
皆さん、ケガがないように気をつけてほしいわー。
気になったのは、音響のバランスが悪かったこと。
スピーカーに近かったせいもあるけど、最初はオケの音がやけに大きくて
セリフが聞き取りにくかった…。
そのうち気にならなくなったから調整したのかな。
オケピはXA~XCの下手数席を潰してましたね。
その他余談。
パーティの間、ヒースクリフとキャサリンが屋根裏部屋で語り合うシーン。
あの手すりの感じがttBを思い出すのよね~。
おでこをぶつけて、「…痛い。…焼き鳥食べたい…」なんて言い出すのではないかと
勝手にヒヤヒヤしてました(笑)。
ヒースクリフの墓碑をよーく見てみたら、享年38歳っぽかった。
実在の人物ではないけれど、また実年齢と同い年で亡くなる役なのね。
オペラグラスなしだったから、あんまり自信ないけど。
キャサリンがぶちまけた羽根枕の羽根が目の前に落ちてたんで、拾ってきました。
カテコはあっさり。
山本くんは下手から出て、下手に引っ込みます。
ご挨拶までは期待してないけど、もうちょっとショーアップしてもいいのに。
あ、高橋ヒンドリーは本編と打って変わってニッコニコで、スキップしながら
出て来ました(笑)。おちゃめです。
初日からかなりの出来ですが、まだまだ進化しそうですねー。
こちらもしっかりコンディションを整えて、観劇に臨みたいと思います(笑)。