こんにちは✨
パートナーシップカウンセラー
ジャージコバ認定カウンセラー
嵩丘せいです。
この続き。
けど、次の一言は今もはっきり覚えている。
一緒に帰ってほしい。いい？
えっ、あっ、おーん。
これが、その時、俺が出せる精一杯の言葉だった。
薄暗い靴箱、
やっぱり、ちょっとおどおどしながら
革靴に履き替えて、校門を２人で出る。
えっ？！
何で？
これっ。
えっーー！！！
えっ？！何で？
えっ？！
えっ！！！
どういうこと？！
もしかして、、、
ドキドキして、動揺して
何をしゃべって駅まで帰ったのか
ほとんど覚えてない。
駅までは１５分。
薄暗い田んぼと小川を横に見ながらの田舎道。
クールな顔して遠く見つめながら目、泳ぐ。
これだけは覚えてる。
これ言うの
めっちゃめっちゃ恥ずかしいけど
俺ね、、この時、、ずっと、、。
俺のこと、好きなのか？
えっ！！！
ここから始まるのか？！
俺のこと、好きなのか？
えっ！！！
ここから始まるのか？！
俺のこと、好きなのか？
えっ！！！
ここから始まるのか？！
ずっーーーーーーとそればっかり思ってた。
バカでしょ。ほんと。
すみません。クレームは真摯に受け止めます。
１５分後、駅に着いて
ありがとう。嵩丘くん。
いや、おん。全然。
俺は南行き、矢沢さんは北行き、、
それぞれのホームに向かい、、
また、俺は矢沢さんのほうをチラッと見て
先に来た南行きの電車に乗った。
俺は、その夜、また、ベッドの上で
俺のこと、好きなのか？
えっ！！！
ここから始まるのか？！
俺のこと、好きなのか？
えっ！！！
ここから始まるのか？！
俺のこと、好きなのか？
えっ！！！
ここから始まるのか？！
恥ずかしいけど
そればっかり考えていた。
夏休みが終わり、２学期。
俺のことを好きなはずもなく。
何か起こるわけでもなく。
何を起こすわけでもなく。
ここから始まることもなく。
ここから始めることもなく。
ただ、俺だけ、変に意識したけど
それも数日くらいだった。
俺と矢沢さんはあれから仲良くなることもなく
俺と矢沢さんはそれぞれの学校生活を過ごした。
それまで通り。
そんなあの頃の夏のドキドキを
この前、妻せい代さんに話した。
一通り、俺の武勇伝のように
カッコつけてしゃべった後
あれ、あれーって、俺のこと好きだったのかなぁ。
それとも、薄暗くて、ひとりで帰るのが
怖かったから、俺に声かけたのかなぁ。
いや、暗くて怖かったからだと思うよ。
ひとりだと怖いもん。
あっ、おーん。そうかぁ。
俺は何を期待していたんだ。
ちょっとまた恥ずかしくなった。
俺は勝手にあれからずっと
矢沢さんは俺のこと、、って思って
ちょっと一瞬モテたかもって思って
その気持ちを心のどこかにこっそり飾ってた。
そんな自分に気づくと、、
勘違いしていた自分がすごい恥ずかしくなった。
こんな気持ちない？ない？俺だけかなぁ。
すごい恥ずかしい気持ちを味わった後
妙にスッキリして、、。
今、思う。
矢沢さん、本当に怖かったんだろうなぁ。
薄暗い帰り道、どうしようって困ってたんだなぁ。
あの時、いけてなかったけど俺、けど、
俺がいることで、安心したのかもしれない。
勇気出して、俺に言ってくれたんだろうなぁ。
帰り道一緒でホッとしたのかもしれないなぁ。
だとしたら、、
俺は、1人の女性をその時、守っていたのかも。
今、そう思って
情けないけど、やっとそう思えて
俺、あの時の、矢沢さんを守ってあげれて
良かったなぁ。
矢沢さん、暗くなった帰り道を安心して帰れて
良かったなぁ。
そんな風に思った。
やっとそんな気持ちになれて良かった。
おわり。
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