箕面ボランティアガイド 新人フォロー研修 | 晴走雨読な日々〜Days of Run & Books〜

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4月に箕面観光ボランティアガイドに認定してもらって、29日に先輩ガイドに付いてボランティアガイドにデビューしました。

(その時の模様はこちら↓)

 

 

しかし、そうは言っても新人なので知識も経験も未熟です。そんな我々のために先輩ガイドが「新人フォロー研修」ということで、5回に渡りガイドに必要な知識やガイドの仕方を教える機会を作ってくれています。

 

4月にあった滝道の植物観察の研修は他の予定と被って参加できませんでしたが、5月11日に行われた勝尾寺にまつわる歴史文化の研修に参加してきました。当日までに先輩ガイドから30ページほどの資料が送られてきて、その意気込みがわかります。

 

朝9時前、3月に開通した北大阪急行箕面萱野駅で下車。集合場所になっている国道171号線の新家バス停までは2km弱なので、バスを使わず走っていくことにしました。

 

9:30の集合時間に集まったのは、25期生の新人ガイド13名と、先輩ガイド6名です。

 

171号線の一本南を通る旧西国街道にある、勝尾寺の大鳥居がスタート地点になり、ここから北に上がります。

 

勝尾寺への昔の表参道の起点になるここには、三十六町を示す町石(ちょういし)が残っていて、勝尾寺まで約4kmということがわかります。(一町=109m)

 

この旧参道は、個人的に何回も通ったことがあるので勝手知った道ですが、先輩ガイドの説明で沿道の住宅地のあちこちに町石が残っているのを初めて知りました。

 

途中にある帝釈寺に寄ります。

 

ここも入ったことがありますが、なんとこの境内にも町石(三十町石)がありました。

 

住宅地を抜け、農地の入り口にあるのが二十六町石です。これは目立つので前から知っていました。

 

この道沿いの所々にも町石が残っていますが、だんだん減っていくはずが数が増えていたりして、後になって位置が変えられたものもある様です。

 

参道の分岐にある二十二町石。右に行くと新しい「旧参道」ですが、今回は左の「古参道」を進みます。

 

古参道の所々に残る町石をチェックしながら登ると

 

対面石に到着。看板も無く何の変哲もない岩ですが、その昔清和天皇が勝尾寺へ行幸された時に、時の座主行巡上人がここまで出迎えて対面した場所だそうです。

 

その先で古参道と旧山道が再び合流し、さらに進むと

 

七町石があります。ここまでの町石は江戸時代に建てられたものですが、七町石からは鎌倉時代に建てられたものが残っていて、あの高野山の町石より20年ほど早く、日本最古の町石だそうです。

 

さらに進むと、勝尾寺八天石蔵のひとつ、軍荼利明王(ぐんだりみょうおう)の石蔵跡があります。これは先月のガイドツアーでも通っているところです。

 

昔の町石が一番綺麗に残っている一町石。

 

「五輪塔婆」といわれる石柱の形がよくわかります。

 

勝尾寺門前まで降りてきました。左奥の中腹に、開成皇子(かいじょうおうじ)が開いた、勝尾寺の前身となる「弥勒寺」の六角堂と本尊「弥勒菩薩」が見えます。

(シートに覆われているのは、改修工事中の山門)

 

拡大するとこんな感じ。現在では参道が崩れていて、立ち入ることが出来ないそうです。

 

菊の御紋のある勅使門の横には、零町石となる下乗石があります。

 

境内に入ります。普通は¥500円の入山料を払いますが、ガイド研修ということで無料でした。

 

中では先輩ガイドによる勝尾寺の歴史などの説明がありましたが、マニアックすぎるので、詳しくは書きません。勝尾寺は昔は「勝王寺」という名前で、山門には今でもその通りの扁額がかかっていますが、その謂れも教えてもらいました。

 

ここで昼食休憩。青空に文字通り青紅葉が映えます。

 

勝尾寺といえば「勝ちダルマ」が有名ですね。「勝王寺」の頃からの勝運のお寺という歴史があります。

 

境内にある荒神堂。宝塚の清荒神、高野山の立里と共に三大荒神と言われているそうです。

 

その横の大杉の根元には、八天石蔵の要石と呼ばれる石柱があり、不動明王が埋められているらしいです。

 

本堂に参拝。

 

その奥にある二階堂。勝尾寺は真言宗ですが、法然上人が晩年を過ごしたと言われる二階堂だけは浄土宗です。

 

二階堂の裏から勾配のある山道を登ると

 

東海自然歩道に合流します。

 

西に進んだ先にあるのが、勝尾寺の開祖開成皇子のお墓です。宮内庁管轄なので中には入れません。

 

その裏には、皇子が修行中に座禅を組んだといわれる座禅石があります。

 

この辺りは、箕面にいくつかあるピークのひとつ「最勝ヶ峰」(標高540m)です。

 

そのまま下りてきて、東海自然歩道の西の起点に到着しました。

 

その近くの箕面ビジターセンターの横にあるのが、八天石蔵のひとつ大威徳明王(だいいとくみょうおう)の石蔵です。

 

この日の研修はここで終了。そのまま車道を降りて、大滝近くの一目千本で解散しました。距離は約10kmを6時間半かけてゆっくり回りました。

 

今回のルートは何回も通った場所ばかりでしたが、先輩ガイドの案内で見逃していた史跡や詳しい歴史を知ることが出来て、有意義な1日でした。でも、同じ様に案内できるのはいつになるんでしょうか?