日本とユダヤと聖書
秦氏が「ユダヤ人原始キリスト教徒である」と言う事については
ご理解いただけたと思います。
(日本古代史1~9回参照)
また、このユダヤ人に関してよく10支族とか12支族とかと言われていることも
御存知だと思います。
が、これについてきちんと話せる人はどの位いるのでしょうか?
このあたりも紐を解いていきましょう。
まず、「イスラエル12支族」というのは、一般的には次の12の支族のことをいいます。
1.ルペン族
2.シメオン族
3.レビ族
4.ユダ族
5.ダン族
6.ナフタリ族
7.ガド族
8.アシェル族
9.イッサカル族
10.ゼルブン族
11.ヨセフ族
12.ベニヤミン族
イスラエル王国は、かつて北朝イスラエル王国と
南朝ユダ王国に分かれていたのですが、
現在ユダヤ人といわれている人は南朝ユダ王国の人たちの
末裔と考えてよいと思います。
南朝ユダ王国は、エルサレムを聖地としていたのです。
南朝ユダ王国は、ユダ族とベニヤミン族の2支族で構成されており、
北朝イスラエル王国は、残りの10支族から構成されるのです。
これら12支族のうちレビ族は祭祀を担当しており、
北朝と南朝の両方に属するという考え方があります。
それに加えて、ヨセフの息子のマナセとエフライムをそれぞれ独立させることによって、
レビ族を外しても北朝は10支族になるのです。
北朝イスラエル王国は、紀元前722年にその首都サマリアが
アッシリアによって陥落し、
北朝イスラエルの人たちはメソポタミア地方に捕囚されてしまいます。
そして、他の民族を北朝イスラエル王国のあった土地に入植させたのです。
その後、南朝ユダも滅ぼされ、やはり捕囚にされるのですが、
バビロニア王国を滅ぼしたペルシャの大王キロス2世の配慮によって、
捕囚となっていた北朝イスラエルと南朝ユダの人たちは開放されるのです。
南朝ユダの人たちは、喜び勇んで国に帰り、ソロモンの神殿を再建しますが、
北朝イスラエルの人々は戻らず、忽然と姿を消してしまうのです。
これを「失われたイスラエルの10支族」といっているのです。
南朝ユダはその後、古代ローマ帝国に滅ぼされ、
1948年にパレスチナの地にイスラエル国が建設されるまで、
ユダヤ人は流民となって世界各地をさまようことになるのです。
したがって、現在、イスラエル人といわれる人たちは、
南朝ユダの末裔ということになります。
問題は、歴史の舞台から忽然と消えてしまった
「失われたイスラエルの10支族」です。
彼らの事は中世以降になって情報が入り始めます。
失われたイスラエルの10支族は、中国、日本、インド、エチオピア、スーダン、
アフガニスタン、パキスタン、シベリアなど・・・
世界中にその足跡が発見されています。
これらの失われたイスラエルの10支族の一部が、
シルクロードを通って、中国、朝鮮半島を経由して日本に入ってきている
という説を唱えるのが、ユダヤ教ラビである、マーヴィン・トケイヤー氏です。
(Marvin Tokayer はアメリカのラビ、教育家。滞日生活が永く、日本通として知られる。)
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ユダヤ教ラビ マーヴィン・トケイヤー氏
ニューヨークでハンガリー系ユダヤ人の家庭に生まれる。
1958年にイェシヴァ大学を卒業。
1962年、ユダヤ神学校でラビの資格を取得。
同年、米軍の従軍ラビとして初来日し、1964年まで日本で過ごす。
1967年に再び来日し、ラビとして東京都渋谷区の日本ユダヤ教団に勤務。
1976年まで日本に滞在し、ユダヤ人と日本人の比較文化論を発表。
また、ヘブライ語を話す皇族の三笠宮崇仁と親交を結んだ。
日ユ同祖論にも関心を示した。
早稲田大学の教壇に立ち、古代ヘブライ文化を教えたこともある。
米国に帰国後、ユダヤ人学校の校長を歴任。現在ニューヨーク州在住。)
シルクロードをそのまま東に進むとやがて中国に至ります。
事実中国にはユダヤ人が多く住んでおり、その数はかなりの数にのぼります。
秦の始皇帝自身がユダヤ人であったのも間違いの無い事実でしょう。
ところで、当時ユダヤを支配していたのは、古代ローマ帝国ですが、
ローマ帝国のことを中国では「大秦」と呼んでいました。
つまり、彼らが朝鮮半島経由で日本に渡来したとき
「大秦」から一字をとって「秦氏」と名乗ったのです。
中国人から「秦人」と呼ばれていた支族が朝鮮半島に渡って、「秦韓」を建国し、
それが「新羅」に代わったという話も実際にあるのです。
これらの事も含めて秦氏は、
失われたイスラエルの10支族の一部であったことは間違いないのです。
現在の日本の神社・神道を見れば分かるのです。
神道の奥義は唯一絶対神への信仰であり、
さらに造化三神(天之御中主神、高御産巣日神、神 産巣日神)を
中心に据えています。
これに対して原始キリスト教が崇拝するのも唯一絶対神であり、
それは絶対三神(御父、御子、聖霊)によって形成されています。
これを整理すると次のようになります。
1.天之御中主神 = 御父
2.高御産巣日神 = 御子イエス・キリスト
3.神産巣日神 = 聖霊ルーハ
表の神道は八百万の神々を崇拝する多神教ですが、
裏神道は唯一神信仰であり、絶対三神を崇拝するのです。
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と、このようにユダヤ教のラビ職の方も
日本人がユダヤ人であることを認めています。
どうも日本に来たのは一部のようですので、その他の足跡を追ってみましょう。
つづく