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感想
やっと終結に向けてたたみ掛けるか、と思ったが、どっこいそうは行かない。だが死んだ名倉に残されていた、つねった痕は虐待の結果ではなかった。また瑛介、健太はいじめた側ではなく庇っていた存在だった。
しかし名倉の死の真相というより、その周辺描写に力が入っているので、まあそれはそれで認めるけど・・・・疲れる。
それに警察も、橋本だったり豊川だったり。
延々読み返さないと出てこないのなら、人物は1本化してくれー
あらすじ
6/7(387)まで
スポーツドリンクを持って名倉が屋根に上がって来る。
名倉のせいで先輩の折檻を受けた藤田が名倉にちょっかいを出す。
残りの3人も名倉をつねる。
健太が銀杏の木を伝って降りる。瑛介、藤田、金子も後に続く。
取り残された名倉。「やめとく」と一言。
名倉のクラスメートの安藤朋美。名倉の事が少し気になる。
家で母親に聞いたところでは、名倉呉服店は明治時代から続く老舗であり、名倉の母親は最初流産、そして名倉祐一を産み、三度目はまた流産したため過保護に育てられた。
ある日、名倉が三年の不良グループに呼び出された。
ズボンの生地を持ってこいという。
名倉のことを気にかける瑛介。瑛介は母と2人の母子家庭。
母親から「一生を通じて助け合える仲間を作りなさい」と言われていた。瑛介に心を動かされ、一緒に名倉の話を聞くことにした健太。
だが2人が助け船をだそうとしても煮え切らない名倉。
「この宇宙人め」腹を立てる健太。
不良生徒の井上を出頭させて事情を聞く豊川。井上は名倉から手に入れたウール生地でズボンを作っていた。生地を出すと言い出したのは名倉だったが、数が膨れ上がり、結局7人に生地を提供した。
名倉の体には10ケ所以上のつねった痕が残っていた。
虐待の存在を追及する豊川。それをやったのが瑛介か、健太かと聞いても「あいつらではない」と言う井上。
中学の教師が井上を迎えに来たついでに、名倉が亡くなる2週間ほど前、例の4人(金子、藤田、瑛介、健太)が部室棟の屋根から銀杏の木に飛び乗るのを女子生徒が見たという。
その時、名倉は飛ばなかった。
名倉の母親、寛子は中学の女子生徒、安藤朋美を呼んで話をした。
彼女の作文を読んで会いたいと思ったのだ。朋美は、名倉が単に男子生徒からいじめられていただけでなく女子に乱暴をした事もあったと書いた。瑛介が守ろうとしても感謝もせず、ますます男子を怒らせた。
寛子は朋美との話の中で、どうしても犯人探しに走ってしまう。怯える朋美。
寛子の義弟、康二郎からtel。4人の1人、藤田の祖父から連絡があったという。祖父は県議だった。私立高校の学校の制服指定業者にするから、話を収めてほしいという。悔しさで涙する寛子。
校長が瑛介と健太の母親を呼び出し、大会欠場の依頼をする。
名倉家のダメージが大きく、慰める気持ちになって欲しいという。
だが、納得すれば罪を認めた事にもなる。途方にくれる母親たち。
キャンプ事件のペナルティが解けてテニス部の2年の練習が再開。
1人で素振りの練習をする名倉。今では1年部員からもからかわれている。名倉がスポーツドリンクを買わされるのは常態化していた。
名倉が1年部員に呼び出されたと聞いた健太。
瑛介と健太は事の真相を確認するために1年を集め、リーダー格に問いただす。名倉が1年に「気絶ごっこ」を強要し、気絶させた事が原因で、謝罪を要求するも拒否したため、取り囲んで背中をつねったという。気絶させられた生徒はショックで学校を休んでいるという。
名倉を呼んで来いと命じる健太。
現れた名倉のシャツをまくり上げると十数個の痕。
実は健太たちも制裁でつねっており、それはどす黒く変色していた。
これでおあいこだから親には言うなと口止めする健太。
練習の後、1年を集めて説教をする4人。それを後ろで見てほくそ笑む名倉。名倉への同情心を完全になくす健太。