新聞小説「沈黙の町で」(2)奥田英朗 | 私の備忘録(映画・TV・小説等のレビュー)

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感想

過去を振り返りながら真相を明かして行くという手法は、もちろん正攻法としてアリだと思う。事件後のそれぞれの家族や関係者のダラダラした話よりは展開が早く、先への興味が湧いてくる。

その後の名倉君に何が起きるのか?

 

あらすじ

4/11 (331)まで

話は事件の前に戻る。
学年の合同キャンプがあった。以前より男子学生の間で、深夜に秘密の運動会(借り物競争の類い)を行うという伝統があった。
ただ、騒ぎがバレるリスクもあり、もし見つかった場合はその者だけが罪を被り、絶対に秘密を守るという約束があり、それが長年継続していた。

 

名倉(死んだ少年)もそのメンバーに入っていた。
運動会は残念ながら途中で見つかったが、その者は罪を被り秘密を守った。だが名倉は女子教師に問い詰められてあっさり運動会の事を話してしまい、いもづる式に参加者全部の名前が挙がってしまった。
先輩たちに締め上げられ、納まらない者たちは、名倉を呼び出して侘びを入れさせようとするが、名倉は反応せず黙ったきり。

事件に関係があるとされた4人は、クラスメイト:金子修斗、藤田一輝、2年:坂井瑛介 市川健太であり、今回呼び出したのは藤田、瑛介、健太の3名。