コンサーベーション・エリア (Conservation Area, 略号 CA) は、オンタリオ州内の主に南西部と南東部の各水域ごとに、農地開発や宅地開発から水域の環境を守るために設定された自然保護区で、各水域の自然保護公社が整備、管理保全をしている。これは原生の自然に限ったものではなく、ダム湖や農業用の貯水池でも環境が良ければ CA になっている場合も多くある。

場所によりエリアへのエントリーが有料であったり無料であったりする。有料の場合は大人が一日税込み5ドルから6ドル程度で子供は無料または大人の半額程度。無料の場合、通常ゲートはなく誰も常駐していない。

一般開放している期間は各 CA によってまちまちだが、だいたい4月中下旬から10 月の中下旬までの所が多い。一部の湖や貯水池ではアイスフィッシング (氷穴釣り) 用に冬期も開放している所もあるが、氷が十分安全ではない場合に一時的に閉鎖になったり、資源回復のために閉鎖したりすることもある。

開放時間も各 CA によりまちまちで、夜明けから日没までというアバウトな場所もあれば、朝7時から8時半までの決まった時刻に開いて日没までの所もある。 また週末や祝日は開園が早まる場合もある。冬期に開いている CA では日没まで、あるいは夕方4時ないし4時半に閉まる所が多い。

CA の利点としては、きれいな環境の中で釣りを楽しめること、有料の場所では普通はトイレがあること、保全された使用可能なボートローンチがあること、エサや小物などが買えたり、アイスフィッシング用のハット (小屋) やタックルをレンタルできる所もあることなどが挙げられる。一方欠点としては、入園料がかかることや、開園と閉園時間があるので、夜明けとともに竿を出したり夜釣りはできない。夜釣りするには別途キャンプ料金を払わなければならないが、どこの CA でもキャンプができるわけではない。

うまっこのブログ
バレンス貯水池コンサーベーション・エリアでのアイスフィッシング風景


コンサーベーション・エリア内は外部と同じ釣りの規則が適用される。特別なライセンスは必要ない。ライセンスの範囲内ならば釣った魚を持ち帰っても構わない。管轄が違うので、ライセンスのチェックなどをエリアの関係者が行うことはない。

開園・閉園時間があると言うと日本の管理釣り場のようなイメージを持たれるかもしれないが、魚の放流はほとんどの場合行われていないので、管理釣り場で釣っているという感覚はない。 オンタリオ州の場合、放流が行われているのはサケ科の魚種とレイクホワイトフィッシュウォールアイだが、私が行ったことのある CA では魚の放流は行われていなかった。また放流されている所でも未成魚放流である。