日本民芸館で「日本民芸館名品展」を観た! | とんとん・にっき

日本民芸館で「日本民芸館名品展」を観た!






日本民藝館で「日本民藝館名品展」を観てきました。行ったのは4月7日、もう3週間も前のことです。今回の展覧会は、「開館75周年記念」と銘打たれています。柳宗悦の提唱した「民藝美論」は、柳の盟友であるバーナード・リーチ(陶磁・絵画 1887-1979)、富本憲吉(陶磁 1886-1963)、濱田庄司(陶 1894-1978)、河井寛次郎(陶 1890-1966)をはじめ、芹沢銈介(染色 18951984)、棟方志功(版画 1903-1975)、黒田辰秋(木工 1904-1982)ら多くの工芸家に感化を与え、日本の近代工芸界に大きな流れを作っていきました。以下、チラシより


朝鮮陶磁器や英国スリップウェアとの出会いを契機に、日常の器物の中に無限の美しさを見出した柳宗悦。1925(大正14)年に、陶芸家の濱田庄司や河井寛次郎らと、民衆的工藝の意味から「民藝」という新語を作り、翌年には「日本民藝美術館設立趣意書」を発表。新しい「美の標準」を提示するための美術館の設立運動を始めました。柳は民衆の日常品への深い情愛と、人並み勝れた直感力によって次々と新しい美を発見し、来るべき美術館の蒐集品とするとともに、それらを基に民藝美の理論的探究に邁進していきました。


念願が叶い、民藝という一つの美の目標に共鳴する人々の力によって、東京駒場の地に日本民藝館が開設されたのは1936(昭和11)年のことでした。民藝館の設立は、柳自身はもちろん、浜田庄司や河井寛次郎ら、周囲の工芸家たちが熱望していたものでした。初代館長には柳宗悦が就任しました。早速ここを拠点にして数々の展覧会や、国の内外への調査蒐集の旅、旺盛な文筆活動などを展開していきました。


日本民藝館には、陶磁器・染織品・木漆工品・絵画・金工品・石工品・竹工品など古今東西の諸工芸品約17000展が収蔵されています。開館75周年を迎えるにあたり、それを記念して「日本民藝館名品展」を開催することになりました。展示内容は特筆すべき収蔵品の中から厳選した逸品を中心に、柳の自筆原稿や私家本、写真などの資料約500点。柳が生涯追い求めた美の世界とは何であったかを紹介します。


それぞれの展示は、以下の通りです。


展示室1階

[玄関]梁武事仏碑拓本と中国・日本の磁器

[第1室]日本の民窯陶器

[第2室]外邦及びアイヌの工芸

[第3室]日本の染織


展示室2階
[大展示室]柳宗悦と新作工芸

[第1室]朝鮮工芸の精華Ⅰ―陶磁器と絵画―

[第2室]朝鮮工芸の精華Ⅱ―木漆・金石・絵画―

[第3室]日本の諸工芸

[第4室]日本絵画名品撰


柳は民藝館設立の想いを、「私達は美しい品物を、共に悦び合いたいためにこの民藝館を建てたのです」と述べています。







「日本民芸館名品展」

1936年、暮らしの中に息づく美の世界を紹介するために、日本民藝館が開設されました。初代館長には柳宗悦が就任し、各地への調査や蒐集の旅、そして活発な展覧会や文筆活動を展開しました。開館75周年にあたる今年、それを記念して「日本民藝館名品展」を開催します。本展では、館蔵する陶磁器、染織品、木漆工品、絵画など各分野の逸品を中心に、柳の著した書籍や自筆原稿、写真資料など約500点を展示して、柳が生涯追い求めた美の世界を紹介します。主要会場である大展示室では、「柳宗悦と新作工芸」と題して、民藝館を拠点にして活動した、バーナード・リーチ、富本憲吉、濱田庄司、河井寛次郎、芹沢銈介、棟方志功等の代表作約100点を展示します。彼らは民藝品から美の滋養を汲み取りながら独自の仕事を展開。1936年の開館展示においても、彼らの作品は新作工芸として大きく紹介されました。


「日本民芸館」ホームページ


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