日本民芸館で「柳宗悦の世界」展を観た! | とんとん・にっき

日本民芸館で「柳宗悦の世界」展を観た!


日本民芸館で、生誕120年記念特別展「柳宗悦の世界」を観てきました。柳宗悦は、大正末年に「民藝」という新しい美の概念を世に提示し、それまで美の大正として顧みられることのなかった庶民の日常品の中に、正統な工芸の発達をみた人でした。ともすれば民芸品というと「野暮ったい」感じがつきまといますが、ウィリアム・モリスらの「アーツ&クラフツ」運動とよく比較されます。柳宗悦の主導による日本独自の民藝運動は、「工芸の復権」と「美の生活化」を目指して展開され、美の基準を提示するための「日本民芸館」の開設へと結びつきます。


今回の「柳宗悦の世界」展は、柳宗悦の業績を「『白樺』と木喰仏」「朝鮮を想う」「日本民藝館と日本の民藝」「民藝と個人作家」「手仕事の日本」「琉球の富」「先住民族への眼差し」「茶と美」「美の法門」といった9つのテーマに分けて、蒐集された逸品約400点と、柳の筆による書軸や原稿、自ら装丁した私家本や写真などが展示されていました。民藝運動を実践的に支えたバーナード・リーチ、濱田庄司、河井寛次郎、芹沢銈介、棟方志功らの作品も展示されていました。大津絵の「鬼の行水」や木喰仏「地蔵菩薩像」と出会えるのも楽しみのひとつです。


なにしろ「民藝館」の扱う範囲は、アイヌや台湾の先住民、沖縄や朝鮮にまで含み、非常に広い。もちろん唐津や伊万里、瀬戸などの陶磁器や、茶器等、そして「泥絵」や「大津絵」、「仏画」までもが含まれます。「木喰」は、柳宗悦により発見されたものです。「民藝」2009年9月号の特集柳宗悦生誕120年記念「柳宗悦の世界」の中から、今回展示されていた作品の画像を、幾つか下に載せておきます。






















「日本民芸館」ホームページ


とんとん・にっき-min2 「民藝」2009年9月号

特集柳宗悦生誕120年記念

柳宗悦の世界

発行日:平成21年9月1日

定価:850円

編集兼発行人:金光章
発行所:日本民藝協会

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「日本民藝館」

案内パンフレット














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