武蔵野市立吉祥寺美術館で「所蔵品でめぐる異国の風景 旅へ」展を観た! | とんとん・にっき

武蔵野市立吉祥寺美術館で「所蔵品でめぐる異国の風景 旅へ」展を観た!

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武蔵野市立吉祥寺美術館は、共に版画ですが浜口陽三記念室と萩原英雄記念室があるというので何度か行きました。あれっ、違うかな?土門拳の写真展があるというので初めて行ったのが最初かな?いずれにせよ、小さな美術館らしく独自の企画による展覧会が持ち味です。JR吉祥寺の駅から、台湾の裏通りのような雑踏の小道をすり抜けて、伊勢丹の上階にあるという小さな美術館です。ロビーには、ベンチューリの「ノール・インターナショナル社のための椅子」と、リートフェルトの「レッド&ブルー・チェアー」が置いてあります。


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さて、今回の企画は、というと「所蔵品でめぐる異国の風景 旅へ」展(6月28日で終了)です。一つ一つの作品は興味深い作品が出されているのですが、どうも「旅へ」というくくり、「異国の風景」というくくりでは、作品数が少ないこともあり、テーマとしてのまとまりに欠けるような気がしました。ちょうどギャラリートークが始まっていて、学芸員の話はもっともですが、どうしても上のような感想になってしまいました。


面白かったのは、萩原英雄の作品「星屑No.01」を(実際は作品が大きいのでその写真を)宇宙に持って行った話。つまりは吉祥寺美術館が近年受贈、購入した「新収蔵作品お披露目展」になっていました。帰りにミュージアム・ショップで過去の展覧会の図録を見てみると、今回「朝鮮風俗」という作品が一点出ていましたが、野田九浦の作品がまとまってみると素晴らしく思えました。永沢まことの「待合室のカップル」、決して目を合わせない、話もしない、こういうカップル、よくいますよね、確かに。

















以下、武蔵野市立吉祥寺美術館のホームページより

旅、そして異国の風景は、いつの時代も画家たちを刺激してきました。留学・遊学、長期滞在など目的はさまざまですが、故郷から遠く離れた地で体験した異文化は、たくさんの新しい発見に満ちていたことでしょう。画家たちはそうした経験を生かして、しばしば創作活動の幅を広げています。
旅先で目にした光景は、時には憧憬や郷愁も込めて作品に取り入れられました。それぞれのまなざしで捉えられた異国は、画家自身の旅の記録であり、記憶であり、心象風景となって、見るものに《異国》を追体験させるとともに、新たな旅へと誘っているようでもあります。
本展では、武蔵野市の所蔵品から、諸外国の風景を描いた作品を中心にご紹介いたします。ヨーロッパの重厚な街並みや、アジアの活気ある街と人々、ニューヨークの片隅から、誰も知らない想像の国へ。描かれたさまざまな風景を通して、ひとときの世界一周の旅をお楽しみください。

「武蔵野市吉祥寺美術館」公式サイト



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