ミュゼ浜口陽三・ヤマサコレクションで「新人作家による版画展 空は晴れているけど」を観た! | とんとん・にっき

ミュゼ浜口陽三・ヤマサコレクションで「新人作家による版画展 空は晴れているけど」を観た!


版画の展覧会があるというので行ってきました。「ミュゼ浜口陽三・ヤマサコレクション」という美術館です。半蔵門線水天宮駅の前の方を降りて、地上に上がるとすぐ目に入りました。美術館というよりは企業のショールームといった感じです。展示室は1階と地下1階にあり、回り階段で結ばれています。武蔵野市立吉祥寺美術館には浜口陽三記念室があり、行くたびに浜口陽三の版画作品を観ました。浜口陽三とヤマサの繋がりが分かりませんでしたが、チラシの浜口陽三の略歴をみてすぐに分かりました。






チラシには「1909年和歌山県生まれ。父はヤマサ醤油株式会社10代目社長」とありました。世が世なら?浜口陽三は、ヤマサ醤油株式会社の11代目の社長になっていたかもしれなかったんですね。しかし、1930年に東京美術学校を中退してパリに渡り、版画家として多くの賞を受賞し、名声を築き、1981年にはサンフランシスコに移住、やっと1996年に帰国、浜口陽三87歳の時でした。2000年に逝去、享年91歳でした。


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「ミュゼ浜口陽三・ヤマサコレクション」は、ヤマサ醤油株式会社の個人美術館です。銅版画家・浜口陽三を紹介する美術館として1998年に開館し、昨年秋に開館10周年を迎えました。さらに2009年は浜口陽三生誕100年にあたります。この二つの節目をまたぐ記念すべき企画展として、顧問に美術評論家の鷹見明彦氏をお招きしました。若い世代の活躍を期待していた陽三の志を汲み、版画を通して現代の心象風景を表現する新人作家3人の作品を展示します。(「ミュゼ浜口陽三・ヤマサコレクション」ホームページより)


今回の新人作家による版画展「空は晴れているけど」、僕は元田久治の作品が目に止まりました。1973年生まれの若い作家で、かなり大きな都市を廃墟にように描いた作品です。銅版画ということもあって、すぐにピラネージの作品を連想しました。また磯崎新もこうしたドローイングを残しています。「エレクトリック・ラビリンス」(1968年)や、「筑波センタービル」のドローイングが思い起こされます。


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「ミュゼ浜口陽三・ヤマサコレクション」