ちょっとあまりにも久しぶり過ぎるので、前のエピソードのおさらいを…

恋はパステルカラー 15  16  17  18


元カノ瑠璃子嬢のご登場エピでした☆
せっかくキョーコへの恋心を自覚したのに、ちょっとキョーコに離れられてしまって寂しんぼ蓮くんです。

あ、いまさらですがこの話、高校生蓮×大学生キョコによるパラレルです。
「パラレルは苦手~」と仰る方はご注意ください。


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表参道の駅から青山方面へ少し歩いたところにある、某ブランドショップのビルの前。
今日はそこで待ち合わせだ。
本当は駅まで迎えに行ければよかったけど、撮影を抜け出してきているから時間があまりない。

ガラス張りの壁の外側を囲うように建っている斜めのコンクリート壁。
その壁に野球ボール大の穴が規則正しく開いているデザイナーズビルの前に、すでに待ち合わせの相手は立っていた。

「すみません!遅くなって…」
「ううん、大丈夫よ?私も今来たところだから。」

今日は、以前にも見たことのある白いワンピースにダークブラウンのポシェット。
同じ色のグラディエーターサンダルを履いていた。
前に見た時は髪型のせいもあってお嬢様風だったが、今日の装いだと帽子を被ればシティリゾート風にも見える。

(このセンスなら、ジョンの目にも留まってくれるかな?)

今日彼女を呼んだ目的が果たせそうで、内心ほっとした。



先日、瑠璃子に要らん事を吹き込まれ、最上さんを落ち込ませてしまった。
未だに元婚約者の戯れ言を信じて「自分は地味で色気もない女」だと言う彼女。
あんなにあの店で人気者なのに、彼女はいまいち自分の魅力に疎すぎる。
モデルの仕事が入った事である計画を思い付き、その上で彼女を撮影の見学に誘ったのだ。

「今は社が他の仲間と撮ってる最中なんです。俺、その次だから少し急いでもいいですか?」
「勿論よ!でも本当に私なんかが邪魔にならない?」

少し早足で細い路地へと入り込む。
まだ『私なんか』って言うんだから…
最上さんの悪い癖だよな。

「全然大丈夫ですよ!野郎ばっかりだから、みんなモチベーションが上がりますって。」
「ふふっ、なにそれ…」

暫くすると、灰色のコンクリートが打ちっぱなしの、少し大きめな建物の前に行き着いた。
今日の撮影スタジオだ。
ズボンのポケットに隠していたスタッフパスを、最上さんに手渡す。

「これ着けてくださいね。」

最上さんが首からパスを掛けるのを見てから、重たい扉を開ける。

すぐに出てくる二重扉の入り口前で、二人ともパスを翳してロックをはずす。
真っ直ぐながらんとした薄暗い廊下を進み、4つあるうちの左奥の扉を開けた。

そこは、建物の外よりも眩しい、光に溢れた別世界だった。



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とんでもなく久し振りのパステル更新。
あまりにも久し振りすぎて、思わず1話から読み直しました。
そしてキリが良かったので短めに切ってみた。

そうか、瑠璃子事件で止まってたのね…
夏が終わる前に、何とかしないと!
海の家が終わってしまうwww

そして毎度お馴染み場所ばれネタ。
あれはプッチだったかプラダだったか…何のブランドだったかな?
まだあるのかな、あの奇抜な建物w
最後に見たのはもう5年も前だ…