最上さんと二人で振り返ると、同じクラスの瑠璃子ちゃんがどんと俺に抱きついてきた。
「蓮に会いたくて来ちゃったの!お店に行ったら休憩に出てるって聞いて…でも会えて良かったわ!」
「瑠璃子ちゃん、離してもらえる…」
ぎゅうぎゅうと抱きつく腕の力を強めながら、一気に巻くしたてて話す瑠里子ちゃん。
と、ふと隣の最上さんを見ると、急に雰囲気が変わった。
「……で、あんた一体誰?蓮の何なの?」
「え?あ、私はバイトでお世話になってる最上です。」
「はぁ!?何それ!あの店女の子はバイトダメじゃなかったの!?蓮に色目とか使わないでよ?どこの高校よ!?」
「いえ、私は大学生で…」
「なんだ、おばさんね。」
「瑠璃子!」
俺が怒鳴ると、瑠璃子ちゃんと最上さんは同時にびくっと肩を震わせた。
暫し沈黙が流れる。
「私、お邪魔みたいだから先に戻ってるわね。」
最上さんはにこりと笑うと、そのまま店へと向かってしまった。
「……瑠璃子ちゃん、もう君とは別れたはずなんだけど。」
「だって、あんな突然なの信じられないわよ!絶対認められないもん!あの女に何か言われたりしたの?」
「っ、最上さんは関係ない!」
再度肩を震わせる瑠璃子ちゃん。
「ねえ、もう一度考え直してよ?私に悪いところがあったなら直すから。」
「………ごめん。悪いところがとか、そういう事じゃないんだ。」
「っ、どうしてよ!まさか本当にああいう女の方がいいって言うの!?あんな色気もない女…っ」
俺はそこまで聞くと、瑠璃子ちゃんの腕をぐっと掴んで、自分から引き剥がした。
「そうだね、少なくとも最上さんは他人を貶めるような発言はしない。君はいつも自分の事ばかりだよね?そういう子は好きじゃないんだ。」
そう言うと、瑠璃子ちゃんに背を向けて店の方へと走っていった。
*
最上さんの足は思っていたより速く、既に休憩室へと戻っていた。
「あれ?彼女さんもう大丈夫なの?」
走ってきたせいで少し息を切らせた俺を見て、最上さんは自分の持っていた桜色のミニタオルを差し出してくれた。
「なんだか誤解させちゃったみたいでごめんね。私なんか敦賀くんみたいに素敵な人には不似合いなのに…」
「最上さん!そんな『私なんか』って言うの、良くないですよ。最上さんは素敵です。誰よりも…」
とんでもない事を口にした事に気付くと、急に身体の温度が上がった。
今の…下手したら告白とも取られかねない!
まずったな…
しかし最上さんはぽかんとした後、にっこり笑った。
「ありがとう、敦賀くんは優しいのね。お世辞でも嬉しいわ。」
…あれ?伝わってない。
今のは助かったけど、もう本当にどストレートに言わないとダメなのか?
「お世辞なんかじゃなくて…っ」
「おーい、蓮!ちょっと店の混み具合半端じゃないんだ!早く戻ってきてくれるか!?」
その時、貴島が店の方から俺を呼びに来てしまった。
仕方なく話し途中で俺は店に戻ってしまった。
後でその事を後悔するのだけど……。
************
元カノ・瑠璃子登場。
ワガママお姫様という原作の性格が、なかなかどうしても表現できなくて苦しいです。
うーむ、まだまだ勉強不足だわ。
しかもちょっと色々あって、今話を書ける気がしない………
明日の更新は非常に危険。
おとすかも……
「蓮に会いたくて来ちゃったの!お店に行ったら休憩に出てるって聞いて…でも会えて良かったわ!」
「瑠璃子ちゃん、離してもらえる…」
ぎゅうぎゅうと抱きつく腕の力を強めながら、一気に巻くしたてて話す瑠里子ちゃん。
と、ふと隣の最上さんを見ると、急に雰囲気が変わった。
「……で、あんた一体誰?蓮の何なの?」
「え?あ、私はバイトでお世話になってる最上です。」
「はぁ!?何それ!あの店女の子はバイトダメじゃなかったの!?蓮に色目とか使わないでよ?どこの高校よ!?」
「いえ、私は大学生で…」
「なんだ、おばさんね。」
「瑠璃子!」
俺が怒鳴ると、瑠璃子ちゃんと最上さんは同時にびくっと肩を震わせた。
暫し沈黙が流れる。
「私、お邪魔みたいだから先に戻ってるわね。」
最上さんはにこりと笑うと、そのまま店へと向かってしまった。
「……瑠璃子ちゃん、もう君とは別れたはずなんだけど。」
「だって、あんな突然なの信じられないわよ!絶対認められないもん!あの女に何か言われたりしたの?」
「っ、最上さんは関係ない!」
再度肩を震わせる瑠璃子ちゃん。
「ねえ、もう一度考え直してよ?私に悪いところがあったなら直すから。」
「………ごめん。悪いところがとか、そういう事じゃないんだ。」
「っ、どうしてよ!まさか本当にああいう女の方がいいって言うの!?あんな色気もない女…っ」
俺はそこまで聞くと、瑠璃子ちゃんの腕をぐっと掴んで、自分から引き剥がした。
「そうだね、少なくとも最上さんは他人を貶めるような発言はしない。君はいつも自分の事ばかりだよね?そういう子は好きじゃないんだ。」
そう言うと、瑠璃子ちゃんに背を向けて店の方へと走っていった。
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最上さんの足は思っていたより速く、既に休憩室へと戻っていた。
「あれ?彼女さんもう大丈夫なの?」
走ってきたせいで少し息を切らせた俺を見て、最上さんは自分の持っていた桜色のミニタオルを差し出してくれた。
「なんだか誤解させちゃったみたいでごめんね。私なんか敦賀くんみたいに素敵な人には不似合いなのに…」
「最上さん!そんな『私なんか』って言うの、良くないですよ。最上さんは素敵です。誰よりも…」
とんでもない事を口にした事に気付くと、急に身体の温度が上がった。
今の…下手したら告白とも取られかねない!
まずったな…
しかし最上さんはぽかんとした後、にっこり笑った。
「ありがとう、敦賀くんは優しいのね。お世辞でも嬉しいわ。」
…あれ?伝わってない。
今のは助かったけど、もう本当にどストレートに言わないとダメなのか?
「お世辞なんかじゃなくて…っ」
「おーい、蓮!ちょっと店の混み具合半端じゃないんだ!早く戻ってきてくれるか!?」
その時、貴島が店の方から俺を呼びに来てしまった。
仕方なく話し途中で俺は店に戻ってしまった。
後でその事を後悔するのだけど……。
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元カノ・瑠璃子登場。
ワガママお姫様という原作の性格が、なかなかどうしても表現できなくて苦しいです。
うーむ、まだまだ勉強不足だわ。
しかもちょっと色々あって、今話を書ける気がしない………
明日の更新は非常に危険。
おとすかも……