旅行に行こう!! ~饗宴の夜はひっそりと~ | 妄想★village跡地

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アメンバ様700人突破・7万ヒット御礼・ブログ開設2周年を記念しまして…。

細やかながら、自分お祝い祭りです。


ガラケーユーザさまには、ちょっとだけ不親切なお話です。

申し訳ありません。


注!! このお話は単独ではわかりません!!

スタートは、ココ になります。


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風呂から上がったばかりで、ほんのりとピンクに染まった肌を彩るのは同じくらい淡いピンクのベビードール。

胸元がそうレースのそれは買った時、恥ずかしがっていたのに…


「きて、くれたんだ…」


「…きょうだけですよ?」


まろいシルエットが全て見えている胸元。

そこを細い二の腕で隠しながら、つつっと近寄ってきた。

深く入ったスリットが揺れるたび覗く、滑らかな肌。

甘い香りがするのは、蓮が誘惑され過ぎているからなのか…。

確かめてみようと、ふわふわと浮いた頭で思い…。

きゅっとその体を腕の中に捉えてみる。


「…ふふ…」


キョーコも蓮の背中に手を回してくれた。

爪先だったキョーコが、そっと目を伏せるので誘われるままに唇を重ねた。

饗宴の夜の、始まりは細やかに…。


部屋の名前の様な、濃密の時間を過ごして起きた朝はいつも以上に爽やかな風が吹き抜けた。

ぐずぐずになったキョーコは、夜の名残を消すために湯を使っている。

蓮も一緒に入りたかったが、キョーコの体の事を思えば自重するのが筋だろう。

よろよろと浴室に消えたキョーコは、何の準備もしていかなかった。

なので、バスタオルや替えの下着、新品の浴衣を脱衣所のかごに入れておく。

朝食が運ばれてくるのを待ち、キョーコが上がってくるのを待った。

程なくして上がってきたキョーコは。夜の名残こそ消えたものの…。


(なんだか…、もっと美味しそうに見える…)


ほこほこと暖かそうな指先も、項に張り付いた後れ毛も…。

隙が見受けられないほ、どきっちりと着つけられた浴衣も何だか魅力的に見えてしまうのだ。


「あ、ご飯来てたんですね…。蓮さん、先にさっぱりしてきてください」


「いや、食べてからにするよ。食べながら、今日の予定を決めようか」


「…はい…」


どことなく動きが緩やかなのは、消えきらない昨夜の名残なのだろう。

昨夜の出来事が、夢ではなかった証だ。

小さな膳に乗っているのは、正統派の和食。

御櫃に入ったご飯に、シジミのお味噌汁。

お漬物に、焼き魚と卵焼き。

キョーコがよそってくれたご飯を食みながら、今日どうするかを相談する。


「当初の予定通り、渓谷に行こうか? 体が辛いようだったら、部屋でゆっくりする?」


ここに滞在する日はまだある。

だから、忙しなく動く必要もないだろうと蓮は提案する。

それをうけて、キョーコは


「そうですね…」


と、小首をかしげた。


A:予定通り、渓谷に行きましょう?


B:…どうせだから、のんびりしましょうか?