アメンバ様700人突破・7万ヒット御礼・ブログ開設2周年を記念しまして…。
細やかながら、自分お祝い祭りです。
ガラケーユーザさまには、ちょっとだけ不親切なお話です。
申し訳ありません。
注!! このお話は単独ではわかりません!!
スタートは、ココ になります。
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その部屋を見た時は、本当にため息しか出なかった。
綺麗にくり貫かれた洞窟。
その天井には、小さな窓がくり貫かれていて空が遠くに見えた。
「…ホテルだわ…」
「そう。中々素敵だろう? ここに連れて来たかったんだ…」
一つきりの部屋には、天蓋付きのベットだけ。
ベッドサイドのテーブルには、水差しが一つっきり。
どこまでも新婚仕様の部屋に、キョーコは今更ながら恥ずかしくなった。
「いつから、計画してたんですか?」
「この旅行が決まった時から」
そんなそぶり、ちっとも無かったとキョーコは詰るが…。
「サプライズって、そんなものだろう? それに、俺が本当にキョーコの嫌がることした?」
この島を楽しみにしていたのも知っているから、元々無体を強いるつもりはなかったのだと蓮は口を尖らせた。
「でも、止めてくれる気も無かったでしょう?」
『する』ことは決定で、及んでしまえばキョーコも蓮も止まらない。
そうするとキョーコが一方的に、疲弊するのは目に見えている。
「それは、そうだけど…」
「蓮さん、とまんないんですもん」
傷ついたのは蓮のはずなのに、やっぱり立場が悪いのは蓮であるらしい。
「……信じてもらえるよう、行動で示そうか?」
「出来ないこと、言わない方がいいですよ?」
ちょんっと触れ合った唇。
それは、キョーコから贈られたもので…。
キョーコからのお許しが出たのだと、今度は自分から挑みにかかる。
「んっ…」
洞窟の中はキョーコの声がより甘く響いて…。
どんどん調子に乗ってしまいそうになるが、これから夕食も待っている。
蓮には言わねばならない言葉もある。
ここで流されてしまう訳にはいかない。
なけなし理性を働かせて、唇を離した。
「その前に。ご飯食べよう? 海を見ながら、食べられるんだ」
「…ぁ…い…」
名残惜しそうに、キョーコが己の唇を舐める。
物凄く食べたいけれど。
物凄く、がっつきたいけれど。
我慢するのは、今なのだ。