旅行に行こう!! ~船上はきらきらと~ | 妄想★village跡地

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アメンバ様700人突破・7万ヒット御礼・ブログ開設2周年を記念しまして…。

細やかながら、自分お祝い祭りです。


ガラケーユーザさまには、ちょっとだけ不親切なお話です。

申し訳ありません。


注!! このお話は単独ではわかりません!!

スタートは、ココ になります。


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「ホントに酷い…」


ぐずぐずになった体。

もう力なんかはいらない。

シーツの上を滑るのみだ。


「秘密の呪文も言ったのに…」


マダムに教えてもらった秘密の呪文も囁いたのに、逆効果だったようだ。

言った途端、蓮が激しく動くものだから…。

キョーコの疲弊度は増したきがする。


「『意地悪しないで…』って…。日本の男には通じないのかしら?」


ぶつぶつと呟いていると、キョーコの我儘で和食レストランに朝食を買いに行っていた蓮が戻ってきた。

キョーコが潰してしまった負い目があるから、実に甲斐甲斐しく面倒を見てくれる。


「大丈夫?」


「だめだめです。今日の上陸は、無理そうです。この島、ギリシア芸術の博物館があるから楽しみにしてたのに…」


この腰では動けそうにない。

今日の寄港は諦めるしかなさそうだ。


「今日は船でゆっくりしようよ?」


疚しさがある分、蓮の声も甘くなる。


「…まだ始まったばっかりなのに…」


本格的な幕の内弁当が、布団の上でぐずっているキョーコの膝の上に置かれた。


「ごめん…。ちょっと楽しくて…」


「ちょっと!?」


「すっごく可愛いこと言うからさ…」


ぷりぷりと怒るキョーコの口に、小さく選り分けた弁当を運ぶ。


「可愛い事!?」


「あのシュチエーションで、あんなこと言われたら…。頑張るでしょう?」


「それは、日本人だからです!! マダムは、聞くお呪いだって言ったもん!!」


あの時交わされた女性だけの会話は、あの秘密の呪文に繋がっていたらしい。


「いうタイミングが、間違ってるんだよ。あのタイミングで言ったら、逆効果だ」


「…じゃぁ、いつ言えば聞くんですか?」


もしゃもしゃと幕の内を平らげていくキョーコ。

この調子だと、案外早く回復するかもしれない。


「…それは、教えられないよ。自分で探ってみて?」


キョーコが食べる合間に、蓮も弁当を食べてゆく。

適度な運動をしたから、結構食が進んだ。


「ちゃんと聞いたら、止めてくれるんですね?」


「勿論。さ、過ぎたことは忘れて…。今日は何をしようか?」


燦々と降り注ぐ朝陽。

それにきらめく海。

いくら疲れているからと言って、部屋でのんびりするのはもったいない気がする。


「えっと…」


「長い間寄港してるみたいだから、夕方島に下りてみる?」


「ん~…」


「シアターでのんびりするものいいし、昨日行かなかったプールに行ってもいいし…」


指を降りながら、今日のプランを提案してゆく蓮。

損ねてしまった機嫌を取ろうとしているようだった。


「えっと…」


A:夕方、島に下りてみたいです。


B:船の中を散策しましょう?



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