旅行に行こう!! ~始まったばかりなんだから~ | 妄想★village跡地

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スキビ二次元創作物の残骸がある場所です。閉鎖いたしました。
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アメンバ様700人突破・7万ヒット御礼・ブログ開設2周年を記念しまして…。

細やかながら、自分お祝い祭りです。


ガラケーユーザさまには、ちょっとだけ不親切なお話です。

申し訳ありません。


注!! このお話は単独ではわかりません!!

スタートは、ココ になります。


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物足りない気持ちはある。

けれど、キョーコの様子を見ていると


(無理はしちゃいけないよな…)


と、なけなしの自制心が働いた。

波に揺らめくバスを使い、ベッドの中に滑り込んだ。


「しあわせ…」


ふわふわと笑うキョーコの顔が可愛くて、腕枕をしていた手に力を込めて抱き寄せる。

脇下に納まった小さな頭。

居心地がいい場所を探して、もぞもぞと動くのだからくすぐったさが募る。


「俺もだ。キョーコと一緒なら、世界の色がまるで違うんだ。新しい世界を、沢山見よう」


間近にある旋毛に、愛おしい気持ちが溢れたキスを沢山降らせる。


「私もです…。色んなものを見ましょうね」


キョーコも蓮の胸にキスをくれた。


遠くに聞こえる波の音が、睡魔を呼び寄せる。

すぅっと先に眠りに滑り落ちたのは、キョーコだ。

心地よい吐息が、蓮の胸を擽る。

ふわっと上がった体温。


「……まぁ、こういうのもね…」


情熱に突き動かされて、衝動だけで動く夜も素敵だが。

愛おしさを募らせて、溢れさせる夜も素敵だ。


「先は長いんだし、のんびりいこうか…」


キョーコを追いかけるように、蓮も睡魔に身を委ねたのだった。

翌日先に目を覚ましたのは、蓮だった。


「…おはよう…」


キョーコは閉じたまつ毛の先に、朝陽を遊ばせて気持ちよさそうに寝ていた。

余りにも気持ちよさそうに寝ているものだから、起こすのは忍びない。

腕の中のキョーコを抱きしめながら、今日のスケジュールを立てる。

朝食はバイキングだったはず。

けれど、忙しないそれに混ざるのは気がめいる。


「…頼めば弁当も作ってくれたはずだな…」


別料金になるが、和食レストランでと中華レストランで弁当を作ってくれるとパンフレットに載っていた。


「……部屋で、ゆっくり食べようか…」


寝ているキョーコにそう囁きかけると、


「ん…?」


ぐずぐずとまだ寝たそうに、蓮の胸に顔伏せたキョーコ。

蓮は勝手にそれを肯定と受け取り、起こさないようにそろりと寝台を後にした。


「キョーコは和食が好きだよね」


中華より、和食の方が好きだろうと目星を付けて部屋を出た。

手にしているのは、ルームキィだけ。

部屋番号を告げれば、自動清算される仕組みだ。

並んでいる弁当は、幕の内にいなりずし、焼き鳥弁当などメニュー表に並んでいた。


「思ったより、ちゃんと…和食だな…」


本格的な和食を売りにしているだけあって、メニューに描かれているそれらは日本で売っているものとそん色がない。


「これと、これ…」


オーダーを通すと、30分後に出来上がりますと告げられた。

部屋に戻るには中途半端だし、ココで待つのもちょっと退屈だ。


「あ、飲み物も買うか…」


コンビニのような店もある。

そこに行けば、お茶やジュースもあるだろう。

移動しがてら、見つけたスタッフに今日の予定を聞く。


「昼には島に到着します」


予定通りですと、告げた彼に感謝を告げて目当てのコンビニに入る。

並んでいるのは、外国人向けの物ばかり。

フレーバーのきつい茶に、甘すぎるジュース。

その中から、キョーコが好きなものをとチョイスしたのは


「トマトジュースなら、大丈夫だろう」


自分にも野菜ジュースを購入して、チョコレートなども物色して…。

レジ袋一つ分の荷物を買いこむと、弁当が出来上がっている時間だった。


「ありがとう」


暖かいそれを受け取って、キョーコが寝ているであろう最上階の部屋へ戻ろうとしたその時…。



あれ? キョーコ?