ブラタモリ風に内川さんぽ | 勝手に☆とやまの定住コンシェルジュのBlog

ブラタモリ風に内川さんぽ


【陣内先生と海】

7月5日、弊社主催の「路地っ子フォーラム」が始まる前に、
射水初上陸の陣内秀信先生(法政大学)を、偏愛中の内川へご案内

思えば、何度か訪れていた内川にすっかりハートを射抜かれたのは2010年の10月でした。
それから、主人がカフェをオープンして、だんだんと射水でお世話になる方も増え、約4年間募らせた想いを「内川さんぽ」という本にまとめさせてもらったりして。

そんな中で、
前の職場でもすごーくお世話になっている陣内先生が、
内川に来てくださることが決まってから、
「ブラタモリ」的に射水の路地的面白さをテーマにした今日のフォーラムを
開催させていただくことになった訳ですが、
ほんとうになんだか感慨深い。

ご縁だなーと感じることがいっぱいあるけれど、
全ては内川の魅力に打ち抜かれてしまったことから話が始まっている。
…そうそう、itona第一号で私の書いたテーマも「内川」でした♪


●内川さんぽwith陣内先生

…と、前おきが長くなりましたが、
先生と一緒に、ほんの1時間30分だけ、内川さんぽ。

ご案内メンバーは、
いつもお世話になっているNPO水辺のまち新湊の二口さんと手林さんと主人。


【みんなで内川さんぽ】

誰かひとりでも、新しいメンバーがいると、
まち歩きにはすごい意味が出てくる。
違う視点がちょっとずつ入って、それが共有できるから、
まち歩きって本当に面白い。



【町並みを眺める】

いつも見ている(気になっている)お家の構えに、
通り過ぎようとすると、陣内先生が足を止める。
感慨深そうに、その場所を見るから、「どこに感動を?」とききたくなる。
お話をきくと、「なるほどそんな見方をすると、また面白いね」と。

地元民中の地元民の二口さんと手林さんも、
詳しくご紹介くださるのですが、
なぜそうなっているのか、どう使われていたのかなど、
先生の思いもよらない質問がくるたび、
経験と知識をフル稼働させて応えてくださいました。

…そんな風にしてるから、いくら時間があっても足りない感じでした(笑)。


【先生!もう行きますよ~!】

最後尾で写真を撮りまくっておられた先生。
もと来た道を戻ってまで、まちを観察していらっしゃいました。
そして常に小走りで(笑)。

私は、もう、その初めて内川に出会ったときの興奮は、
ほんとうに何て表現したらいいかわからないくらいだったので、
そんな風に熱心に見てくださるのが、嬉しくて仕方ありませんでした。

●ヴェネツィアと内川の共通点

先生の著書はたくさんありますので、
私自身すべてを拝読していないのですが、

ご専門のひとつでもあるヴェネツィアのことを書かれたものの中に、
人々の生活空間などの話があり、そこに多くの共通点を見つけました。

水路(内川)がまちを流れているということは共通点の第一。

ラグーナ(潟)に作られたヴェネツィアと、
放生津潟に注ぎ込んでいた内川。今は富山新港になっているけど。

まちの辻々にマリア像がおかれているヴェネツィアと、
辻々におんぞはん(地蔵堂)がある内川。

一本入った路地の面白さ、複雑さは共通するところがあるし、
各家に中庭(ヴェネツィアの場合はコルテという)というか、
内川の場合は坪庭くらいだけど、外から見えないところにあるというのが
似ていると思う。

そして、「アルターナ」という屋上テラスが
ヴェネツィアの人々のステータスであり楽しみだというのを知って、
もう絶対、内川周辺の民家を見ていただかねば!と思ったのです。
内川のお家は、中庭も屋上テラスも、標準装備だから!



【港町の移住体験施設にて】

…ということで見ていただいたのは港町の移住体験施設。
水辺のまち新湊さんのおかげで、宿泊していらっしゃる方に了解を得て、見せていただくことができました!ありがたや。

ヴェネツィアとの共通点…以上に、
凝ったデザインのふすまや欄間、建具などに興味を示しておられた先生。

…富山県内の家はとくにそうですが、
外から見る以上に、中が立派だし、細部にこだわって粋なことをしている。
そんなことも、改めて確認できたひとときでした。


【カフェuchikawa六角堂にて】

ほんのちょっとだけ、uchikawa六角堂にも立ち寄り。

一緒にまわっている中で、
先生のお話で特に印象的だったのは、
この地域は文化的なものが幾重にも積み重なったまちだ。
ということ。

単なる漁師町じゃなくて、
北前船で栄華を極めた回船問屋さんや、
様々な商売、文化の中心であったということが、
すごくよく伝わってくるという話をされていました。

最近お話をうかがった、地元の松山学芸員も、
「県内でもっとも古い都市だ」とおっしゃっていたけど、
ほんとにそうなんだな~…と、感慨深く思い起こしておりました。

そうそう、それから、
uchikawa六角堂をはじめ、「角切り」された建物のことを、
どう表現すればいいか今まで苦慮してきたけれど、
先生がズバリと「ナナメの線があるとゴシックになる」と
おっしゃったことで解決!

…そっか、この異国情緒は、
知らず知らずに角の家が
ゴシックな雰囲気を醸し出していたからだったんだ!と。

たった1時間30分でしたが、たくさんのヒントをいただきましたし、
面白い!と興味ひかれてくださっているのがひしひしと伝わってきて、
ほんとうに幸せなひとときでした。

私の大好きな内川、またひとり強力な方がファンになってくださった。
それが嬉しくてたまりません。


…ということで、5日のフォーラム本番については、
後日ご紹介をいたしますね。

クリップ 路地っ子フォーラム(前半)
クリップ 路地っ子フォーラム(後半)