2007年のドキュメンタリー映画「ウォーダンス/響け僕らの鼓動」をBSプレミアムで見ました。
映画の舞台は、アフリカの東部に位置するウガンダ共和国。
1970年代にアミン大統領の悪政により、国内が混乱。その後、復興・再生へ著しい進歩が見られるが、北部中心に反政府軍のゲリラ活動がいまだに続いている。
この映画「ウォーダンス/響け僕らの鼓動」は、まさに、その北部にある避難民キャンプに住む子どもたちを描いたドキュメンタリーである。
ウガンダ北部に生きる子どもたちは、20年にわたって反政府武装組織の脅威にさらされ、家も家族も、安全もすべて奪われている。戦争の一番の被害者は子どもたちである。
反政府軍は、次々と村を遅い、子どもたちを拉致監禁・誘拐をしていく。村から誘拐された子どもたちは、すべて兵士にさせられる。なんと、兵士の80%は少年兵。5歳の兵士までいる…。女の子は、慰安婦にされるという…
6万人が生活する避難民キャンプで起こったある奇跡。
愛情と才能に溢れる教師の力で、歌や踊りが子どもたちに戻ってきたのである…
先祖伝来のリズムにのって体を揺らし、足を鳴らす子どもたち。
彼らの踊りは、祖国への想い・未来への祈りへの儀式である。
そして、年に一度の「全国音楽大会」への、避難民キャンプからの初出場…
紛争地域からの出場が認められたのは、史上初めてのこと。
コーラス担当の13歳のローズ、ダンス担当の14歳のナンシー、木琴担当の14歳のドミニク。それぞれ、反政府武装組織に襲撃され、家族を失う経験をしている。心の中には、それぞれ闇を抱えながらも、歌と踊りの練習に取り組み、明るい笑顔を取り戻していく。
アフリカ独特の音楽(リズム)、楽器の音色、踊り… 国や状況は違えども、やはり、音楽の持つ力(パワー)を感じることのできる作品。
全国大会に向けた厳しい練習が、ある意味子どもたちのセラピーと考える教師たち。子どもたちだけでなく、それを指導する教師たちの想いの強さにも感動します。
見てよかったと思える作品でした…
できれば、何も考えなくてもいい平和な世の中が一番なんだけどね~