私は基本的に、世間で話題になっている話を幣Blogで取り上げる事をしません。
他の大勢の人が語っている事に触れても意味がないと思っているからです。
とてもいいなあと思うのにマイナー(無名)に陥っているものの啓蒙に励む事こそ
有意義だと思っております。
だから、マイナークラシック音楽などに力を入れたりしているのです。
でも、たとえ流行っているものでも、個人的に好きだったり交流のある人の場合は、
例外的に取り上げたりします。
会田誠やchim↑pomとは交流があるので、取り上げるのです。
ヘンリー・ダーガーや伊藤若冲は大好きなので、ちょくちょく取り上げるかも知れません。
さて、本題に移ります。
chim↑pomの問題、他のBlogにも意見を書いたりしましたが、その後、
色々と考えが浮かんだりとかして、私自身の見解が固まったので、ここに書く事にしました。
他のBlogでは、思いっきり難しい見解・考察をしている方がおられたりしてますが、
私はもっと単純なのではないかと思いました。
要は、見た感じ茶化しているようにふざけているように見えるからで、
内容もストレートなので、突っ込まれ易い感じだったからではないかと思います。
翻って蔡國強(ツァイ・クオチャン)へのノーブーイングの「何故?」ですが、これは、
chim↑pomのに比べて内容がぼかされていて曖昧で、
「見る人各々が自由に感じてもらう」的な作品なので、
突っ込まれにくかったのではないかと思います。
否でも、アレも凄い単純な印象を受けるのだが・・・。
原爆体験者に、蔡國強の作品を見てどう思うのか聞いて見たい。
見た目グロいので、絶対不快感が湧いてると思う。
が、やはり、平和系団体は概ね左よりっぽくて、
相手が中国だからものが言えないんじゃないかという気もするので、
もし、chim↑pomが蔡國強みたいな作品を作って、
蔡國強がchim↑pomみたいな作品を作って発表していたら、
どんな反響があったのだろうか?という「if」も考えたりします。
chim↑pomが原爆をテーマに作品を作る時、誰も止めなかったのか?について。
彼らがああいう作風だから、やったらやばいんじゃないか?みたいな予想というか不安は、
恐らく無かったのかも知れません。
「勉強不足でした」とも言っていたし。
というのも、地雷をテーマにした作品では、真面目な雰囲気が漂っていたけれど、
それと同時にchim↑pom節というか、如何にも彼ららしい雰囲気の作風も感じられて、
内容も上手くバランスが取れていました。
体の一部を地雷で失った東南アジアの若者の愛くるしい笑顔がとても良かった!!
しかも、受賞までしているし。
だから、「地雷ネタ」と同じ感覚でやったのかも知れません。
が、私だったら、デリケートすぎる題材や、平和団体のあの「腫れ物っぽい雰囲気」を
よく知っているので、やったらまずいと感覚で分かっていてやらなかったと思います。
chim↑pomが意外と素直に謝罪したのは、恐らく、あそこで突っぱねたら、
発表依頼が来なくなるから、現実路線を取って妥協したんじゃないかと思いました。
無人島プロにも迷惑掛けちゃいけないとも思ったんでしょうね。
日本美術界は左寄りとも言うし。
また、もしこの騒動が「計算」だったら、これはこれで凄いと思う。
知名度が飛躍的に上がったのは間違いないから。
そして、大勢の人が「釣られた」という事だから。
でも、この騒動が「吉」とでるか「凶」とでるか?
chim↑pomはどこへ行くのだろう?
交流のある者の一人として暖かく見守っていくしかない!!
【追伸】
私も、障害者などをテーマにした取り扱い注意系作品とか作っているので、
叩かれる覚悟は出来てますが、無名って事で多めに見られている(というか、
無視されている)ようです。
勿論真面目な気持ちです。
「差別反対!!」と言いながら、「特別扱いしろ!!」「あらゆる批判は許さない!!」みたいな
矛盾した事を要求する団体に対する不快感があるから、
そういうのをアートで茶化したくてしょうがありません。
本当の意味での差別を無くしたい。
気軽にその事について話せる状況が、本当の意味での差別の無い状況だと思います。
【追記2008.11.2 2:45】
蔡國強の問題についてですが、彼の場合は、平和を考える為のものと称して、
事前に広く告知していたのに対して、
chim↑pomの場合は、美術館との打ち合わせだけで、
周囲への告知を行っていなかったという。
こういう話を聞くと、「なるほどな」と思ってしまいます。
chim↑pomは、以前にカラスを呼ぶゲリラパフォーマンスを行っているので、
その感覚でやったのかも知れません。
でも、こういうデリケートな問題はちょっとね・・・。
しかし、やはり蔡國強の作品内容にも短絡さを感じます。
事前連絡して「ピカッ」をやったら大丈夫だったのか?といった「if」も感じました。
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