わさお人気に頼りきった末路。映画「わさお」、他

▼来週発売新作ゲームクロスレビュー

03月10日発売■PS3：「真・三國無双6 通常版趙雲服DLC付き」【9/9/9/9】
03月10日発売■PS3：「真・三國無双6 トレジャーBOX 趙雲服DLC付き」
03月10日発売■PS3：「ファイトナイトチャンピオン」【8/8/7/6】
03月10日発売■PSP：「るろうに剣心明治剣客浪漫譚再閃」【7/7/7/6】
03月10日発売■PSP：「三國志IX with パワーアップキット」【8/7/7/8】
03月10日発売■3DS：「アスファルト3D ニトロレーシング【7/7/7/7】

来週は市場的には「真・三國無双6」が大活躍の週であろうが、
PS3と3DSでW「戦国無双」中の私としては小休止な週。
PSP「るろうに剣心」は、久々の復活もバンダイナムコらしい評価。

▼わさお人気に頼りきった末路。映画「わさお」

＊今回はネタバレを多分に含んでいるので、
　鑑賞予定の方は読み飛ばし推奨。

(c) 2011「わさお」製作委員会

アイフル犬にソフトバンク犬、時代と共に必ず出て来る人気犬。
わさおもその中の1匹だが、これまでの人気犬と大きく違う点がひとつある。
それは、存命中に、わさお本犬が、わさおの役を演じる映画が作られた、ということ。
監督は「RAILWAYS 49歳で電車の運転士になった男の物語」の錦織良成。
人間側の出演者は、「ALWAYS 三丁目の夕日」「今度は愛妻家」の薬師丸ひろ子、
甲本雅裕、鈴木砂羽、笹野高史、平田満など。

【以下、激しくネタバレを含むあらすじ】

青森の小さな漁師町。
ある日、わさおのせいで母親が交通事故に遭ってしまい、
息子（あきら君）が逆上、困った父親は、わさおを東京の知人の元へ追いやった。
しかし、あきら君に会いたいわさおは驚くべき帰巣本能で東京から青森までを旅し、
見事に故郷まで戻ってきた。
会いたい一心で戻ったならさっさと家に帰れば良いものを
なぜか野良犬として生きる決意を固めたわさおは
あきら君の動向を遠くから生温かく見つめ続けるのみ。
やがて、白いフサフサの毛をしたおっかない顔の犬が出没すると町で噂になる。
近所でイカ焼き屋を営むセツ子（薬師丸ひろ子）は
わさおに辛抱強く接し、餌付けに成功。
野良として生きる決意のわさおも、少しずつ人間に心を開き始めた。
そんな矢先、母親が転院して手術することに。
心配でたまらないあきら君は「となりのトトロ」のメイちゃんのように
たったひとりで病院を目指して山に入る。
しかしその山には、たびたび町を荒らしていた熊が住んでいた。
あきら君の後ろから熊が追いかけてゆくところを見た町人（佐野史郎）は
大急ぎで町に戻り、全員で捜索することに。
案の定、日も暮れた山中で道に迷ったあきら君に熊が襲いかかり
あきら君絶体絶命！
その時！わさおが熊に飛びかかり、見事に熊を撃退！
わさおとあきら君は再び強い絆で結ばれたのでした。終わり。

(c) 2011「わさお」製作委員会

とにかく話が無茶苦茶過ぎで、さすがは「L change the WorLd」や
「赤ん坊少女」の小林弘利脚本と言うしかない。
田舎町を舞台にした人情モノでは定番なエピソードをいくつも詰め込んでおきながら
エピソードを背負ったキャラクター達が皆バラバラで、横に繋がっていかない。
「釣りバカ日誌」シリーズのような厚みを期待するのは無理としても、
せめてもう少し全体像を掴んでから本を書いて欲しい。

目玉のわさおは、わさおとして存在すればOKな重役待遇だったらしく
これまでの動物モノの主人公ほど、人間顔負けの芝居はしない。
何より、主人公の少年を当のわさおが全く好いていないのが
スクリーンからビシビシ伝わって来るのはどうか。
画面外で指示を出している人間の方向を向いたまま走ったり、
人間の小賢しい思惑などどこ吹く風、わさおは今日もマイペース。

決定的だったのが映画のラスト。
子犬の頃にあきら君と赤いボールでずっと遊んでいたわさおは、
今でも赤いボールのことを忘れてはいなかった。
怖い顔の白犬がわさおだと気付かせるために、浜辺であきら君に赤いボールを手渡す薬師丸。

薬師丸「投げてごらんなさい」
あきら「そーれ」
浜辺からわさお登場、感動の再会！

しかし、わさおは赤いボールを軽く嗅いだだけでガン無視し、
何も持たずにあきら君に駆け寄る。

あきら「わさお、わさおなんだね！」
涙まじりのあきら君の熱演も台無し。
おまけに、「ずっと一緒だよ」と結ばれて終わったはずが
エンドロールでは元通りに薬師丸のトラックの後ろで風に吹かれるわさおの姿が。

ここまで言うことを聞かないのであれば、
いっそのこと「わさお」を使って感動作を1本作ろうとしたが、
全く言うことを聞かないわさおに振り回されて困り果てる人間達の姿を
ドキュメンタリータッチで描いたコメディにした方が100倍面白くなったと思う。
「子ぎつねヘレン」も相当の破壊力だったがこれは超えたな。
今年の日本ラジー賞最有力。

「わさお」は今週末5日より公開。

▼ネガキャンをされた時のお話（FANTA-G）

中で開発していた人間にしてみたら一発で「こりゃウソだ」とわかる
レベルのデマを流されたり。しかも、それが大手サイトに取り上げられ、
拡散し、さらにそれを根拠に非難が始まる。

中略

これまではあくまで「ネットの風評なんて」と大目に見ていましたが、
うちの会社は今後こういう情報に警戒心を高めているのと同時に、
場合によっては法的措置も辞さない（たとえ匿名掲示板の情報だから、といっても、
アクセス数が多いサイトが恣意的に取り上げている場合は
さすがに営業妨害に当たる、という見解なのでしょう）という姿勢みたいです。

作り手はゲームを買ってくださる「お客様の意見」は大切にします。
しかし無法者や狼藉者の言葉に耳を貸す必要はありません。

傍から見れば連続放火魔でしかないブログでも、
アクセス数と影響力を考えると敵に回すのは得策ではない。
適当におだてておいて告知に協力してもらった方が賢い。
開発の方からすれば迷惑な話だろうが、営業にはそう考える人間も存在する。
実際、メーカーが作成した営業資料の中で、「プロモーション展開」の項目に
某大手ブログの名前を見掛ける機会が意外なほど多い。
メーカーの対応としてどちらが賢いのかは分からないが、
小火で済む程度の火種を山火事に拡大させ、さらにはガソリンを撒き散らすような行為と、
それを取り上げる大手メディアという現在の風潮を
「おかしい」と思える感覚は持っておきたい。

▼R&Bの大御所、エリーシャ・ラヴァーンのニューアルバムが本日発売

03月02日発売■CD：「361 Degrees / Elisha La'Verne」

：「361 Degrees - Elisha La'Verne」

これまた懐かしい、エリーシャ・ラヴァーンの新譜が10年振りに登場。
しかもR.Kellyらを手掛けるプロデュースチーム”T-Town”の全面プロデュース。
iTMSで見つけて即DL。1500円也。
初期から彼女を支えて来たKen satoも勿論参加。
日本人に好まれる耳障りのいいメロディと、
年齢を重ね、あらゆる音楽ジャンルの旨味を凝縮させたような彼女の歌声は
デビュー当時から変わらず健在で嬉しくなる。
古くから彼女を知るファンとして残念な事と言えば、
やはりT KURAが参加していないこと。
1曲だけでも良いので、今の彼女に、今のT KURAが提供した曲を聴いてみたかった。
しかし、T KURAが参加していないこのアルバム。
皮肉なことに2007年にT KURAがGIANT SWING名義で作った
「GIANT SWING DELI」に雰囲気が似ていたりもする。

▼DVD「ばかもの」他、Amazon新作情報

06月03日発売■DVD：「ばかもの」

【紹介記事】「色々あったね」と言えるまで。映画「ばかもの」

芥川賞作家・絲山秋子の同名小説を「DEATH NOTE デスノート」
「平成ガメラ」シリーズ、「あずみ」「プライド」の金子修介監督が
映画化した「ばかもの」がDVD化決定。
主演は「ララピポ」「孤高のメス」の成宮寛貴、
「クワイエットルームにようこそ」の内田有紀。
私的には2010年度の邦画10本に入るフェイバリット作品。

04月20日発売■BD：「酔いがさめたら、うちに帰ろう。」
04月20日発売■DVD：「酔いがさめたら、うちに帰ろう。」

「毎日かあさん」も好評上映中の西原理恵子夫婦の姿を
夫の側から描いた「酔いがさめたら、うちに帰ろう。」がBD/DVD化。
浅野忠信、永作博美が演じる西原一家は、小泉・永瀬とはまた違う雰囲気。
4月20日発売。