ルールのお勉強 PCS・SSその④ | siennaのブログ 〜羽生君応援ブログ〜

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羽生結弦選手の現役時代をリアルタイムで体験できる幸運に心から感謝しつつ、彼のスケートのここが好きあそこが好きと書き連ね、ついでにフィギュアにも詳しくなろうと頑張る欧州住まいのブログ主です。

さて、The Skating Lessonさんを聞き取りつつPCSのお勉強を始めて早くも4回目、まだSSすら終ってないよ💦

それでもPCSという霧がすこーし晴れてきて、どうして某選手のSS低いかなーと思った時に、例えばピンポイントで片足滑走の多少に注目してみたりすると「確かに少ない!」とちょっと納得したりするようになりました。

片足に乗るって、ビギナーにとってはひょっとしたら一番SSの目安になるんじゃないかなと思うんですよね。
片足で転ばないためにはスピードと流れが必要だし、ちゃんとエッジに乗ってないとバランス取れないだろうし、しかも片足滑走中に加速なんかしようとすれば(羽生くんがバラ1でガンガンやってます)かなり高度な技術がないと無理だろうし、何より片足か両足かってシロートにだって一目瞭然じゃないですか!
分かりやすいといえばバッククロスの数なんか代表的だけど、あれも質の良し悪しがあって一概に多いからダメというわけではないらしい…(ヨナ選手の回参照

その他、ディープエッジも特に知識が無くても分かりやすいポイントですね。
大事なのはそれらがSSのスコアに関わってくるという事実を知ること。はい。

では二人の分析です。

J:カロリーナ・コストナーの話に行きましょう。2012ワールドのFP、ジャッジは8.39という採点をしたわ。私はちょっと違って9.00。あなたは?

D:僕は8.50だよ!

J:あら!あなたの方がカロリーナの大ファンのくせに!

D:だろ? 8.50と8.25どちらにしようかと思ったんだけど…君はジャッジより低い点数をつけると思ってた!

J:この間この話をした時「点数はお楽しみに!」って言ったでしょ…。このプログラム本当にいいわ。じゃあどうしてこのスコアになったか説明するわね。まず、オープニングの3Loに入る時方向を変えてるわね。3F後にスパイラル・シークエンスに入る時もしっかり多方向へのスケーティングをしている。カロリーナは女子選手の中では一番エッジが深い。足元がとても安定していてしっかりエッジに乗っている。ジャンプの入りと出のフローも群を抜いている。ただ、ローリー・ニコルの振り付けのせいなのか、片足滑走が少ないわ。あと特に大きなテンポの変化もない。
彼女の場合スケーティング方向の変化はあるけど、プログラムの中盤がワンパターンになる傾向があるのよね。去年のFPだと3Tコンボから3Loに入る時、リンクの中央をループで回るところ、あそこで繋ぎと方向変えを稼げばスコアがアップするというわけ。でも彼女のSSは驚くべきものよ。

D:そうだね、コントロール能力が高くて、傾きをうまく使っているよね。

J:ジャンプじゃなくてスケーティングスキル的にね(笑)

D:正直言うとね。このプログラムではステップでちょっとつまずいちゃったけど、彼女本来のスケーティングは無理がなくて、素晴らしく体全体のコントロールが効いたものだね。実はカロとユナはSSのレベルに関しては世間で考えられてるほど差がないと思うんだ。ユナのスピードに対し、カロはちょっと先細りしちゃうところがあるけど、カロが実力を出せばユナを凌ぐよ。

J:カロは他の選手が2回クロスオーバーするところ1回で済んじゃう選手の一人だわ。

D:アイスダンスもやれたはずのスケーターだね。ジャンプの事を考えると…アイスダンスに移行できたはずだね、あれほど長身じゃなければ。ただ、もっとスピードのグラデーションがあってもいいし、パワーが欲しい。彼女、少しスローダウンしたよね。あと、ステップシークエンスの最中にこっそりクロスオーバーを入れる時があって、真の片足走行に欠けるきらいがある。とはいっても女子の世界では最高の選手の一人であり、飛び抜けて素晴らしい。PCSの点数も妥当だよ。例えばショートで3Tー3T転倒したのに高スコアが出るのはおかしいと思う人がいるとして、でもちゃんと分析すれば…

J:5つのコンポーネンツを一つ一つね!全てちゃんと評価されているんだから…


というわけで、こちらが動画です。



2013年ワールドのヨナは9.21、カロの8.39より約0.8点上回ってます。
違う試合の違うジャッジだから単純比較はできないけれど、ヨナの演技を見返してみると、片足滑走が断然多いし、スピードとパワーがあり、また、よりバランス能力の問われる体勢を取っていると感じました。
フローという点でもヨナの方が無理なく流れているような…
ただエッジの深さは確かにカロの方がうわ手というのはわかります。

さて今回よく分からずに終わってしまった点は相変わらずテンポの変化と方向性。
これは現地で見ないとビギナーには正確に評価できないものなのかなあ。
単にスピードが速いというのであれば背景の広告が流れる速さで判断できるんですけど、加速とか減速などを認識するためには、もう少し見る目を養わないと💦

あと気づいたのは、ジャンプの入りと出について。
この部分のフローというのはジャンプのGOEで評価されるはずですが、SSも関係してくるのでしょうか?
羽生くんのように着氷後スーッと流れるままにスムーズにターンに繋げればSSで評価されても納得ですが、どこかに明記してあったらスッキリするな♪

あ、The Skating Lessonさんはこちらから☆

次回はいよいよSSの最終回、ラスボス・パトリックの分析です。

ゆづはそろそろ退院かな?
順調に回復していますように!!