ルールのお勉強 PCS・SSその②   | siennaのブログ 〜羽生君応援ブログ〜

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羽生結弦選手の現役時代をリアルタイムで体験できる幸運に心から感謝しつつ、彼のスケートのここが好きあそこが好きと書き連ね、ついでにフィギュアにも詳しくなろうと頑張る欧州住まいのブログ主です。

The Skating Lessonさんの動画より、SS(スケーティングスキル)分析、2回目はヨナさんとアーロン君です。


J(Jenny):ユナの2013年ワールドのFSを分析します。このユナの演技はジャッジにとても受けが良くて、SSのスコアは9.21でした。ちょっと言っておきたいんだけど、彼女のSPの8.39というスコアに比べて約1点も上がるのはどうしてっていう声もあったのね。でも私は評価基準をちゃんと読んだおかげで理解できた。プログラムによって、多方向性とか片足滑走が多いものもあるからなのね。あなたはクイーン・ヨナに何点つけたの、(デイヴ・)リース教授?

D(Dave):8.75と9.00の間で迷ったけど最終的に9.00にしたよ。

J:あなた本当に今日は機嫌がいいわね!(笑

D:CoCを見た後で採点したからねえ。全てが素晴らしく自信に満ちて見えるよ。(笑
で、君は何点出してあげたの?

J:私は8.5。ユナの持ち味はフローだと思うのね。楽々と氷の上を滑っている。エッジワークもいい。パトリックと比べたらエッジの深さ的にはもっと頑張らないとだけど。パトリックは本当に氷を使ってスピードを上げられる。あと、このプロには片足滑走もあるわ。ステップシークエンスの後でスローなパートに移る時、たくさん片足で滑っている。… 反時計回りのスケーティングはあまり無いわね。時計回りがとても多い。あと、パワーにもっと変化が出せるといいわね。… この演技ではテンポがずっと同じままだわ。あなたはどう思った?どんな感想かしら?

D:クロスが確かに多いよね…なんていうか、休みの日にスケート場に行って、みんなで同じ方向に滑ってる感じ?(笑 だけど、スコット・ハミルトンの言葉を借りると、彼女がやると決めた事は素晴らしい出来映えのものばかり。

J:ほんとね!

D:だからクロスが多いとしてもクロス一つ一つから引き出すパワーと流れが素晴らしい。ヒックス選手の悪いクロスと違って、驚くべきクロスオーバーなんだよね。漕ぎが多いとしても…

J:… それに見合う価値がある。

D:その通り。一つ一つのクロスに価値があるんだ。また、ターンからもパワーとスピードを得ている。スリーターンやブラケットをしながらスピードを失わず、生み出している。それはパワーがありエッジワークがいいことの証明だ。本当に感心するね。確かにもっと変化をつけた方がいいと思うけど、コントロールが上手くて、楽に滑っているように見える。全然頑張ってる感じがしないんだ。全てが自然で安定している。だからこの演技に関しては8.75と9.00の間で、どちらかというと9.00に近い。でもやることなすこと本当にクリーンだと思う。


こちらがその演技の動画です↓





終盤の観客の興奮状態と総フライングスタオベに鳥肌立ちますわ~

確かにナチュラルな流れとスピードがあります。
ジャンプにも滑りにも、どんな体勢になっても絶対こけないでしょ!っていう安定感があって、なるほどコントロール能力が高いんですね。

疑問としては、スローな振り付けのパートがプログラムのアクセント的に際立っているという意味で、スピードの変化もあると思うんだけどそういうのはダメなのかな?
そして、ジャッジは良いクロスと悪いクロスの見極めをしているというのが面白いですね。
私も見分けられるように頑張ろ☆

続いて3人目の選手にGO!
ここからは…毒舌注意です💦
ナチュラルフローのヨナさんと対照的に頑張るスケートのマックス。。。


J:マックス・アーロンはどうかしら?ソルトレークシティで行われた2013年USインターナショナルFSクラシックスのFSね。マックスはこの大会で優勝したにも関わらず、SSは7.67という低い点数。マックスは今の所スケーティングスキルで知られた選手ではないわ。私の採点では6.25よ。あなたは?

D:ははは、僕は6.00。ナショナルチャンピオンが国内大会に参加するってことで少しボーナスをもらったんじゃないの?(笑


J:ほんの少しは点数上げたりするかもね(笑

D:マックスの場合クロスオーバーの数に気をつけないとね。かなりクロスが多いスケートで、片足滑走はほぼ皆無、つまり習熟していない。スピードの段階的変化ももちろんない。スピード自体はあるんだけど、彼の場合ジムで過ごす時間が長いからじゃないかと。体力と意志の力はあるけどエッジワークや実際のスケーティングからスピードを得ているんじゃないね。フォアクロスも皆無だ。彼のスケーティングを見てると、ホッケーやってた人間がフィギュアの靴に履き替えて、スケーティングの練習は飛ばしてジャンプを覚えたみたいな感じがする。君はどう思う?

J:プログラム中に一瞬片足を上げて重心をエッジの後ろに移すみたいな箇所があるでしょう。ところがエッジはフラットなのよね。サーシャ・コーエンのフラットエッジのスパイラルじゃないけど、彼のエッジは傾いていない。シェイリン・ボーンにハイドロブレードのレッスンでも受けたら役に立つんじゃないかしら!しっかりエッジに重心を乗せて傾きを使うの。このプログラム、ジャンプ前にスピードアップする箇所はあるけど、これが彼のスケーティングスタイルで、音楽に合わせているんでしょう。あと、片足滑走が無いことに同意だわ。多方向への滑走もあまり無い…例外は2つ目の3Aに入る軌道で少しループするくらい。スピードとフローはあるんだけど、氷の助けを借りていないのよね。あなたが言ったみたいに筋肉の力でスピードを出しているけど氷としっくりくる滑らかさが無いわ。

D:彼のスケーティングで一番面白いのは、彼の演技を見てるとフィギュアスケートってすごく難しいスポーツなんだと思わされてしまうこと。

J:彼がやるともろスポーツに見えるのよね。

D:そうスポーツに見えちゃう。けど残念ながら無理のないフローがSSの判断基準な訳で…。ジャンプの時もスピンの時もスケーティングしてる時はもちろんのこと、彼はいつも頑張ってるように見えるんだ。ブレードの上の重心移動もしていないみたいだし、傾きもあまり無い。ヒックス選手に比べたら少しはあるけど、その比較はハードル低すぎるからね。夏の間にコンポーネンツの練習をすると発言していたけどどんな練習をしたんだか練習風景が見てみたいよ!ジャンプに焦点を戻す前に2~3週間でもエッジワークのクラスに行ったかな。彼って他の選手みたいに練習前にウォームアップやエッジの練習とか色々して調整するっていうイメージが無くて、氷に乗って即ジャンプ飛びまくるって感じがするんだよね。

J:そうねー。コレオグラフィーは良くなっていて、より中身のあるものになっているんだけど、トランジションやスケーティングスキル、これらは時間をかけないと身につかない基礎なのよね。



というわけで、こちらがアーロン選手の動画です↓



まあ、確かに硬い演技ですが、シーズン初戦という事情もあるはず。
それでも毒舌部分を除けば彼らの批評は妥当なような気がします。
それにしてもフィギュアってホント後ろ向きにばっかり滑ってるんですね!
だけど綺麗なフォアのクロスも入れないとSSに影響するのかー。

さて、ゆづファンはハイドロの部分で思わずニヤリとしたのでは?^^
ゆづはハイドロ得意中の得意、まさに一級品ですよね!