アーサーが教える体のふしぎ29号記事は、耳の中、体のバランスを保つ、かぎ分けるなど | 親愛なる人に-読書の薦め

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29表紙

アジェット・コレクションズ・ジャパン 1190円 2007年9月19日号


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28号の記事についてはこちらです 。

28号の付録についてはこちらです。

29号の内容は、
耳の中・・・・・・・・・・・・・・282
体のバランスを保つ ・・284
かぎ分ける・・・・・・・・・・・286
味を感じる・・・・・・・・・・・288
皮膚感覚・・・・・・・・・・・・290


耳の中:282-283p
耳の中は三つの部分に分かれています。外耳は、耳と呼ばれている、耳介(じかい)と耳の穴の外耳道(がいじどう)からなります。中耳は鼓膜と三つの耳小骨(じしょうこつ)からなります。内耳蝸牛(かぎゅう)三半規管からなります。耳は音を小さな電気信号に変えて脳に伝えます。音が鼓膜に当たると、鼓膜が振動し、つち骨きぬた骨あぶみ骨、の三つの耳小骨に伝わり、その振動が蝸牛に伝わります。あぶみ骨の足の部分は薄くて柔らかい蝸牛の壁にくっついています。音が伝わるとあぶみ骨が振動しその振動が蝸牛の中の液体に伝わります。蝸牛の断面を見るとY字形の三つの膜に分かれています。その真ん中の部屋に音を捉えるコルチ器があります。コルチ器には沢山の有毛細胞が並んでいてその上には感覚毛があります。入ってきた音が蝸牛まで伝わると螺旋の中を音が巡り、その間にコルチ器が音を捉えます。コルチ器の蓋膜(がいまく)に音が伝わると接している感覚毛にも動きが伝わり、この動きが神経信号に変わり、蝸牛神経を通って脳に伝わります。わかりましたか???、テキストがあるとわかりやすいのですが。蝸牛や耳小骨に傷がつくと聴覚が失われることがあり、その場合人工内耳を埋め込みます。人工内耳には音を電気信号に変えるマイクロホンが付いており、電気信号がワイヤで蝸牛に送られ蝸牛神経を刺激します。


体のバランスを保つ:284-285p
平衡感覚を保つための情報が入ってくるところは、4つあります。ひとつめは三半規管平衡はん、ふたつめは関節や筋肉などから送られてくる体の深部の感覚、みっつめは目、よっつめは重力を感じる皮膚です。三半規管の中にはリンパ液が入った三つの管があり、それぞれ90℃傾いていて、上下左右前後、頭がどの方向に向いていても管の中で液体が流れる仕組みになっています。管の片方の端には膨大部というふくらみがあり、その中にはゼリー状の固まりに包まれた感覚毛があります。頭がどちらかに傾いて管の中の液体が流れると、感覚毛が揺れて曲がりその下の有毛細胞から神経信号が脳に送られます。内耳の三半規管と蝸牛の間に、卵形のう球形のうという液体が入った部屋がありそのどちらにも傾きを感知する平衡はんが付いています。平衡はんは有毛細胞の感覚毛をゼリー状の膜が覆い、その上を耳石という沢山の小さな石ののった構造で、2つの平衡はんは角度が90度ずれた関係で付いています。頭が傾くと膜の上の耳石がおもりになり、ゼリー状の膜も一緒に傾きます。すると膜に埋まっている感覚毛が引っ張られ有毛細胞が神経信号に変えます。乗り物酔いは、不自然な揺れで三半規管の働きが悪くなり目の動きとの情報のずれが生じ、その混乱が体を調整する神経を刺激し起こります。猫の感覚器も人と基本的には同じですがすばやく的確に機能します。


かぎ分ける:286-287p
嗅覚は害のありそうなものの臭いをかぎ分けるために発達しました。臭いは鼻の奥の鼻腔の上側に、嗅上皮(きゅうじょうひ)と呼ばれる約1億個の嗅細胞が集まって臭い物質を感知しています。嗅細胞からは繊毛がつきでており、そこを通り過ぎるとき、臭い物質が繊毛にくっつきその刺激により神経信号が生まれ嗅球という場所を通して脳に伝わります。嗅覚には同じ臭いをかいでいると慣れてしまって感知できなくなる順応という性質があります。鼻づまりになると、鼻腔の粘膜が粘液に覆われ、臭い物質が嗅細胞の繊毛にまで届かなくなるので臭いが感じられなくなります。嗅覚は年を取るにしたがって衰えていき、10歳の嗅細胞を100とすると、30歳で75-80、60歳で40-45%になります。。。子どもの方が圧倒的に臭いに敏感なんですね。


味を感じる:288-289p
感じる味の種類は、あまい、しょっぱい、すっぱい、苦い、うまいの5つの組み合わせからなっています。動物の味覚は体に害のある食べ物を食べないように発達したと考えられています。たとえばイチイなどの有毒な植物の多くは苦い味がするので、危険な成分があることを警告してくれます。舌の表面には舌乳頭と呼ばれる小さな突起で覆われています。これのため、舌の表面に食べ物が引っかかりかんでいる間もあちこちに動かしやすくなります。味蕾は舌乳頭にある味センサーで、三日月形の細胞が集まって小さな球状になっています。食べ物などの溶けた味分子が味蕾てっぺんの味毛に触れるとその情報が味覚神経を通って脳に伝わります。宇宙では重力がないため頭に沢山の血が流れ、風邪をひいたときのように血の流れが悪くなり味覚の能力が落ち味をあまり感じなくなります。舌は筋肉できていて表面が舌乳頭で覆われています。味蕾は舌の奥の有郭乳頭や舌の両脇の舌乳頭に多く集まっています。味蕾は口の天井やのどの上部にもいくつかあります。


皮膚感覚:290-291p
皮膚感覚には、圧力、振動の速さ、温度、かゆみ、痛みなど、いろいろな種類があります。これらは皮膚の下の受容体が拾い上げます。皮膚には2つの層があり、表面の表皮は、皮膚の下の組織を守るためにあります。表皮の一番下は常に新しい細胞が生まれ古い細胞は剥がれ落ちます。その下にあるのが、真皮(しんぴ)で受容体のほとんどや血管があります。羽根で優しく撫でられたような触覚は、マイスネル小体自由神経終末などが感知します。これらは真皮の比較的上の方にあり、皮膚のわずかな変形やゆがみにも反応します。くすぐったい感じはこれらの受容体に軽い刺激がいくことにより起こります。点字フランス人ルイ・ブライユ(1809-52)が発明しました。3歳の時に失明したルイは、フランス軍が夜間使う暗号をヒントに、盛り上がった点を6個以内で組み合わせて表せるようにしました。つまんだり強くこすったりするような強く押された感じは、ルフィニ小体ファーターパチニ小体などの受容体が感じ取ります。小さいな玉葱のような形のファーターパチニ小体は、真皮の比較的深いところにあり振動も捉えます。また、受容体の中では一番大きく直径1mm以上の大きさのものもあります。温度感覚は皮膚の一番上、表皮にある、痛みや触覚も感知する自由神経終末が感知します。


29号の付録は次回です。


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