浅田真央さんノクターン2番の振付と音楽表現/最初の音はどんな役割を果たしているか | 愛の夢のつづき

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指が楽に動き、音が美しく響くピアノ奏法と
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札幌、東京、大阪、オンラインで指導 している野谷恵です。

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ショパンの作品の中でも

 

特に有名で広く愛されている曲のひとつ、

 

ノクターン 第2番 変ホ長調 作品9の2。

 

 

 

浅田真央さんの、2006~7年のシーズンと

 

ソチ五輪のシーズンのショートプログラムです。

 

 

 

良い振り付けは

 

(言うまでもなく)音楽と密接に繋がっています。

 

 

 

ローリー・ニコルさんのこの曲の振付でも

 

最初に「シソーーー」と

 

いきなりたっぷり長い音の来る

 

メロディの特徴を生かしたり、

 

音楽のフレーズ(ひとつの文章のような

 

ひとまとまり)がひとつに感じられるように

 

振付けられています。

 

 

まず、

 

一番最初の短い音、「シ」は

 

どういう仕事をしているか。。

 

 

 

短いシがあるから、

 

次の小節1拍目から4拍目にかけての

 

長いソの音が

 

「長い」ということと「高い」ということが分かります。

 

 

たっぷり歌う大切な音は

 

1拍目を含む長い「ソ」の音ですが、

 

それを生かすために、

 

前の小節の12拍目に「シ」があると考えてみましょう。

 

 

 

ローリーさんの振付では、

 

この、「ソ」を生かすために配置された「シ」を

 

大切にじっと聴くように待っていて

 

そこからいきなり5度も音程が上がり

 

いきなり4倍もの長さになって

 

想いが溢れるように歌う「ソ」の音で

 

ふわりと演技が始まるように振り付けされています。

 

 

 

ピアノの先生方で

 

スラー=フレーズとお考えだった方に

 

今まで、随分多く出会い、

 

その都度、

 

「フレーズ(文章)は、もっと長いと考えた方が

 

良い演奏になる」ということを

 

お話ししてきました。

 

 

一番最初のフレーズは、

 

4小節目の9拍目まで、

 

つまり、

 

シソー―ーファソファーーミー

 

シソーードレドシドドーソシーーラー

 

ソファーーソーレミーードーー

 

シレドシラソラドレミーーー

 

(3行目最初のソは2行目の最後として

 

スラーを書かれている版もあり)

 

 

 

上記を1行ずつひとつのスラーにしている楽譜や

 

以下のような楽譜があって、

 

 

スラー=フレーズと思っては

 

意味のあるひとつの文章にまで

 

なりません。

 

ひとつの単語と考えるにも

 

短いスラーもあります。

 

 

スラーは、基本的には

 

弾き方で、

 

短いモチーフ(単語)と

 

一致することもあり、

 

長いフレーズ(文章)と一致することは

 

少ない、と考えた方が

 

音楽は大きく作れます。

 

 

 

例えば

 

「ある朝、窓を開けると

 

良いお天気で

 

爽やかな風が吹き込んできて

 

とても心地よかったのです。」

 

・・といったような、

 

伝える内容のある一つの「文章」になるには、

 

スラー1つでは足りなくて、

 

4小節目の9拍目までかかるわけです。

 

 

 

 

真央ちゃんが演じるローリーさんの振付では

 

この4小節目に1回目のジャンプ、3Aが配置され

 

とても印象深く、

 

そこまでがひとつの流れになっています。

 

 

 

さらに、

 

2回目のフレーズ(同じ音楽を

 

少しだけ変えて繰り返す)では

 

山場に差し掛かる所で3Fから

 

(結弦くんの)悲愴降り的な動きで

 

滑らかながら盛り上げて

 

スピンで締めくくり、次のフレーズに渡します。。

 

 

 

曲の最初の部分だけでも

 

振り付けの素晴らしさが分かりますよね。

 

 

良い振り付けを見ると

 

音楽が聞こえてきます。

 

 

そして、音楽も振り付けも生かした

 

浅田真央さんが素晴らしいです。。

 

 

 

 

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                 Megumi(野谷 恵)

 

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