大相撲初場所、またまた大麻事件(若麒麟の逮捕と解雇)、合同断髪式
大相撲初場所は、大いに盛り上がりました。
場所前から「朝青龍、引退」などとマスコミが騒ぎ立ていましたが(なぜ「引退」などと出てくるのか不思議と、自分は気にも留めませんでしたが)、朝青龍は、そんな雑音もものともせずに連勝を重ね優勝決定後の安堵と喜びの表情に、こちらもホッとしたものです(これについても、横綱審議会やマスコミは「品格がない」と叩いていますが)。
白鵬も1敗で朝青龍を追い、千秋楽の本割で勝って決定戦に持ち込み、最後まで場所を沸かせたという点で、横綱としての責任を果たしたと思います。
新大関の日馬富士(安馬) は、序盤の連敗は意外でしたが、徐々に盛り返し何とか勝ち越し。8勝7敗という成績は、大関にしては物足りないものの、新大関のプレッシャーもあったでしょうし、白鵬を敗った1勝は大きかった。
その他、ここ数場所は不調だった豊真将が敢闘賞受賞、もう1人の贔屓も勝ち越せた事が、個人的には嬉しかったです。
こういう場所ゆえ生観戦したかったですが(知人から誘われていました)、仕事や進路活動の都合で断りました。。(><)
8日目の夕方、帰宅してすぐテレビをつけると、ちょうど大相撲中継が終わったところでしたが、元横綱の輪島氏がゲスト解説でした。輪島はリアルタイムでは知らず、その後もテレビ等でさえ全く見た事はなかった自分は、初めてでしたが、感じの良い方でした。この日はデーモン小暮閣下も解説として同席しており、見たかったものです(^^;
大相撲初場所(東京・両国国技館)は千秋楽の25日、九州場所に続く優勝決定戦となったが、横綱同士の決定戦は、貴乃花がけがを押して武蔵丸に勝ち、22回目の優勝を飾った01年夏場所以来。本割では白鵬に圧倒された朝青龍が、がむしゃらに攻めて勝利を収め、5場所ぶりの賜杯を抱いた。両者による決定戦は07年春場所以来3回目で、これまで1勝1敗だった。朝青龍の通算優勝回数は23回に達し、貴乃花を抜いて歴代単独4位に浮上した。
大関・千代大海は楽日でようやく勝ち越し。三賞は殊勲賞がなく、11勝を挙げた豊真将が敢闘賞、10勝の豪栄道が技能賞を獲得した。
そうした余韻を残す中、相撲界に水を差すように衝撃が走りました―先月末、十両の若麒麟が大麻所持の現行犯で逮捕です!
昨年夏~秋にかけて一連の大麻騒動 で3人の解雇者を出し「再発防止」に向けていた矢先の事件に、「またか!」。いや、そういう中でもなお所持・吸引していたのは確信犯的ゆえ、件のロシア人元力士達よりも悪質で、あまりもの自覚のなさにも呆れましたが、それだけ麻薬はなかなか止められなくなってしまうのでしょう。
若麒麟という力士は数年前、本名「鈴川」の頃から名は聞いており、割と期待されていたと記憶している一方(幕内も経験したのは気付きませんでした)、悪い噂も聞こえていました。もともとは押尾川部屋所属でしたが、当時の師匠の定年に伴い、尾車部屋に吸収されたのです。前師匠・押尾川親方は凛とした印象があり、尾車親方も本場所等での解説を何度も拝し、温かみのある人柄が伺えていただけに、これらの親方の弟子がこんな事になったのも残念でなりません。
秋の検査の際にも、怪しい結果の力士がいたとの情報もありましたから、協会もうやむやにせず、その時に追及すべきでした。
神奈川県警は30日、大相撲尾車部屋(東京都江東区清澄)の十両力士、若麒麟真一(本名=鈴川真一)容疑者(25)を大麻取締法違反(共同所持)容疑の現行犯で逮捕し、尾車部屋などを捜索した。
日本相撲協会では昨年、ロシア人力士3人が大麻使用などで解雇され、当時の北の湖理事長が引責辞任していた。若麒麟容疑者は解雇される見通し。
神奈川県警の発表によると、若麒麟容疑者は30日午後0時50分頃、東京都港区六本木の音楽CD販売会社事務所で、一緒にいた友人の自称ミュージシャン平野力容疑者(30)(渋谷区元代々木町)と共に、ティッシュに包まれた乾燥大麻約16グラム(末端価格約6万4000円相当)を所持していた疑い。平野容疑者も同容疑で現行犯逮捕された。
これに先立ち、県警は、大麻を密売したとして、この会社のアルバイト店員を同容疑(譲渡)で逮捕。関連先として同社事務所を調べたところ2人がいた。若麒麟容疑者は、目の前の机の上の大麻をティッシュごと床に投げ捨てたという。若麒麟容疑者は当初「知らない」と話していたが、その後、「自分で吸うために持っていた。大麻を葉巻に混ぜて吸ったことがある」と供述しているという。
若麒麟容疑者は昨年9月、ロシア人力士2人が大麻の陽性反応を示した簡易尿検査で、陰性反応がはっきり出なかったためやり直しとなり、2度の追加検査で陰性と判断されていた。
若麒麟容疑者は兵庫県川西市出身。1999年春場所が初土俵で、2007年九州場所で新入幕。最高位は西前頭9枚目。東十両3枚目だったこの初場所は9勝6敗だった。
今日、理事会が開かれ、この若麒麟の解雇が決定しました。「除名」を求める声もあり、それも当然と思っていたため、この処分は「甘い」と感じ批判も多いですが、考えてみれば、暴行殺人を起こした時津風の前師匠や兄弟子 より重い厳罰というのも不自然でしょうから仕方ないですかね。個人的には、退職金は自主的に辞退して欲しいですが・・・また、理事達は何も責任を取らない点と「かわいそう」という言葉が出てきたのが腑に落ちません。
ふと思ったのですが、大麻で解雇された力士達の師匠に関して、若ノ鵬の間垣親方 は、ご自身の病気で弟子の指導が出来ていないのではという程のヨボヨボぶり(実際、入院により親方不在という期間もあったらしい)、他の3人は師匠が途中交代しているというのは、偶然でしょうか?つまり、力士が新師匠に馴染めなかったり(特に、他の部屋に吸収された場合は、もともとの弟子との関係なども)、親方も自前の弟子より遠慮があったりとか・・・
露鵬 :大鵬部屋→大嶽部屋
一代年寄であった前師匠の定年により、娘婿の大嶽親方が継承。
白露山:二十山部屋→北の湖部屋
前師匠が死去し、生前から託されていた兄弟子・北の湖前理事長の部屋に吸収。
若麒麟:押尾川部屋→尾車部屋
前師匠の定年により、尾車部屋に吸収。
2009/02/02 12:12更新
日本相撲協会は2日、東京・両国国技館で理事会を開き、大麻取締法違反容疑で逮捕された十両若麒麟
真一(本名・鈴川真一)容疑者(25)を解雇とする処分を決定した。師匠の尾車親方(元大関
琴風)は委員から2階級降格の平年寄に降格されたが、武蔵川理事長(元横綱
三重ノ海)ら協会幹部への処分はなかった。
解雇は史上9人目で、大麻関連では昨年の元若ノ鵬、元露鵬、元白露山に続き4人目。理事会では退職金にあたる養老金の支払いを伴う解雇ではなく、養老金の支払いを伴わない除名も主張された。
しかし、武蔵川理事長は「まだ25歳と若く、第二の人生を考えると除名まではかわいそう」と述べ、満場一致で解雇処分となった経緯を説明した。
昨年の大麻関連不祥事では、元白露山の師匠、北の湖
親方(元横綱
北の湖
)は理事長を辞任。元若ノ鵬の師匠、間垣親方(元横綱
二代目若乃花)は理事から委員に、元露鵬の師匠、大嶽親方(元関脇貴闘力)は委員から平年寄に降格されており、尾車親方の処分も過去の例に準じるものとなった。
協会幹部には昨年、自身の弟子が関与した北の湖
、間垣両親方を除くと処分はなかった。しかし、今回は再発を防げなかった協会幹部の連帯責任は避けられないとみられていたが、武蔵川理事長は「そういう話は出なかった。二度とこういうことを起こさないように責任を果たしていきたい」と述べるにとどまった。
昨日は、一連の大麻事件の先駆け的な存在となってしまった若ノ鵬 が、内輪で断髪式を行ったそうです。先日、相撲協会への訴えを取り下げ解雇を受け入れたと報道されていました。
昨年8月の大麻所持事件で日本相撲協会を解雇されたロシア出身の元幕内若ノ鵬(20)=本名ガグロエフ・ソスラン=の「断髪式」が1日、東京都内のホテルで行われた。角界関係者の出席はなく、友人ら約20人がまげにはさみを入れた。まげを切り落とした元若ノ鵬は「ただただ悲しいだけです」とのコメントを代理人の宮田真弁護士を通じて発表した。元若ノ鵬は解雇を不服として、協会を相手取り力士としての地位確認を求めた訴訟を起こしたが、先月、取り下げたため、退職金約580万円が支払われた。近くロシアに帰国する。
また、こうした騒動の裏で、栃乃花と栃栄 の同時引退相撲が行われたのですね。2人が合同で断髪式というのは、私が知る限りでは初めてです。努力の栃乃花と「髪が多い」ので相撲好きの間ではお馴染(?)だった栃栄、お二人とも親方としても頑張って頂きたいと思います。
大相撲で昨年初場所限りで引退した元小結栃乃花の二十山親方(35)と元幕内栃栄の竹縄親方(34)が31日、東京・両国国技館で断髪式を行った。
横綱朝青龍ら約300人がはさみを入れ、最後は師匠の春日野親方(元関脇栃乃和歌)が大銀杏(おおいちょう)を切り落とした。2人とも既に春日野部屋付きで後進の指導にあたっている。
相撲協会広報部によると、国技館で2人以上が合同で断髪式を実施するのは1987年以来。二十山親方は「竹縄親方とは髪の毛の量が違うので、一緒のペースで切られると自分の髪が先になくならないか心配だった」と冗談交じりに話し、竹縄親方は「2人だったけど、自然な感じでできてよかった」と笑顔だった。
[2009年1月31日22時36分]