教員免許更新制度は決定なのか?―私の持つ資格のお話 | 非常勤講師はつらいよ―私学非正規教員の本音と生活向上作戦

教員免許更新制度は決定なのか?―私の持つ資格のお話

ブログネタ:取りたい資格・検定

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 今クチコミ番付で「資格・検定」について投稿募集しており、自分も将来を再考しているところですし、今回は、教員免許を中心に免許・資格の話をしたいと思います。


 前回 も書いたように、もともと私は教員志望ではなく、一番なりたかった職業は資格に直結したものでした。その資格を取って職につくためには、某学部に入学せねばならないのですが、国公立大は最難関、私立大は莫大な学費がかかり普通のサラリーマン家庭では不可能、という学部でした(と書けば、分かる人には分かってしまうでしょう(^_^;)。
それでも国公立を志望して何回か挑戦してきたもののダメで・・・汗模試でどんなに国公立大学のその学部の判定が良くても落ちればタダの人、むしろそれを長年追い続けてしまったリスクも負っているので余計にツライです。。(涙)


で結局、諦めて別の大学に入り、「資格はないよりあった方が良い」という気持で、教員免許を取る事に。
そのためには、専門科目でも履修に制限が出てきたり(夜までかかる地学実験などもやりました)、教職科目も履修、初めは同じ学科のクラスメートもかなり取っていましたが、年々履修者は減っていきましたよ(笑)。4年生では卒論や大学院受験準備の合間を縫って教育実習、私達の入学年から介護体験も課される事になったのですよ!(私は、過去の在学の経験から免除になりましたが)
更に2,3年後からは、教職科目の数が大幅に増えたり、教育実習の期間も長くなっていました。
なので、教員免許を取るのは難しいとまではいかなくても、取らない人達に比べると大変な点も多いのですよ。


しかし、学科の上級生達は、大学院では中高の非常勤講師をしながら研究生活を送っている人は多かったです。実習の指導を受けている時の会話でも
「無いよりはと思って取った資格が思いがけずに役立った」と言っていたのを覚えています。
そんな私は、大学院は国立だったために厳しく講師をする時間はありませんでしたが、卒業後に次の夢破れ、思いがけずにこの「資格」が役立っているワケです(^_^;


 ただ、教師を実際にやるからには「専修免許」が欲しかったですね。
(小学校は違うかもしれませんが)中学と高等学校の教員免許には、指定された科目を履修すると、4年制大学を卒業した場合は「1種免許」が与えられ、大学院修士課程を修了すると普通は「専修免許」にグレードアップする事が出来ます。
しかし私は、大学院は医学系に進学したため、講義も教職に対応したものではなく「専修」にはなれなかったのですよ(;;)まあ、採用面接の際には、「大学院卒」なら専修免許の有無に関わらず、同等の評価はして頂けますが、友人講師の中には、大卒で専修免許を取るために放送大学院を履修したりキャリアを積んだりして努力しておられる先生もおられるので、自分も考えた方が良いのかなあ。。


 ところが、こうして大変な思いをして取った教員免許が今、危機的な状況(?)にある。安部首相時代の「教育再生委員会」で「教員免許が10年ごとの更新制になる」との話が出ていたが、近々実現されるのだろうか?これが本当なら、全く迷惑な話である。

いじめ・学級崩壊などが問題になり教員の指導力不足が問題視されたり、教師による不祥事も時折ニュース沙汰になるたびに「質の良い教員を作り」の声が上がり、こういう案が出たわけですが、一部の極端な教師のためにこのような制度が出来ては、真面目にやっている下っ端講師達がとばっちりを受けるのですよ!(怒)


世の中、不祥事を起こしているのは教師だけではない。医学界では医療事故等が頻発し、何よりも、このようなものを制定しようとしている政治家達の数々の不祥事こそ、問題ではなかろうか?免許はなくても最近の食品業界での偽装が次々に明るみになり、少し前の耐震偽装問題なども・・・なのに、なぜ教師ばかりが槍玉に上げられるのでしょう?

「将来を担う子供達を育てる重大な職だから」という声があるかもしれない。これはごもっともであるし、私達も精一杯任務を行ってきたつもりだ(生徒達からも評価を得てきましたし)。

ならば、人の命を預かる医者、多くの国民達の暮らしをより良くするために活動せねばばらない政治家達も、持ち場は違えど同じくらい重要であり、不祥事を起こした時の責任は問われないのはおかしい。おまけに彼らは、教師達より収入も多いのに・・・


教員免許更新の場合、30時間の講習が義務づけられるそうだが、教員の仕事内容を考えると、10年ごととはいえ、そんな長時間も裂くのは相当の負担になるはずだ。家庭の事も抱えているならば尚更である。

専任教師の場合、休日は全くと言っていいほどない。自分も専任時代は、週5日制(土日休日)の学校だったとはいえ、土日祝日や長期休暇は部活の試合or練習で、夏休みには加えて合宿や職員研修など、むしろそういう時の方が休む間もなく苦しかったのを覚えている。担任を持っておられる先生方は、この時期に保護者面接なども行う。

非常勤講師は、休暇時の任務は原則ないにしても、他の仕事や学業などと掛けもちだったり、翌年度の就職活動をしたり・・・学校によっては講師にも休暇中の講習や部活指導をさせる所もありますしね。

また、教員免許を持ちながら他の仕事をしている人達はどうなのだろう?職種によっては相当多忙なものもあると察するのですが・・・

そのような人々に、こんな負担を強いるのでしょうか?どうせ、お上の行う講習なんて、役に立たない退屈なもののような気がします(苦笑)


ただでさえ、頻繁に学習指導要領を変更し、ゆとり教育をさせたと思えば今度はそれが良くないと見直したりと、現場を混乱させているお偉いさん達。だから、現場を知らない人達は困るんですよ。むかっ
かの「教育再生委員」も、小学校~大学までエスカレータで進学した苦労知らずのお坊ちゃん前首相を頭に、過去の悪事からの更正をウリに一部でしかウケない元ヤンキー教師現場経験もないくせに学校理事長をしているからと教育者を気取る居酒屋社長 (ネット上での生徒達の声を見る限り、この人には彼らの気持ちが分かっていませんね)、それ以外は教育とは縁もないような素人さん達 の「机上の理想論」によって被害を被る私達の身にもなって欲しい!!!プンプン


 何だか話がそれて熱くなってしまい、スミマセン(^_^;