PROMISE / LUNA SEA | 安眠妨害水族館

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PROMISE/LUNA SEA
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1.PROMISE


LUNA SEAの約10年ぶりの新曲は、ダウンロード限定での販売。

収益はすべて東北地方太平洋沖地震の義捐金として寄付されるとのことです。

SUGIZOさんが、実際に石巻に出向いて泥すくいをしたことがニュースにも取り上げられましたが、チャリティー精神が強いバンドなんですね。


攻撃的だったセルフカバーアルバム「LUNA SEA」のイメージとは打って変わって、爽やかでポップな1曲。

LUNA SEAがポップな曲を発表すると、よく「河村隆一with LUNA SEA」と揶揄されますが、僕はそう思わない。

やはり、楽器隊の個性が半端じゃないので、光の差す明るいナンバーでも、幾分ソリッドな印象を受けます。


また、ポップはポップなんだけれど、J-POPの概念からははみ出しているような型にはまらない構成に中毒性がある。

わかりやすい盛り上がるサビではないので、むしろアルバムの1曲目で雰囲気系の曲として使われたほうがマッチしそうです。

あまり、シングル曲という印象ではないかな。

優しいファルセットと、伸びやかなボーカルは、さすがのRYUICHI節。

ハミングのような歌声が、耳にしっかり残ります。

勢いで誤魔化せない分、力量が問われるメロディラインかと思われますが、心配する必要がないほど安定していますね。


震災支援として発表された経緯を勘案すれば、この内容は妥当でしょうか。

あの超攻撃的なリブートを見せつけられた後だと、多少拍子抜けしてしまう感はありますが、「SHINE」以降のLUNA SEAも許容できる人なら、今、このバンドの新曲が聴けることに感涙モノでしょう。

正直なところ、その辺の付加価値がなかったら、こんなに評判が良い楽曲になりうるかというと、ちょっと難しい気もしてしまいますけれど、タイミングや魅せ方も実力のうち。


内容に変化はないと思われますが、義捐金の額によって、200円、500円、1,000円と3パターンあります。

そのくらいなら、誰でも寄付に抵抗がない額ですし、寄付したおまけにLUNA SEAの新曲が聴けるっていうなら、こんなにお得なことはない。

ダウンロード販売に抵抗がある古い世代の僕ですけれど、こういう機会なので迷わず購入できました。


ただ、次の作品があるのであれば、CDにパッケージしてほしいものです。

できることなら、形に残るものがほしいというコレクター心(笑)


<過去のLUNA SEAに関するレビュー>

LUNA SEA

LUNA SEA(インディーズ)