LUNA SEA / LUNA SEA

1. FATE

2. TIME IS DEAD

3. SANDY TIME

4. BRANCH ROAD

5. SHADE

6. BLUE TRANSPARENCY ～限りなく透明に近いブルー

7. THE SLAIN

8. CHESS

9. MOON

10. PRECIOUS...

2010年に「再起動」したLUNA SEAが、満を持してリリースしたフルアルバム。

その内容は、インディーズ時代に発表したモンスターアルバムを、収録曲をそのままにリテイクした奇跡の一枚。

Tシャツや、デモテープの復刻版が付属したAタイプ、DVDの付いたBタイプ、CDのみのCタイプの3種が存在します。

終幕前に発売されたベストに収録されていた「PRECIOUS...」が、スキルはとても上達しているのだけれど、鋭さをなくしてしまっていて、やきもきした記憶があったので、どうなることかと不安な部分もありましたが、杞憂に終わりました。

原曲の良さを損なわず、穴を埋めて行くようなアレンジの密度の濃さ。

音がしっかり主張していて、当時のネックであったスカスカ感がなくなった。

後世への影響が大きかったツインギターの絡みについても、黎明期だからこその強引さが見られましたが、違和感なく、だけど確かに修正してきていて、20年間の重みを感じます。

RYUICHIさんの歌い方にこそ、当時の若さ、刺々しさは薄れ、落ち着いた実力派の雰囲気が加わりましたが、ここまで色褪せない楽曲は、今もなお、LUNA SEAに憧れ、その境地へ到達しようとする若手が多いことを示している。

ヴィジュアル系のスタンダードを、この作品が作り上げたと言い換えてもいいでしょう。

それが、バンドとしての経験、ソロ活動による視野の広がり、時代の流れ、そういったものを踏まえたうえで、改めて録り直された。

付け入る隙でもあった音質、スキルの面が解消されてしまったことで、ますます、これを超える作品を作り出すことは困難になってしまったのだなぁと、感嘆の声を漏らさずにはいられません。

クリスマス、東京ドームでの黒服限定GIGも効いていますよね。

「PRECIOUS...」の再録で離れた層も、あそこまでの"LUNACY"の再現を見せつけられると、期待もできる。

だからこそ、僕も買おうと思ったわけですし、注目を集める、セールスを伸ばすという意味でも、良い企画だった。

復活とともに、大きなインパクトを残したLUNA SEA。

さすがのカリスマ性です。

＜過去のLUNA SEAに関するレビュー＞

安眠妨害水族館