「出る」所(蛇柳 #01) | 高野山への道

「出る」所(蛇柳 #01)

その1 紫雲寮
その2 高野山大学駐車場

蛇柳とは、柳の木についたあだなではなく、ジャヤナギという木がちゃんとある。

ジャヤナギ

高野山では、刑場を指す地名である。
奥の院のとある場所にあるが、一の橋口の観光所ある詳細な地図にも「蛇柳」の場所は載っていない。
それどころか、どのパンフにも載ってない。
ネットで調べるだけ調べたが、なかなかヒットしなかった。
霊宝館のHPに記述があったくらいである。


高野山で何かしらの罪を犯した場合、軽い場合、頭部に入れ墨をされて国外追放になる。
高野山は、周囲約2600ケ村の領主だった。
石高にして(戦国時代では)約17万石である。
(´-`).。oO(宇和島藩が10万石、松山藩でも15万石、「刃傷松の廊下」の浅野家も53000石)

その次に軽いものが、万丈転の刑(ばんじょうこかしのけい)で、簀巻きにして谷底に落とす、というものである(後述)
その後、生きていれば無罪放免となるらしいが、120メートルの高さから落とされて生きている人はいるのだろうか。

極刑にあたるのが石子詰(いしこづめ)と呼ばれる刑で、それは、蛇柳において行われた。

石子詰とは、要するに生き埋めである。
出血を伴わない処刑方法として採用されたらしい。
前述の三本杉も刑場だったらしいが、あの辺りは土が軟らかそうで、穴は掘りやすいのではないかとふと思った。

現在、蛇柳は枯れていて、伐採されているとの事で、探すのは難しいかと思ったが、(捜索の経緯は省くが)あっさり見つけた。

高野山への道-蛇柳

おそらく、この木が蛇柳である。
もともとの形状は解らないが、この木に提灯をつるし、刑を執行したのだろう。

つづく。