三本杉（#01）

Ⅰ　きっかけ

高野三山を歩いている時と、女人道の案内板で｢三本杉｣という地名をよく見かけた。
ところが、 ｢三本杉」という場所は、現在発行している高野山のパンフには載ってない。
さがし廻った挙げ句、大門にある看板の地図でやっと場所を確認できた。



三本杉は、三山のほぼ中心にあたる場所である。
奥の院御廟の右手から林道を10分ほど歩けばたどり着く。
以前に裏口として紹介させていただいた。

広場もあり、車も走り、里へは近い。
三山を歩いていて、怪我をしたり、体調不良になったら真っ先にここを目指せばよい。
なのに、なぜパンフに載せないのか不思議だった。

いろいろ調べてみた。
｢三本杉」という場所は、かつての高野山の処刑場だったらしい。
高野山の心霊スポットとしてはそれなりに知られているようだ。
｢行けば、必ずとりつかれる｣などと言われる。

三本杉。
地名になった三本の杉は、正面奥の杉だろうか。



｢三本杉」の地名の表記は一切なく、天皇皇后両陛下が木登りを天覧された記念の碑があるのみである。



処刑場跡を天皇陛下に見せるワケもなく、ますますワケがわからない。

｢見える人」を連れてきたら、何か判明するのだろうか。
暫く座っていたが、私には霊感が全くないので、何も感じなかった。
心霊の一つでも写ってないだろうか。



楊柳山に背を向けて。
正面の柵の向こうに奥の院の御廟がある。
左手から奥の院方面に、右手に歩くと森林公園方面へ林道がつづく。



つづく。