ヨガを始めたばかりの方は
「ヨーガ・スートラ」って何?
という疑問をお持ちだと思います。
一言でいえば
古典ヨーガの世界を説いた、根本経典。
3大古典文献のひとつ。
ちなみに、あとの2つは
「バガヴァッド・ギーター」
「ハタヨーガ・プラディピカ」
無駄をそぎ落とした詩のようなサンスクリット語の言葉が
196節(別のヴァージョンでは195節)の短い文章に紡いであり、
全体は4章に分かれています。
「スートラ」とは「(縦)糸」という意味ですが、
一節ずつの文が互いに関係しあって、
全体の深い意味が織りあがっていくという、
見事に美しい構成です。
元来は書かれた経典ではなく口伝だったこともあり、
成立年代については諸説あります。
大まかに分けて紀元後2~3世紀
または紀元前2世紀とされています。
作者についてもパタンジャリというのが通説ですが、
真の作者は何人もいて、
時とともに語り継がれるうちに、
しだいに今の形になったというのが最近の研究です。
サンスクリット語という言葉は、
実際日常生活に使われる言語では無く、
古代から司祭階級が儀式の時に唱える時に使う言語でした。
今でもインドでは、
サンスクリットが分かる人=知識階級
という図式が成り立つようです。
私の師匠 AG モーハン氏によると
「サンスクリットほど完全な言語は無い」 !!!
また一つの単語に、
多様な深い意味をこめることができるそうです。
そのため、「ヨーガ・スートラ」も、
解釈する人により、
またその人の立場により、
英語訳、日本語訳ともこれが同じ文章か?!
と思うほど、訳によって雰囲気が変わってきます。
サンスクリット語で、おもしろい点は
音そのものにパワーが宿るという考え方。
ですので、昔ながらの学習方法だと、
意味を理解する前に、
まず師匠の後について唱えるところからスタートです。
口に出して調子が良いように、
また内容的にも覚えやすように
個々のスートラが構成されているのも、さすが。
<4章の構成> を見てみましょう。
第1章 サマディ (三昧)
第2章 サーダナ (実践)
第3章 ヴィブティ (超自然力・成就)
第4章 カイヴァリヤ (自由)
このブログでは、
私たちにも比較的分かりやすい
2章の実践編から、時々ご紹介していきます。
あまり理論的にならずに、
私の体験もからめながら
コラム風に書いていくつもりですので、お楽しみに。
ヨガを深く知りたい方、また教える立場の方は、
ぜひとも「ヨーガ・スートラ」をご自分でひも解いてみてください。
下のサイトでは、音声も聞けますし、
「ヨーガ・スートラ」を分かりやすく解説したメルマガも購読できます。
私も文献や解説書と格闘しつつ、
このメルマガにもお世話になりつつ、
少しずつ「スートラ」を読み進めています。
ヨーガ・スートラ読解のススメ
http://sanskrit.rakurakuhp.net/i_164529,si_37673.htm
実用サンスクリット学習講座!
PS-わたしの個人的体験ですが・・・
「ヨーガ・スートラ」 で、ポーズについて述べた
有名な節をはじめて聞き、
ヨガに対する自分の見方が変化しました。
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