「流星ワゴン」第7話~健太の別れは好かん吹雪の肩車で奇跡を | 日々のダダ漏れ

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「流星ワゴン」



第7話
健太の別れは好かん吹雪の肩車で奇跡を


(回想)
忠雄) 正直に答え。何隠しとる? おい、橋本!
橋本) 私は…健太と一緒に…逝くことはできません。

一雄) なぜだ? 健太が成仏すれば、橋本さんは
    あの事故から解放されて、成仏される筈だ。
    なのにどうして?


(回想)
橋本) きっと、神様が怒ってるのかもしれません。
    あんな事故を起こした私をそう簡単に成仏さ
    せないと…。あなた達のような人を、やり直し
    の旅に連れていくことが、私に与えられた贖 
    罪なのかも。
忠雄) このかばちたれが! 綺麗ごと抜かすな! 
    違うじゃろ? 違うじゃろ? 本当はお前自身が
    健太に成仏してほしゅうないんじゃろ?  
    健太ともっと一緒にドライブを
    続けとりたいんじゃろ?
橋本) な…何をバカなことを…。
忠雄) わしとカズのことを羨ましい言うとったな。
    お前も健太と朋輩のような親子になりたいん
    と違うんか? それがお前の本当にやらにゃ
    あいけんことのはずじゃ。健太と本当の朋輩
    にならんかぎり、お前は成仏できんのじゃ。
    じゃけ、健太がこのまま成仏して
    おらんようになってしもうたら、
    お前は、永遠に取り残されてしまう…。
橋本) もうやめてください!
    最低ですよね。こんな父親。健太のためには、
    早く成仏して、生まれ変わった方がいいに決ま
    ってる。そう分かってるのに。でも…もう…これ
    以上私のわがままで、健太を振り回す訳には
    いきません。いつまで続くかも分からないこの
    不毛なドライブから、早く降ろしてあげないと。
忠雄) じゃあお前…じゃあお前どうするんじゃ?
    ずっと後悔を抱えたままじゃったら、暗闇の中
    をたった一人で、永遠にさまようことになるんじ
    ゃろ。わしゃそんなん、絶対に絶対にごめんじ
    ゃけんのう!
橋本) 私は…かまいません。
    それで…健太が成仏できるなら。生まれ変わ
    って…新しい未来を生きることができるなら。
    せめて…最後くらい…父親らしいことをしてや
    りたいんです。

一雄) そういうことか…。
忠雄) こげな親子の別れは最低じゃ!
    カズ! 何とかせえっ。わしの頭じゃ
    もうどうしていいか分からんのじゃ。
一雄) どうすることもできない。
忠雄) 何じゃと!? あの2人が離れ離れに
    なってしもうてもええんか?
一雄) 仕方ないだろ! 成仏しなきゃ、健太はずっと
    この世をさまようことになるんだ。8歳のまま、
    将来の夢とか見ることもできず、ずっと…。
    それでもいいのかよっ? 橋本さんが、悩んだ
    末に出した答えなら、尊重するしかないだろ?
忠雄) わしには分からん。分からんわ。
    そんな風に割り切れん!

**********

花織) 分からないはずないでしょ? ママ…
    1日だって、健太のこと忘れたことない。
    幽霊だって何だっていいから、会いたいって、
    ずっと思ってた。やっと会えた。
健太) ママ…(泣く)
花織) 健太…。
健太) ママ…(泣)
花織) 健太。
健太) ママ…(泣)


**********

花織) 夢なら、いつまでも覚めないでほしい。
    またこうして、健太と一緒に手をつないで
    歩けるなんて。
健太) 夢じゃないよ。僕、ママに会いにきたんだ。
花織) もしかしてママ…死んじゃったの?
    だからこうして健太と?
健太) ううん。大丈夫。ママは生きてるから。
花織) そっか…。健太が、助けてくれたのね?
    ごめんね、健太。ママ、健太のこと助けて
    やれなかった。許してね。
健太) しょうがないよ。突然だったんだもん。
花織) パパも一緒なの?
健太) そう。
花織) 仲良くしてる?
健太) まあ、一応ね。だって、しょうがないじゃん。
    僕がいないとさ、パパ、運転しながらエアコン
    のスイッチも入れられないんだよ。
花織) パパらしいね~。
健太) でしょ?
花織) いっそのことママも、そっちの世界に行けた
    らな。そしたら、健太ともずっと一緒にいられ
    るのかな?
健太) そんなのダメだよ。そりゃ、このまま、ママが
    一緒にいてくれたら、僕だってすっごい嬉しい
    けどさ。そうなったら、あの子が可哀想だもん。
    僕の弟なんでしょ? 僕はお兄ちゃんだから、
    我慢するよ。
花織) 健太…。
健太) 名前、何ていうの?
花織) 健一。健太の「健」っていう字もらったの。
    あの子の中で、あなたが、
    生きられますようにって。
健太) そっか。じゃあ僕、あの子と一緒に、
    ママのそばにいられるんだね。


**********

健太) ママ、ごめんね。僕のせいで、いっぱい悲し
    ませちゃって。他の人に比べたら、短い間だ
    ったけど。僕、ママの子に生まれて、よかった。
花織) ママのほうこそ、こんなママの子に生まれて
    きてくれて、ありがとう。ママ、健太のこと忘れ
    ない。絶対に忘れないから。
健太) 僕も、ずーっと、ずーっと大好き。
花織) 健ちゃん…。健ちゃん
健太) ママ~(泣)

**********

橋本) ほっとけるわけないだろう!
    生きてようと死んでようと。
    お前が事故に遭うとこなんか、
    もう二度と見たくない! 見たくない!
健太) あれ? おかしいな。幽霊だから、ぶたれても
    痛くないはずなのに。すっごく痛いや。
    ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい…。


**********

橋本) そうだ。前世の記憶って知ってるか?
健太) 前世の、記憶?
橋本) うん。
    人間は、生まれ変わっても、死ぬ前の記憶
    をどっかで覚えてるそうだ。だから、大丈夫。
    成仏しても、健太はママのこと、
    ずーっと忘れないよ。
健太) ホント?
橋本) ああ、間違いない。
健太) そっか。ならよかった。
    だったら、パパも忘れないよね。
橋本) パパのことは忘れちゃっていいんだよ。
    生まれ変わったら、今度は、パパみたいな
    男じゃなくて、もっと…もっと、しっかりした、
    お父さんの子供になるんだぞ。
健太) 僕、絶対パパとママのこと思い出すから。
    ママって最高だったな。パパってホント最低
    だったなって。ぜ~ったい思い出すから。


**********

橋本) 健太。ごめんな。
    パパのせいで、お前死なせちゃって。
    ママと離れ離れに、しちゃって。ごめんな。
健太) ホントだよ。大、大、大迷惑!


**********

忠雄) わしゃ、こげな別れ方は好かん!
一雄) 仕方ないだろ。
    橋本さんと健太が、決めたことだ。
忠雄) ほいでも好かん!
    好かんもんは好かんのんじゃ!
一雄) だったら、どうしろって言うんだ。
    俺達の別れは、もっと嫌なものになるんだ。
    お互い憎しみ合って、でもそれを口にすること
    もなく、冷たく冷えきったまま、
顔を合わせるこ
    ともないまま、あんたとは
死に別れるんだ!
    それに比べたら、今のなんてホ、ントに幸せじ
    ゃないか。
あの2人は、幸せに別れたんだ。

**********

橋本) 何ででしょうね。あいつ…。
    バカですよね。健太!
健太) パパ!
忠雄) うおおお~っ!
健太) パパーっ!
橋本) 健太!
忠雄) どうじゃ! これが親子なんじゃ。見たか!
    親はのう、親と子供っちゅうのはのう、理屈で
    別れるなんてもんと違うんじゃけえ。別れよう
    と思うても別れられんのが、親と子なんじゃ。
    分かったか!
橋本) 僕は、やっぱり、ダメな父親です。こんなこと、
    喜んじゃいけないのに。いけないのに…。
    健太、何で戻ってきたんだ?
健太) 成仏っていいね。向こうの世界が見えたの。
    とっても気持ちよくて、あたたかくて、
    とてもいいところだった。
橋本) だったら、どうして?
健太) 僕、やっぱり、パパと一緒にいたい。
橋本) だけど、そしたら、お前は…。
一雄) 大丈夫ですよ。根拠はないですけど。
    できないはずの鉄棒ができたんです。
    健太なら、運命こえられますよ。
橋本) 永田さん。
忠雄) よく言うた。そのとおりじゃ、橋本。
    健太は強い子じゃ。のう?
    ほれ、健太、着るんじゃ。
    これがお前は一番似合う。よかったのう。
健太) それに、
    まだ思い残したことあったの忘れてた。
    肩車して。
橋本) いいよ。よいしょ。


**********

健太と母親のシーンは、健太の気持ちになってしま
うので、よかったな~と泣けてくるのだけれど…。想
定内というのと、想定内でもいいのだけれど、あまり
に丁寧に描かれすぎて、いわゆる「さあ、これから泣
いて頂きますよ~」的な空気感をヨシとするか、なん
だかな~と感じるか…なんですが。ちょっと橋本親子
の話を引き伸ばし過ぎかな~と感じてしまって。いや、
橋本親子の話も嫌いじゃないのだけれど、本来の親
子の話や一雄の家族の話から離れすぎて違和感…。
成仏のルールも、どうにでもなりそうな感じで、結局、
何でもありかと思ったら緊迫感も薄れていくというか。

とはいえ…結局毎回、役者の力で泣かされるのだけ
れど…。ずるいよね、このドラマの配役は。少しずつ
変化が見えてきた一雄が、今度こそ自分の家族を救
えるのか…? 本筋でも泣かせてほしいものです~。


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