写真家ルッチーこと鶴岡です。



<プロフィール目次>
1.初めて撮った写真は…
2.植え付けられた苦手意識
3.台風一過の富士山が教えてくれたこと
4.見た目通りに撮れない!
5.クラシックカメラ収集癖
6.友人の結婚式の撮影
7.断った誘い
8.本音に気づかせてくれた人
9.「撮らせてください」



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プロフィール5.クラシックカメラ収集癖



卒業して社会人になって始めて買ったカメラが
ニコンのF2フォトミックだった。
初ボーナスで買った初めての一眼レフ。
50mmf/1.2のレンズをつけて撮っていた。
小さい頃から機械が好きで
フルマニュアルのカメラをいつか持ちたいと思っていた。
銀座の中古カメラ屋で見ているとファインダーが大きくて
無骨なカメラが目に入ってきてすぐに心を奪われた。
このカメラだった。






しかもこのカメラ、調べてみるとどうやら
製造年月が自分の生まれた年月と同じ。
運命めいた物を感じた。






この頃、原因不明の左脚の神経痛が発症し、
杖がなくては歩けない状態となり
数ヶ月後退職する。






そんな中でも撮りたい気持ちは消えず、
今度はコニカのクラシックカメラの収集に走った。
最初に買ったカメラであるコニカHexar Silverの写りに惚れ、
ヘキサノンレンズが目当てに中古カメラ屋を回っていた。
時には蛇腹の中判カメラを、時には海外モデルも所有していた。






実はこの頃カメラ好きが集まるバーにも通っていて
月例の展示会にも出展していた。
一回投票数が多くて賞をもらったこともあった。






こうしてクラシックカメラに触れることが多く、
Hexarの出番はどんどん減り、いつもマニュアルで撮っていた。
撮るときに「こうしてみようか」と考えて設定をいちいち変えていた。
だから一枚一枚の写真には
被写体との対話があり、
カメラとの対話があった。






時間を使ってゆっくり撮る、
そんなスタイルで撮っていた。