写真家ルッチーこと鶴岡です。



<プロフィール目次>
1.初めて撮った写真は…
2.植え付けられた苦手意識
3.台風一過の富士山が教えてくれたこと
4.見た目通りに撮れない!
5.クラシックカメラ収集癖
6.友人の結婚式の撮影
7.断った誘い
8.本音に気づかせてくれた人
9.「撮らせてください」



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プロフィール4.見た目通りに撮れない!



家にあったカメラを持ち出して数ヶ月経ったある日
大雪が降った。
一面銀世界でその町並みも夢中で撮ってた。






できた写真を見てみると、そこには一面の「灰世界」が広がっていた。
真っ白に見えた雪がなぜかグレーがかっているし、写真が全体的に暗い。
なぜだかわからなくて、調べていくうちに
カメラは白の物は暗く、黒い物は明るく写す癖があると言うことを知った。
雪が大半を占めてる構図だったから雪の白を暗く写そうとした結果そうなったらしい。
そして見た目通りに写すために「露出補正」という機能があることも知った。






そうしていくうちに
「この雪景色を見たとおりに撮りたい」
という思いが日に日に強くなった。






その日以降、雑誌でいろいろなカメラを見る日が続いた。
そしてしばらくするとまた大雪が降った。
降ってる景色を見て






カメラを買おう。






そう決めた。
決めたその日の学校帰りにヨドバシに寄って
初めてのカメラを買った。
お目当てのカメラは決まっていた。




コニカ Hexar Silver


ズームなし
フラッシュなし
でかい
重い






ただ、どの雑誌の紹介文でも
”絞り開放f2.0”
”暗いところでもフラッシュなしで撮れる”
という文字が躍っていて



なんかすごそう



と伝わってきてその直感を信じてみた。






一緒にフィルムも買って、次の日早速撮ってみた。
雪景色も露出補正をかけて撮ってみた。
もちろんできあがった写真を見てびっくりした。
雪が白く写ってた。






背景をぼかす、
露出を自分で決める
露出補正をかける






設定を自分で変えられるカメラだったから
とにかく色々やってみた。
そうしてカメラの仕組みや写真が撮れる仕組みを自然と学んだ。
そしてお写真の世界では設定だけではどうしようもできないことがある
と言うことも教えてくれたのもこのカメラだった。






実はこのカメラがいろいろとすごい、
ということを知ったのは結構後の話。
このカメラで「カメラとはこう言うもの」という前提ができあがってしまったので
その後に出たいろいろなカメラに全く気が向かなかったのも頷ける。






「写りはレンズで決まる」






これが、このカメラから教えてもらった
一番大きなことはこれかもしれません。





ちなみに、このカメラで撮った写真が
雑誌の読者ページに載りました。