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ご訪問ありがとうございます。
その前の話 その1 その2 その3 その4 その5
その6 その7 その8 その9
『あかねさす』
真澄くんはヒギンズ博士になった。
レディは一朝一夕に・・・無理である、でも頑張る真澄くんだった、単に四六時中一緒にいたいのだ。
「マヤ、それは違う・・・」
「え、おかしいの?」
立居振舞、所作なんてダンスが基本だ、そう思った真澄くんは社交ダンスを、背筋を伸ばして、まっすぐの線が体の中心を突き抜けるように、顎を引いて、肩から力を抜いて、胸は前に、長い裾のスカートをなびかせ、ヒールの靴でステップ、ターンだ・・・
南国育ちの少女に無茶を言うものだ、理詰めで説明してちんぷんかんぷんだろう。
「マスミ、音楽に合わせて踊るのじゃダメ?」
「リード・・いやそうだ、マヤ、俺に体を預けて、それで音楽に合わせて、俺が足を引いたら前に一歩だ」
マヤは音楽に合わせ、真澄に合わせ、くるくる、軽やかに、舞うように、楽しくなった。
真澄もマヤの体重を感じさせない軽やかな踊りに、魅せられる。
ステップ、ステップ、ターン
ひらりと少女は軽やかに・・・
ダンスだけで終わってしまった。
そして当日・・・
「おいたぬき、久しぶりだ、表六玉はどこだ」
「榎木津さんは、相変わらずですね。愚息は、薔薇園の東屋にいますよ、お嬢さんたちはどこですか」
「時間になったらくるよ、それよりお前さんのお気に入りのお嬢さんを見たい」
「真澄と一緒だろうて」
榎木津は東屋に急いだ、薄紫の柔らかいシフォンのワンピースを纏った少女がいた。
「お前さんは・・・」
榎木津に見えないものはない・・・
つづく その11
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真澄くんはヒギンズ博士になった。
レディは一朝一夕に・・・無理である、でも頑張る真澄くんだった、単に四六時中一緒にいたいのだ。
「マヤ、それは違う・・・」
「え、おかしいの?」
立居振舞、所作なんてダンスが基本だ、そう思った真澄くんは社交ダンスを、背筋を伸ばして、まっすぐの線が体の中心を突き抜けるように、顎を引いて、肩から力を抜いて、胸は前に、長い裾のスカートをなびかせ、ヒールの靴でステップ、ターンだ・・・
南国育ちの少女に無茶を言うものだ、理詰めで説明してちんぷんかんぷんだろう。
「マスミ、音楽に合わせて踊るのじゃダメ?」
「リード・・いやそうだ、マヤ、俺に体を預けて、それで音楽に合わせて、俺が足を引いたら前に一歩だ」
マヤは音楽に合わせ、真澄に合わせ、くるくる、軽やかに、舞うように、楽しくなった。
真澄もマヤの体重を感じさせない軽やかな踊りに、魅せられる。
ステップ、ステップ、ターン
ひらりと少女は軽やかに・・・
ダンスだけで終わってしまった。
そして当日・・・
「おいたぬき、久しぶりだ、表六玉はどこだ」
「榎木津さんは、相変わらずですね。愚息は、薔薇園の東屋にいますよ、お嬢さんたちはどこですか」
「時間になったらくるよ、それよりお前さんのお気に入りのお嬢さんを見たい」
「真澄と一緒だろうて」
榎木津は東屋に急いだ、薄紫の柔らかいシフォンのワンピースを纏った少女がいた。
「お前さんは・・・」
榎木津に見えないものはない・・・
つづく その11