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Kierkegaard
(こころの目でみたらマヤと真澄に見える、きっと見える、しばらく描いていないので難しいのだ)

そして俺は彼女を見つけた・・・

俺だけの、女神・・・

彼は速水真澄くんと言います、才能ある若き経営者です、27歳の若さで、会社を経営して上場までしちゃって資産家だったりします。

お父さんの名前は速水英介さんと言って、戦後ブローカーとして財を成して、気がついたら独身で、寂しくなった彼は子連れで健気な女性に恋をして結婚しました。

不器用な英介さんとぶっきらぼうで無口でやっぱり不器用な真澄くんは、似た者同士なので、あんまり仲良くないのだ。

それでも真澄くんのお母さんが生きている間は良かった、でも、真澄くんが高校生の頃に、ちょっとした風邪だと思ったのに、ウイルス性の難しい病気であっという間に身罷り、・・・本当は似た者同士で上手くいくはずが、些細なことで仲たがいして・・・

「真澄、お前もいい年だ、結婚しろ。儂は亡くなったお前の母親に頼まれたんだ、お前にふさわしいお嫁さん候補を用意した、見合いしろ」

「はあ、自分の嫁さんくらい、自分で見つけます」

「無理だ、お前は女心がわかっていない。こちらのお嬢さんは、お嬢様学校卒業でおっとりしていて、お前にぴったりだ」

「親父、俺はこれでも女には、不自由していない」

「仕事人間で、付き合ってる女がいないのは、お見通しなんだが」

真澄くんは、ギクッとしました、その通りだからです。

真澄くんは、仕事上関係ある女性にいいかっこしいはできますが、あまり興味がなかったりします。

仕事大好き人間で、仲間とわいわいするのは、息抜きで大好きですが、特定の女性と仲良く・・・面倒だと思うタイプだったのです。

「う、親父、俺は自分で自分の嫁さんぐらい見つける」

「ほう、そうか。それでは、期日を決めるから、儂の用意した相手とお前が見つけた女性のどちらが、お前にふさわしいか賭けをしよう」

「何ですかそれは!」

「えーと期日は、ひと月以内ということで、楽しみにしとるぞ。ははは」

「親父、待て」

負けず嫌いの真澄くんは、頑張った、でも、自分が本当に好きな女(ひと)って・・・

真澄くんは、何だか面倒くさくなって、仕事の方もひと段落したので、2週間程休暇を取り、ひとりクルーザーに乗って南の島で星を見に出かけました。

ところが嵐に出会い、船は難破して・・・とある島の浜辺に打ち上げられました。

ぴちょん、真澄くんの頬に冷たい清水が零れます、目を覚ますと目の前に黒髪の小さな少女がいました。

「だ、大丈夫?」

「・・・ああ」

「良かった」

少女はにっこり微笑みます、黒真珠のような瞳が真澄くんの目に映ります。

真澄くんは、どきりとしました。青年は少女に出会いました。

彼は、恋に気が付いていない・・・

つづく その2

***

すみません、多分余震が続いて、書きたかったんです。
ごめんなさい、ごめんなさい。