全豪オープンで錦織がストレートで二回戦を突破して三回戦進出を決めました。
一回戦よりも調子が上がって来たようでしたが、第2セットも第3セットも先にブレークを許す展開になりました。しかし、ブレークされた後にすぐブレークバックをして流れがシャルディに行かないようにしたことで、ストレートで勝つことができました。
シャルディはサーブとファアハンドのストロークが強力で、ブレークポイントではサーブのフリーポイントなどで何度か凌ぎ、錦織のセカンドサーブの時にはストロークの強打で押してきました。
シャルディは普通に打ちあっては錦織には勝てないと考えて、ある程度ミスが出るのを承知でストロークを打ち込んでいました。ストローク戦でシャルディが錦織を追い込んだ場面が多くありましたが、そこで錦織が粘って返し、そこから逆襲したりシャルディがミスをしたりして、錦織がポイントを取る場面が多くありました。
錦織としては自ら無理して攻めに出るのではなく、相手が無理に攻めてきた時にしっかりと受け止めて、相手のミスを誘うようなテニスをしていました。
サーブは初戦同様にスピードを抑えてコースと回転を錦織は重視して、サービスエースを取ることよりも、レシーブミスを誘発したり、相手にレシーブで攻めさせないようにしていました。サービスエースを多く取るよりも、このやり方の方が安定してサービスゲームをキープできるような気がします。
結果として3回ブレークされましたが、サーブ自体の調子は悪くないと思います。あとは、凡ミスでポイントを与えることを少なくして、相手に隙を見せないようにしていけば今後の試合でも優位に進めていけると思います。
また、錦織の試合会場では多くの日本人が詰めかけて、錦織を後押ししていました。全豪オープンはグランドスラム大会の中でも日本から最も行きやすい場所で行われますし、オーストラリア在住の日本人も多いので、このような会場の雰囲気になったようです。また、センターコートとは異なり、試合が行われたハイセンス・アリーナは自由席だったことも、多くの日本人が応援に駆け付けることができたようです。
次は予選を勝ち上がってきたランキング121位のラツコが相手です。予選を戦ってきていますので、錦織との試合で6試合目になるので体力的に厳しいとは思いますが、勢いもあるので気を付けたいところです。相手を調子に乗らせないためにも、錦織は第1セットをしっかり取ることが重要だと思います。
2日目の試合では、全豪オープンの大会最長試合の記録が生まれました。カルロビッチとゼバロスの試合はフルセット(6-7、3-6、7-5、6-2、22-20)で試合時間が5時間15分となり、第5セットはなんと2時間37分も掛かりました。
最終セットはタイブレークではなく2ゲーム差が付くまで試合が行われるため長くなり、第5セットだけで錦織の2回戦よりも30分以上長くやっていたことになります。勝ったカルロビッチは強力なサーブの持ち主で、この試合だけで75本のサービスエースを取りました。
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