きみといつまでも ~『じりラブ』出版記念イベントレポ その3 | 奥様はねこ ~団地妻猫とダーリン絵日記~

きみといつまでも ~『じりラブ』出版記念イベントレポ その3

『じりラブ』出版記念イベントレポその3です。
すんごく長いです。お暇な時に読んでください。
トークセッションの前半をレポートしますが、ところどころで妻ねこの心の突っ込み・妄想爆走がまじります。ご容赦を。

①師弟愛の説明
うたぐわさん:
ブログには、笑える事しか描いてないけど、笑えない事だってたくさんあって、それをタックさん(大塚隆史さん以下タックさんと表記)に聞いてもらっている。
タックさんのアドバイスは、精神論的なものや「もっとコミュニケーションとれ」とかざっくりした概念的なものでなく、科学の実験みたいに、「▲●した時に、相手はこういう理由で■◆と思ってるかもしれないから、●▲してみたら君の理想の方向にいけるんじゃないか?」とほんとに客観的に冷静に具体的に言ってくれる。
タックさんは細かーい日常のとるにたらないような事をバカにせずそこを中心にアドバイスをしてくれる。」
(妻ねこ心の声:
あぁ、それ、いいっ!人間悩んでる事って、けっこう日常のちっさい事が多くて、人に話すのも恥ずかしいから溜め込んで、別の部分から噴出!爆発!みたいの多いですもん。。でも小さいかけらも積もれば大きな問題になってくんですよね。。
科学的方法論を考えるのがタックさんで、それを身をもって実証するのが弟子のうたぐわさんだと。
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たとえタックさんの言った事に温度差を感じた時でも、とりあえず一回はやってみるそうです。弟子だから(∩.∩)。
そして、
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うまくいかなかったとしても、この経験は無駄にしません師匠・・と思うそうです。

タックさん:
僕はダンスチームを主宰していて、お店にうたちゃんが来て“これは面白い人材が来た!”とすぐスカウトした。うたちゃんは最初ダンサー採用だった♪ 
(妻ねこ心の声:
おぉ!それがいずれツレちゃんとの出会い(『じりラブ』p60ご参照)となり、今年のお正月のお二人のダンスと繋がるわけですね♪
タックさん:
お店に来たお客さんをよく理解するために何をする人なのかを聞くんだけど、うたちゃんは、最初小説を書いていると言って『やせるせっけん』というタイトルの小説を見せてくれて、それがすごく面白かった。
(妻ねこ心の声:
え!?なにそれ!読みたいんですけど!!
タックさん:
ボトルキープの瓶のラベルにうたちゃんが描いたを見て、こんな破壊的な絵が描けるなんて!とちょっと嫉妬を覚えたくらいかなりの衝撃をうけた。
(妻ねこ心の声:
絵!?それも見てみたいんですけど!!
それ以降、タックさんは、うたぐわさんに「絵を描きなよ絵を描きなよ」と勧めて、そして今日の“小説で鍛えたストーリーテリング・構成力+天性の破壊的絵画センスを活かした絵日記ブログ「♂♂ゲイです。ほぼ夫婦です」”があるわけですね♪
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②パートナーシップ・絆つくりについて

司会:
恋愛からパートナーシップにどうやって移行していくんですか? 私の場合、恋愛して結婚して一緒に住んでからうまくいかないことがでてきたんですが‥。、恋愛の延長線が結婚とか結婚がゴールという妄想があるけど、そうではないと結婚してから気づいて‥」
タックさん:
40年前、自分がゲイだと自覚して新宿二丁目に来た当時は、ゲイでもいずれ女性と結婚するのが当たり前の時代
若いうちは遊んでていいけど、結局は結婚(女性と)するんだょ。男同士で長い関係なんて夢みたいな事言ってんの?」と言われ、しかも、ゲイ同士で長くつきあうという概念ががなった
(妻ねこ心の声:
ま、まるでゲイ=火遊び感覚に思われてたんですね
タックさん:
でも、大好きだったおとぎ話のように「いつまでもいつまでも幸せにくらしましたとさ」に憧れていて長くつきあえる関係を求めていて。
それもあって、当時は刹那的な出会いの場になりがちたったゲイBARが多い中、長い関係を応援する店にしたいと新宿三丁目に「Barタックスノット」はじめたんですね。
だんだん、長い付き合いを求めてるゲイの人にも出会いはじめ、カップル同士でつきあうと情報交換もでき、長く関係を続けるには情報って大事だなぁと思うようになって、すごいいっぱい失敗してるんですけど、失敗を繰り返す事によってノウハウもたまってきたので、それを一冊の本二人で生きる技術にまとめました。
 ノンケ(異性愛者)の人達には、僕らゲイからみるとうらやましい“結婚という箱”のようなものがある。ぼくが長い関係をめざしてた頃はそもそも男同士でそれは無理と言われてた時代で、その中で“長く続けていくにはどうしたらいいのか?っていうのが最初からテーゼとしてあった。
恋愛は簡単にできるけど、長く続けるのはけっこう大変。恋愛よりも絆作りとかパートナーシップの方が大事なのかなぁと思い始めたんですね。」

司会:
恋愛からパートナーシップにどうやって移行していくんでしょうか?
タックさんは一緒に住むことを重要視していらっしゃいますね。
同棲ほぼ夫婦のような関係の違い・・そうなっていくきっかけってなんですか?」

うたぐわさん:
「結婚式とかしてないしセンセーショナルな何かがあったわけでないから、んー他人が聞いたらどうでもいいような些細な日常のことがわかってくると・・
例えば、
・PCいじってる時に手を触られるのが嫌
・食事中にチューして♪って言われるのも嫌」
タックさん:「(^皿^)言われるの?(にやり)」
うたぐわさん:
「・・・あいつ(ツレちゃん)はねぇ、未だに言うんですよ~(同居10年目)
・でかける時は5回チューしないとだめ
・カレーの具のおおきさはこれくらい
・カレーの具の中身はこれ
そういう、些細な日常の好みや志向をお互いになんとなくわかりあってきたらほぼ夫婦っていうをつけたくなりましたね。」
司会:「何年目くらいから、そういう感じに‥」
うたぐわさん:
「最初は、あちこちお出かけしたりしてたけど、3年、いや1,2年したら、ルール作り戦争がはじまって、そうなったら、少しでも自分に有利になるよう戦いですょ。
例えば、
・洗濯:自分は“少量でさっさとやりたい”VSツレちゃんはいっぺんに何でもたくさんつめこんで洗いたい。
洗濯物の干し方も、「パンパンてして(シワをのばして水を切る)というとツレちゃんは“じゃぁ、やらない”と逆切れする。
(妻ねこ心の声:
あっ、あっ、ものすごく共感。デジャブです!うちのだーりんも指示したら放り出されたことあります!こちとら理論蓄積したノウハウ最善と思われる方法を言っているのに、感覚で対抗しようして指示される状況というものに反抗したいだけ・・みたいなっ
タックさん:
「人生を一緒にずっと生きてく事って“相手のことをよく知ってできるだけ受け入れてくことの流れがとても大事
その人を構成してるものって、基本的には、日常のつまらないような事ぎっしり詰まってできてると思うんです。
実は、生活っていうのは、薄ーい膜のようなものを何層も何層も重ねてできていると思うんです。
実はその膜の一枚一枚がとっても大切
で、絆づくりってそれを意識しないとだめ。それをおろそかにすると、だんだん関係に根腐れしていくと思う。
相手を理解するのに一緒に暮らすのは大事。細かいことが実はとても大事。」
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(妻ねこ心の声:ものすごく同意!改めて言われて実感しました。
どんなすんごいことをやってる人でも、一生を共にするなら、日常の一見ちまちましたような事の積み重ね部分とおつきあいするんですもん。。
バファ●ンの半分がやさしさでできている(ほんまかいな?!)のように、ダーリンは優しい♪‥でもそれだけじゃない。毎日毎日の細かい好み行動思考、それが詰まってる。

うたぐわさん:
「例えば、ツレちゃんは食事を一口だけ必ず残す。僕にとってはそれがとってもストレス。そういう一見なんでもないことがいかに大事か!!」
(妻ねこ心の声:
それはねー、ツレちゃんが猫気質だからですー。猫のなき喰いってやつですねー
タックさん:
「昔は、結婚やパートナーシップは、恋愛から始まらなかった。家と家の釣り合いとか関係で
結婚式で始めて伴侶の顔をみる・大きな賭け。ゼロから家庭をつくっていく。」
(妻ねこ心の声:あぁ、うちのお婆ちゃんまさにそれですー。結婚式で隣に座った時、初めて旦那さんを見て「あぁ、この人かいな」って思ったそうですー
タックさん:
昔の制度では、自分で相手を自由に選べないというのが難点だけど、そこにある良さを、今はちょっと軽視されている。大恋愛しないと結婚に入れないっていうのは、ちょっとたいへん。
恋愛ってある意味勘違いだから、期待した通りでないと切れたりしちゃう。長く続けていくためにいかに相手とすりあわせていくのかがパートナーシップ。」
(妻ねこ心の声:
ちょっとわかる気がします。うちも大恋愛の末の結婚というより、最初はお互い目指してるものが暖かい家庭でそれを一緒につくるパートナーとして好き♪って感じでした(プロポーズまでがやたら早かったので、まだそこまで盛り上がってなかった)。
でも、自分と一生一緒に居たいと思ってくれたと思うと愛しさが増して(“結婚”という箱があると、それが長く一緒にいようという宣言になるから、そういう意味ではわかりやすいですね)、さらに好きになり、結婚丸3年すぎた今では、こうです。。
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うたぐわさん:
「ツレちゃん以前(のおつきあい)は、もっと濃厚な「もっと燃えさせてもっと燃えさせて!という恋愛」を求めてたけど、ツレちゃんにはデレデレの甘いものってそれほど期待してなくてやっていけそう」というのがあった。」
タックさん:「うたちゃんはそうかもしれないけど、ツレちゃんはあなたにすごく甘いものを感じてたと思うよ。ツレちゃんのあまりある甘さと、うたちゃんのその薄味感を混ぜるとちょうどいい濃度になるんじゃない?。要はふたりのバランスだと思う。」

ツレちゃんの滝のようにあふれ出る愛と、
$奥様はねこ ~団地妻猫とダーリン絵日記~-ツレぽにょ

それを、出したら出しただけいくらでも吸い取る度量のあるうたぐわさん
$奥様はねこ ~団地妻猫とダーリン絵日記~-ウタすぽんじ

(妻ねこ心の声:
そう、ツレちゃんが濃いいカルピスの原液なら、うたぐわさんはお水でちょうどいいんです。
カルピス原液ネクターテキーラで割ったら、甘~い刺激的!かもしれないけど、毎日は飲めないし、飲んだら糖尿病まっしぐらです
であるからこそ、美味しいカルピスができる。お水なら時に氷水で、時にお湯でホットに♪ほら、ちゃんと変化も楽しめる
$奥様はねこ ~団地妻猫とダーリン絵日記~-かるぴす


ちなみにツレちゃんはタックさんをちょっと恨んでるらしいです。
以前、ノンケのダンスレッスンに皆で参加した時、タックさんがイタズラでツレちゃんのパンツをおろしたから。しかもそれがうまくいきすぎて、おばちゃん達の前で、全開になってしまったから。
ツレちゃん怒ってとびあがってチョップしてたそうです‥
しかもそれを時々、うたぐわさんが故意に思い出させて、恨みを煽っているから。
うたぐわさんてば‥、師匠を、ツレちゃんを、自分だけのモノにしておきたいんですね(∩.∩;)
★タックさんのワンポイントアドバイス★
パンツをおろすときは、パンツをつかんだら、自分も一緒にしゃがむと成功率が高いそうです。
ご活用ください♪

(妻ねこ心の声:このトークセッションを聞いて、なんで自分がうたぐわさんやタックさんをいいなぁと思う理由、あらためてわかった気がしました。
私は、正直言うと、ゲイ世界とかボーイズラブとかに特に萌えないんです。
 なのになぜ、うたぐわさんの絵日記が大好き(もちろん面白いからだけど)だったり、タックさんの本にとっても興味を持つかというと、“好きな人と長くながーくおつきあいしたい”というのを大切にしてる人だから共感するのか・・と。
たぶん、そこに、男女、男同士、女同士の違いは関係なくて、とにかく、かけがえのないパートナーと歩んでいける感じ・・がポイントで、そういう微笑ましいふたりをみるのが大好きなんだなぁ♪

(つづく)

※ちょっと、今回力いれすぎて、また燃え尽きてます。ぷしゅる~・・トークセッション後半も面白いので、そのうちレポりますので、どうぞ、また見てやっておくんなまし。。
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→【『じりラブ』イベントレポ4 を読む】→


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